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特殊書籍研究所  作者: 飛べない豚
30/39

闘うラブドール・イチカ (未完)

この短い物語の欠片は27冊目の本です。

 朝起きると顔を洗い歯を磨き着替えて今に行くと。驚くべきことに転生神は起きて身支度を整えていた。しかもティーバッグだったが紅茶迄飲んでいた。

「今日、天気が崩れなければ良いのですが……」

「それ、どういう意味?君のも入れたから飲んで」

「ありがとうございます。朝食は和食で良いですか?」

「どうして?」

「その方が体力がつくからです。どうもあなたは最近元気がない」

「そんなの気のせいよ。でもメニューは任せるわ」

それで薫は小鍋に二人分の出汁をとった。料亭などでは、お椀一杯の味噌汁にお椀に溢れるほどの濶節を削って出汁をとるみたいだが、和風だしの顆粒をさっといれるだけにした。それに味噌と豆腐となめこをいれたまま火にかけないでおく。ちょうど鮭の切り身があったので、甘塩なのを確認して魚焼き器に入れて着火する。それから白菜を切ってフライパンに水と一緒に入れて火にかけ蒸す。あとは水洗いして絞って鰹節をかけておく。あとは大根おろしを少し擦って、軽く絞って納豆の上にかけ麺つゆを垂らしてからかき混ぜ、小鉢に一人分ずつ分ける。ご飯はラップして冷蔵庫に入れておいたのをレンチンして茶碗に盛って、みそ汁に火をかける。そして焼けた鮭を出して皿に盛り、おひたし、納豆とご飯と味噌汁を出す。

更に前に漬けといた胡瓜の塩漬けを出して乱切りにして刻み生姜を添えて小鉢に入れて出す。

「簡単な献立だけど、食べてください」

「ありがとう」

食事がすみ、茶碗を洗おうとすると女神が自分がやると言い出した。

薫が本を開くと、ガシャ――ンと皿が割れる音がしたが、気にしないことにして本を開いた。27冊目だっ。





 井上信三いのうえしんぞうには財産が豊富にあった。

 よわい70を超えて、特に使い道がない。

 そこでラブドールを買うことにした。

 かと言ってラブドールを本来の目的で使用するほど精力はない。

 そこで話し相手にするために、そっちの専門家に会いに行った。

 相手はAIロボット専門の製作者だ。

「えーと、僕はさかきと言います。お持ち込みのラブドールにAI機能を入れてスピーカーでお話をするロボットにすれば良いのでしょうか?」

「ああ、その通りだ。話し相手が欲しいのでな。だがあんまり頭が悪い受け答えしかできないようなら、困る」

「年齢設定と受け答えするときの声の質、性格などある程度指定して頂ければ3週間ほどでできますが」

「榊君と言ったかね?それで頼む」


 3週間後、井上は榊の所に行った。

「ラブドールは空洞部分が多いので、中にAI機能を入れて音波受信とスピーカーを設置しました。けれど、声を出すとき口は動きませんよ、もちろん」

「それで良い。うちの住所に配達してくれ」



薫は肩をすくめて、割れた皿を片付けるのを手伝いに行った。大きな欠片はそと手で拾い、その次の細かな欠片は箒と塵取りで取り、最後は掃除機で目に見えない粉末を吸い取ってから水拭きをした。

戻ってコメントを書くと28冊目の本を開いた。


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