異能は無能:人生何が起こるか分からない。価値は誰が決めるもの?
この世界には色んな種族が共存している。人族、魔族、精霊族、そこからさらに枝分かれして細かく種族が分かれている。だからいろんな価値観があって、文化があって、能力があって、職業があって、どこにも正解はなくて、そんな世界に私は生まれた。
この世界には色んな種族が共存している。人族、魔族、精霊族、そこからさらに枝分かれして細かく種族が分かれている。だからいろんな価値観があって、文化があって、能力があって、職業があって、どこにも正解はなくて、そんな世界に私は生まれた。
「申し訳ありません。」
「謝って済むなら警察も何もいらねぇんだよ!ほんっとにお前使えね―なあ?どうしたらそんなんで生きてこれたんだあ?あぁ?」
そう言って机に書類を叩きつける。
「申し訳ござい…」
「もう聞き飽きたってんだよ!もういいさっさと仕事やれ!無能人間が!」
そう言ってシッシッと手で追い払うのは私の会社の上司。精霊族から分岐したイチョウの木の精霊の純血である。
俯いたまま、黙って自分のデスクに戻る私を道中の同僚が嗤う。
「またあいつだわ。無能な人族が身の程を弁えないで、こんなところにいるからだ。」
「ちょっと!無能を自覚してたらいつまでもここにいるわけないじゃない!」
「それもそうか!謝ることしかできないんだもんなぁ。はっはっは!」
聞こえてる。
いや、聞こえるように言っているのか。社会に出ても、結局はどこも似たようなもんだな。
この会社は世界の縮図そのものである。
魔族や精霊族は魔法や突出した感覚、そのどれもが人族の遥か上をいっており、どこにいっても人族は無能と蔑まれる事が多い。特に私のような純血はそうだ。
人族の中にも異能に目覚める人は結構いるが、活躍できる人は極少数だ。かく言う私も一応は異能持ちである。
だが、先述の通り全ての異能が重宝される訳ではない。魔族や精霊族を超える力でもがあれば話は別だが…無能な異能は私が良い例だ。
初投稿です。
3,4個同時にちょっとづつ書いているので更新ペースは牛以下です。
誰かがちょっとでも面白いな、と思っていただければ満足です。
宜しくお願いします!