ウルガ (未完)
これは5冊目の特殊書籍です。
前足が痺れて来てウルガは枝から落ちそうになる。
ウルガの腹はいつもグーグー鳴っている。
食べようとすれば食べられるけれど、そうすると体が重くなるから木に登れなくなる。
他の子供たちは腹いっぱい食べても木の枝から枝へすいすいと渡って行く。
ウルガだけが鈍臭い。
そして体つきもブヨブヨして毛が少ない。
体が殆どはげているのだ。
そして必死に後ろ足でも枝に掴まり、落下を免れた。
「ウルガ、早くおいでっ。人間が来るよっ」
薫はパタンと本を閉じた。薫は転生神を睨んだ。わざと待つのが嫌だから短いのを読ませたなと思った。コメントも短く書いて転生神に渡すと、「ホットケーキとお好み焼きのどっちが良いですか?」
「ホットケーキが良い」「飲み物は?」「紅茶かな?」「ティーバッグで我慢してください」
薫はホットケーキミクスに卵と牛乳を混ぜ、そこにドライフルーツを投入して、フライパンを二つガスレンジに並べ、レンジに火をつけ油を敷いてドロドロを半分ずつ入れて、蓋をした。火は微小にして3分タイマーをかけた。その間も次の本を手に取って読み始めていたが、5分経つとフライパンの柄を持って左右前後に振って剥がしてからひっくり返した。そしてまた5分。まな板の上で8等分扇形に切って皿に移すと蜂蜜をかけてフォークを添えて出した。マグカップにティーバッグを付けて、お湯を沸かしたポットを押しやった。「自分で入れて下さい」薫はそう言うとさっさと食べてまた本を読み始めた。
読者にお願い。この特殊書籍を読んで「面白い」「続きをよんでみたい」という方は、リアクションをお願いします。それがあればこの話は続きが書かれることになります。宜しくお願いします。