06.小説家の担当さんだって恋をする
あれは私。島崎 紅の高校時代の話。
「しまっちー!なーに考えてるの」
「…ん。…あ…え?ごめん寝てた…」
あの頃私は今とは結構…いやだいぶ違った。
どっちかというとのんびり屋さんで、マイペ
ースな方だった。
「へー。とか言って…空鷹の事
考えてたりして」
「は、ははい⁉意味分からない。ばっかじゃ
ないの」
という私でも、好きな人がいた。
クラスは違うけどなぜか好きになった。
…まあ普通に一目惚れというやつ。
「ていうかもう帰ろうよ。疲れたー」
「うん。帰ろう!」
…好き…ね。
でもはっきり言って私にそんな感情あるのか
な…
「というか、気にして無かったけどもう卒業
なんだね〜」
「まあね。早いよね3年なんてさ。小学生の
頃は早く高校行きたい!なんて思ってたな。
でも本当にあの頃が羨ましい…」
「本当だよね〜。あ、私こっちだ!じゃあね
ー。」
「バイバーイ」
…卒業か。
………それまでにあと何回寝るんだろ。
まあいいか。帰ったら寝よう。
でも、恋愛なんてやっぱり上手くはいかない
んだ。
「紅ー!写真撮ってくれない?」
「んー?いいよー」
そして早くも卒業か…
「紅ー。何してるの!」
「え?何が?」
「空鷹。今日九州行っちゃうんだよ!知らな
かったの?」
「え…」
恋はやっぱり上手くはいかない。
相手がいて自分がいる。それが恋だから。
いやだ。このままじゃだめだ
「紅早く…ちょっと紅⁉」
はぁはぁ…だめだ。っ気持ちを伝えなきゃ。
私の思いを。伝えなきゃ。
「空鷹くん!」
「…?島崎?」
「はぁはぁ…はぁ…っあのね。私、空鷹くん
に伝えることがあったの」
「え?」
「わ、私…。私ね…」
「…」
「空鷹くんが好き…なの。」
「!島崎…お、俺もだ」
「空鷹くん!」
「島崎!」
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「まだあるんだけどさ!聞きたい?」
「結構です。締め切りがあるので間に合わな
かったら嫌なので。」
でも恋は悪くも良くも人を変えて行くのだろう




