会議(プレッシャー)とかマジで勘弁
イヤだよね、プレッシャーとかホント死んじゃうから勘弁してほしいですね
オレ、佐藤隆史15歳。
今王様業やってます。
寝室でメイドさん相手に駄々をこねてみたが失敗に終わり、食事もそこそこに議場に叩き込まれて朝議やってます。
さて朝議が始まり、一通り計画について説明をしてみたのだが、文官達は一様にオレが作った教育計画の書類を読みオレの説明を吟味しながらヒソヒソと耳打ちし合っちゃって審議が進まないんですよね。
この朝議の前に、イジメンズに提案した教育計画の骨格だけをまとめた書類を文官達へ配布しておいて、今日は新たにその骨格に肉付けをした計画を見て貰って意見とか改善点とか指摘して欲しかったんだけど…誰も何も言わないんです。
真面目に止めて欲しいですこの雰囲気は胃に穴開いちゃうから真面目に。
「…宜しいでしょうか?」
どの文官達も書類を読んではヒソヒソ、また読んではヒソヒソと朝議の場の雰囲気が一向に進まず滞りそうになっていた時に、少しお年を召された老文官が手を挙げた。
「あ、はいどうぞ」
場の雰囲気に耐えかねていたオレに取っては助け舟だったので発言を許可したのだが、何故かオレの隣りに立って控えていた丸メガネことアディンに後頭部へ超高圧的な睨みを受けた。
「この教育計画について、本当に陛下がお一人で企画立案されたのでしょうか?」
えっ、ナニこのおじいちゃんにまでパクったとか疑い掛けられちゃう程へっぽこなのか?!
「い、いえ、陛下に対して疑惑を持った訳ではなく余りにも良く出来た素案でありましたので、アディン宰相やニコラス財務官が手伝われたのかと思いますて…」
老文官は頭を下げながらもオレの顔色を伺うような発言をした。
えーっと、つまり…オレはイジメンズの傀儡じゃねぇーのか?って文官達に思われてるって事だよね?醤油事!…じゃなくて、いや合ってはいるけど今はそんな事よりもこの返答に今後のオレの行く末が掛かってんじゃね?
一人で作ったよ!と言えば今後イジメンズはオレに更なる難題を押し付けて来るだろう。しかし実は助けて貰いました。なんて言えばここに居並ぶ文官達に対してオレ傀儡ッス!と明言する事になってしまう。
そんな事したら只でさえ小さいオレの立つ瀬が、この王宮にはなくなってしまう。
それだけは、それだけは何としても阻止せねば!使えるアタマは少ないけれどフルに使って乗り切らねば!!
「先に渡しておいた計画の骨格についてはオレが考えたけど、今読んで貰っている素案はアディンや様々な人から助言を貰ったから、1人だけでって言う訳ではないかな?」
と笑顔で答えてみたら…後頭部に圧力を掛けていたアディンの視線が無くなっていた。
ホッと一息付きながら、オレは思った。
…燃え尽きた、真っ白にな…。
この後の朝議の内容は、オレの頭の中には入って来なかったのだった。
燃え尽きちゃった…