不老不死
「どうされたんですか?」
「いえ…実は私、末期ガンに侵されていましてね。余命三ヶ月だと医者に宣告されてしまいました。もう助からないらしい。全くこの忌々しい肺のせいで、タバコも吸えやしない」
「可哀想に…もしよかったら、私が不老不死にして上げましょうか?」
「なんだって?…はは、ありがとう。気持ちだけ頂いておきますよ」
「…それで不老不死になったってわけか。じゃあその女の人は、神様か何か?」
「だろうな。やれやれ、がん細胞が不死になったせいで、余命が二ヶ月縮まっちまったよ…あの世は禁煙じゃないだろうなァ?」