③お茶会
私のお茶会デビューは変わった二人とだった。
「わぁ~お茶会なんて初めて~これが学園生活なんですねぇ」
初めての学園お茶会はなんと3人、まぁ3人だけな理由はもちろんナナリのお願いである。
「ちぇ……これを何年もやらないといけないの嫌だな」
「リディアにはいい案がありますよ。抜け道があるのでこっそり外に抜け出せますよ」
「……すげぇな!? あんた何者だよ」
「秘密です。まぁそれよりは~ナナリさん」
「何かしら? 別に貴方と仲良くする気はないわよ」
「ええ……協力しましょうよ。せっかくこのお茶会の主催者なんですから」
「そうよ!! なのにあなたは偉そうにして……」
「ええ………まぁその。たぶん知識勝負なら私のが偉いです。えっへん……よしよし」
「だから自分で自分を褒めるその行為やめなさい。変だわ」
「じゃぁ代わりに撫でてください」
「……こうかしら?」
「ふぇ~」
私は頭を撫でられて甘い声が出る。この撫でられる行為が好きな理由はもちろん我が種族が持つ特性。人に褒められる事を良しとするためだ。我らは人間に忠誠心がある。
「……あなた。変わってるわね」
「変わってるから気になるんでしょう? リディアも変わってるから声かけたし」
「おうよ、俺は『こんな学園辞めてやる』て思ってたしな。暴力事件でも起こして『不登校してやろう』と思ってた」
「反抗期ですねぇ。親がキライ?」
「大嫌い。こんな学園に入れて『女として1から学んでこい』て詰め込む糞親だ。わかるか? 嫌だろ?」
「ええっと、逆に何をしたかったです?」
「兄ちゃんたちと同じ私立行きたかった。婚約者のためだとかふざけるな……格好いい所が見たいぜ」
「魔法より剣派?」
「おうよ。剣で殴り会うの格好いいよな。魔法なんて剣で弾けるしな」
「まぁ!! なんて物騒な人!!」
「ああん!? てめぇこそ演技してんじゃねぇの?」
「な、な、なにを!? 演技なんてしてませんわ!!」
「静粛に。リディアの事はわかった。次にナナリは普通に婚約者いる感じ?」
「……ええいるわ。親が決めたね。会ったことはない」
「学園には?」
「居る」
「では、少なからず会いに行かないといけないわけね。で、有能かを見せないといけない。だからクラスでリーダーになりたいのですね。名家であるなら尚更」
「そうよ。だから……今日のお茶会はあなたたちに引いてほしい事を言うためよ」
「おけおけ~別に俺は興味ねぇよ」
「私も婚約者探しなので興味ないです」
「なら、良かったわ。おほほ、私が一番よ」
無理矢理頑張って背伸びしている感があるが、私は私で「それでいいんじゃないのかな」と思う。
「それよりも婚約者探しなんて、婚約者いないの?」
「いないです。自分で探して来いと言われて学園に入って来ました。妾でも、略奪でもいいそうです。ですが……」
私は彼女たちに本心を見せる。
「恋愛がしたいです。物語みたいな出来事をしたいです。それ目的で来ました。婚約者探しです。我が家はそれだけが目的です」
「変わった目的なもんだ。俺は何を目的に生きればいいんだろうな?」
「婚約者全員に喧嘩を売ればいいんじゃないですか? 私を自由にしたいなら強い奴しか許さんとか」
「あんなデブが無理だろ……あいつに生半可な気持ちじゃぁ勝てねぇよ」
私はその言い方に気がつく。別に婚約者を嫌ってる訳じゃないようだ。逆に評価している。
「……あなたのその口調やめなさい。令嬢としては汚いわ」
「俺は令嬢でもない。市民だよ。たまたま学園に空きがあるから入れられたんだ」
「空きがあるなんて変ですね?」
裏口入学だろうけど。空きがあるほどに入学者が少ないのだろうか、わからない。
「変じゃないわ。だって……こっちは二流ですから」
「二流……上院下院の王家が向こうに居るんですよね?」
「ええ、そうよ。だから、こっちは二流なのよ」
「ほっとします」
「どうしてよ?」
「恋愛禁止なんです。王家と王の親族はダメなんです。家の理由があって」
「へんな家ね。玉の輿じゃないの?」
「それが生存戦略なんですよ。目立たない事が私たちの生き方です。だからナナリが目立っていただけると嬉しいですよ」
「わかったわ。私に利があるなら従いなさい。おほほ」
「うえ……俺は嫌だぞ」
「私に負けたのに?」
「あれは……調子が悪かったんだ!!」
「まぁそうね。再戦期待するわ」
「ちっ……余裕じゃねぇか。魔法か?」
「そうよ?」
本当は違う、能力だ。今はその能力で根を張って学園を把握している。学園内は過去、私たちの祖先が張り巡らした魔力根が残っており私に有利に作用する。こうやって私たちは男を得て居たのだろう。色んな手段を駆使して。母親のように略奪もして。
「はぁ、魔法勉強しないといけないんだな。勝てるように……目的出来ちまった」
「良かった。これで友達が出来たことお母さんに報告できるわ」
「お母さんね……」
ナナリの目が曇る。私はそれを見ながら聞く。なにかあるのだろう。
「家が嫌なら我が家に来る?」
「今日会った人についていく方が危ないわよ。うるさいの家では色々」
「名家の教育ですね。私の家もそう……多くの知識を無理矢理入れて道具としてる。普通な令嬢です」
「それであなたはすでに魔法が使えるのね」
「そう、ですね。魔力がある家ですのでそう言った家でも人気になるかもです」
そう、果たして私に一体どんな殿方が現れるのかを期待している。自分からも行くような殿方を見つけれたらいいと私は期待するのだった。




