零点に近づくほど水面下
掻いた頭から落ちる毛
蹴った毛布から舞う埃
リビングの方から騒音
ずっと向こうから肉刺
下らない言葉の小刀
触れられない肌の傷
ずるがしこい狐の声
反響が聞こえている
涙腺に詰まってた
大切な人魚の鱗が
我慢を振り切って
手から零れ落ちた
魂の残留思念と
扉との因果関係
生きづまる思索
朽ちた葉落ちし
標の先道無し
記すべき事
通り過ぐ道
蝶蛾の舞踏
憂う茜の空
爛と輝く
口惜し夢
芽摘まれ
霊は退く
苦しみ
霙と雪
気迷い
一か八
血潮
雄蕊
紅色
廊下
業
増
識
禁
。
。
〇
ゼロ
零
零点