短い物語たち

変わらない旦那

俺はいつも奥さんに感謝の気持ちや愛の言葉を伝えている、だから俺たちは円満

って惚気気味に言ってる人がいて、その人に

じゃあ家のこととか、子供の面倒も一緒に見てるんですねー

って言ったら

え？気持ちや言葉を伝えてれば、それだけで家事も育児も頑張れるっしょ？俺は仕事頑張ってるわけだし。

って言ってて…あれ、あなたの家共働きですよね？って思ってしまった。

今日も奥さんが好きなケーキ買って行ってあげよう。明日は子供を保育園に預けたらデートするって決めてるんだ！ってるんるん気分で言ってたけど、多分今の奥さんが欲してるのはケーキやあなたとの時間より休み、あなたの手助けだよ…って思った。

きっとこの人の中では、今も奥さんは可愛い彼女なんだろうなって思った。

あなたの奥さんはお母さんで、あなたはお父さんなんだよ。

嫁に愛を囁く暇があるなら、その時間を子供と嫁のために使いなさいよ…

でもこの人が円満って思ってるって事は、もう伝えるのを諦めてるんだろうなって思った。

※このお話は実話をもとにしたフィクションです。