プロローグ 後編
連投です。
プロローグ部分は既に書いていたので、投稿させていただきました。
思ったけど会話文が無駄に多い……かな?といっても地の分がかなり難しいんです。プロットで設定とか見ながら書いてはいるけど自分の語彙力が低い(リア友基準)のでこれ!といった言葉が思いつかないんですよね・・・。
更新は不定期ですが本文が書けたら次々と投稿するつもりです。
「やぁ♪ 裏ボスを倒した5人さん♪」
「「「「「!?」」」」」
声は素直に言うと気持ち悪いの一言だ。それこそ老若男女の声が入り混じって耳がヤバイ。でも、それよりもこちらの人数が分かっていることに驚きだ。
「あれ? 驚いてるのかな? まぁいいや、それより君たちに面白いゲームを用意したんだけど?」
「……何を用意したんだ?」
「もう、そんな怖い声を出さなくても大丈夫だよ? と言っても信じてくれないよね……でも! 今からいうことは本当のことだよ。よく聞いてね。僕が用意したのは世界を救うゲームだよ。よくある内容だよね? でも、このゲームではコンティニュー不可能なんだ。なぜならこのゲームでの死は現実の死と同じだからね。とりあえずこんな感じだけど、どうかな?」
「……まだ、何か隠してるな?」
「アハハっ♪ やっぱり気づいちゃうか。そうだね。このゲームをプレイする上で注意してほしいことが2つある。さっきの死についてもこれに当てはまるね。もう1つは君たちはこの世界から消えて戻って来れるかわからない、ということなんだよ」
この世界から消える? どういうことだ?
「この世界から消えるって何?」
「何言ってるのコイツ……頭おかしいんじゃないの?」
「直仁、今すぐ電話を切るんだ」
「そうだ! 早く切っちまえ!」
確かに、コイツの言ってることは胡散臭い。さっさと――
「切ろうとしても無駄だよ♪ どうあがいても切れないようにしたから♪ それよりどうだい? やってみる価値はあると思うけど?」
「……お前は俺たちに何を求めている」
「うーん、そうだなぁ……さっきも言ったけど世界を救ってほしいんだ。強いて言うなら異世界だね」
「……異世界を救って俺たちに何のメリットがある」
「あー、確かにそうだね。そっちにメリットがないね。でもその言い方だとそれさえあればやるって言ってるようなものだよ?」
「……あぁ。お前は諦めてくれなさそうだからな。だがそれは条件次第だ」
「「「「!?」」」」
またみんなが一斉に驚いた
「直仁君!?」
「直仁! 君は何を言ってるかわかってるのかい!?」
「直仁! 何言ってるの!」
「そうだぞ直仁!」
まぁこいつらが言いたいことはごもっともだ。でもだな……俺、妙にワクワクしてんだ。
「質問だ。俺だけ連れて行くのは可能か?」
「うーん……できるなら全員連れて行きたいけど……仕方ない。いいよ。」
「「「「直仁(君)!」」」」
「悪いが、お前らを危険に晒すわけにはいかない。許せ」
「「「「……」」」」
しばらくの沈黙。それは数秒か、数分か、沈黙を破ったのは……
「なら、私も連れて行ってよ。直仁君」
「穂乃香!? お前何言ってるのかわかってるのか!?」
「分かってるつもりだよ。危険なことも十分わかってる」
「じゃあなんで……」
「ふふっ、直仁君途中からずっとワクワクしてたでしょ。隠してるつもり?」
「なっ!?」
まさかバレていたとは思っていなかった。
「ふふっ、図星だね?」
「……だが――」
「直仁だけに背負わせるつもりは無いよ」
「そうよ! 私達ずっと一緒だったでしょ! だから水臭いこと言わないで私たちをちょっとは頼りなさいよ!」
「はぁ……直仁、お前は馬鹿じゃないと思っていたが、俺よりよほどバカじゃねぇか……」
「そういうことだ。だから僕達も連れて行ってくれ。実は僕も少しワクワクしてきたんだ。たぶんみんなもそうだと思うよ」
「お前ら……」
こいつらは昔から何があっても俺についてくる。たとえどんなことがあってもだ。
「良い友達に恵まれたね?」
「……本当にそう思うよ。さっきのは撤回だ全員連れて行ってくれ。あと条件に関してだが――」
「君たちが話している間にちょっと考えたけど、もし世界を救ってくれたらどんなことでも、いくつでも望みを叶えてあげるよ」
「……かなり胡散臭いんだが?」
「まぁ確かにそうだね。それじゃ……信じてもらうために、今ここで何か叶えてほしいことはあるかい? なんでもいいよ?」
「なら……このゲームのステータスをカンストしてくれ」
俺は数万ものゲームでステータスをカンストさせてきた。だが、このゲームだけは運営でさえもカンストは無理だと宣言した。
「そんなことでいいのかい?」
「あぁそれができたら信じてやる」
「それじゃあ、ハイ♪ もう終わったよ?」
もう終わったそうだ。なら確認するまで――!?
ウソだろ!? こんなことって……
「……アハハハッハハハハハ!」
「直仁が壊れた!?」
「ちょっと直仁!?」
「直仁が狂いやがった!」
「直仁君……かっ……い……」
最後の穂乃香の声は俺には聞こえなかった。他の奴は聞こえたらしいが、まぁいい。それよりも本当にステータスがカンストしている。
「なるほど、オーケーだ」
「お? 信じてくれるのかい?」
「あぁ。信じてやる」
「こんなことで信じてくれるなら、お安い御用だよ」
謎の声を本格的に信じることにした俺たちはそれから数十分経過した。というより――
「それで、いつになったら連れて行ってくれるんだ?」
実はずっと待機していたが、なかなか連れて行ってはくれない。連れて行くのに何か他にも条件があるのか? それともさっき望みを叶えた影響で連れて行くための力が無くなったか?
「ん? あぁ、大丈夫だよ。君たちがまだ呼ばれてないだけだから」
「呼ばれてない? どういうことだ?」
「えーっとね。そうだなぁこっちの世界で言う‘異世界召喚’とか‘異世界転移’っていうんだけど……」
なるほど、こいつが連れて行ってくれるわけじゃないんだな……待てよ? もしかして永遠に呼ばれない可能性あるのか!?
「あー……なんだ? つまり俺たちを呼ぼうとする奴がいないから行けないのか?」
「その解釈で間違いないよ。あっ、心配しなくてもあと数分以内に呼ばれるから安心して?」
「分かるのか?」
「うん。あっ、そうだナオヒト君だっけ? キミだけハンデを設けるよ」
「……は?」
「仕方ないでしょ? キミだけ――」
その言葉を聞いた瞬間、周りが白い光に包まれた。何か言っているようだが何も聞こえない。
「な、なんだいきなり!?」
白い光の原因はくるくる回っている魔法陣?のせいだった。というか眩しすぎて薄目でよく見えないんだが……
「さて、そろそろお別れだね♪ おっと大事なこと忘れてた」
「なんだ? 何か伝え忘れてたのか?」
「間違ってはいないね。それじゃよくあるお告げやるよ? これから君たちが行く世界で数々の出会い、別れがあるだろう。それはもちろん君たちの誰かが独立するかもしれないし、敵対することがあるかもしれない。しかし、君たちの絆があれば例えどんな困難が訪れても、容易に退けることができるだろう! さて、次の言葉で最後にするよ?」
「あぁ!なんでもいいからさっさと言え!」
「アハ八! そうだね君はさっきからずっと興奮しっぱなしだ! だから一言だけ。」
「ようこそ【新世界】へ!」
≪スキル 【神の目】(SSS) を覚えました≫
いきなりのドイツ語である。
Die neue Welt こう書いて ディー ノイエ ヴェルト 意味はそのまま新世界です。
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