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ジョノカ!?  作者: あめのかっぱ
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ジョノカってなに!?

第1章 第1話ミッションワン!

ジョノカって何!?



「えー!うちも1組!一緒じゃん!」


「ホントだ!やったね!ルカ!」


そう言うのは廣田アカネ。有村ルカの中学からの知り合いだ。


(えー。まっず。俺の同中の奴誰もいねぇ…俺友達出来んのかな〜。まぁ陰キャに混じってるとするか…)


心の中でそう呟いたのは佐竹タケルだ


「佐竹くん?だよね?私前の席の大峯カリンだよ!よろしくね!佐竹くんLINEやってるー?交換しようよー!せっかくだしさ!」


彼女は大峯カリン。クラストップクラスの美女だ

そのカリンの積極性にタケルが驚いたのは言うまでもない。


「ええっと俺!?大峯さんだっけ?LINEはやってるけど。連絡先交換してもいいの?」


タケルは陰キャ丸出しのコメントを出した


「私のことはカリンでいいよ?なんか苗字って避けられてる感ないー?佐竹くんの下の名前も教えてよー」


カリンのコミュ力と美貌は恐らく学年トップだろう…


「あ、え、えっと!佐竹タケルです。いやタケルでいい!タケルって気軽に呼んでよ!」


タケルとカリンが連絡先交換を完了した中やって来た人物は…


「俺山田トモアキ。トモアキでいいよ。よろしく!カリン!そしてオマケの佐竹〜」


初対面でイジりをいれてくる辺りイケメン陽キャなトモアキらしい挨拶だった。


「トモアキっか…よろしく!オマケってなんだよ全く。俺もタケルでいいよ。よろしく」


ここで様子が変なのがカリンである


「えっと!タケルとはLINE交換したけど席近い人と仲良くなりたかっただけだし。トモアキって見るからにチャラいじゃん。連絡先交換しなーい」


凹むトモアキ…でもさすが陽キャの切り返し

タケルの連絡を聞いてきた


「あ、俺のLINEでいいなら!トモアキも友達なってよ!これからよろしくな。いや〜俺同中の奴いなくて友達出来るか不安だったけど一気に2人も出来てなんだか楽しい高校生活が待ってる気がする!」


「待ってるんじゃなくて始まってるんだぞタケル〜」


やはりイジってくるトモアキであったが

本人は満足したようで自分の席に帰っていった


そしてカリンからLINEが来た


「タケルってジョノカいる?」



は??

タケルの脳内は??マークで埋め尽くされた


(ジョノカってなんだ?

いやいや流行り言葉知らないとかやばいでしょ

高校生としてジョノカ?って言葉知らないとか

やばいでしょー…)


「カリン。その、ジョノカってなに?」


ストレートに聞くことにしたタケルであった


「あー、ごめんごめんそれリナと使ってる言葉なんだよー。有菜リナ。知らない?このクラスでいっちばん可愛い子だから覚えときな。」


(有菜リナ…あー。あそこの席の人か

入学式の時から思ってたけどあの人いつも

ブラ透けてるんだよな…狙ってるんのかな?)


「あー!リナね!透けてる人でしょ?!」


透けてる人と言ってしまったタケルである


「透けてる?んー。よく分かんないけどリナって名前このクラスじゃあの子しかいないから多分そうだよ」


冷静に答えるカリン


「んでそのジョノカってなんなの??」


本題に戻すタケル


「簡単だよ。カノジョのこと。うちらからしたら異性だからカレシになるけどレシカ!とは言わないよ?笑。カノジョいる男子は狙えないからねー。リナと話す時はジョノカって言ってるんだよ」


ようやく理解したタケル

しかしタケルにカノジョなどいる訳もなく…


「カリン的にいうその、ジョノカはいないよ?カリンはカレシとかいるの?」


なんとなく気になったことをストレートに聞いてみたタケルである


「えー。タケル私のこと狙ってるの〜?まぁいないからいいんだけどね。それにタケルは本気で狙ってないだろうけどあそこのイケメン陽キャくんは狙ってるみたいで大変なんだよー」


再び??マークが浮かぶタケル


「もしかしてイケメン陽キャくんってトモアキのこと?」


さっき話して席に戻ってったトモアキは間違いなくクラストップのイケメン陽キャだとタケルなりに思っていた


「さぁ?誰とは言ってないけど。めんどくさいんだよねー。そうだ!私がタケルのジョノカ役になればいいのかな?」


!?!?!?タケルは陰キャ丸出しの顔赤面になってしまった


「そ、そ、そ、そ、その…カリンが!?」


笑って誤魔化すカリン


「何マジになってんの。ウケるー」


いやフェイクかよ。ウケねぇよ。と心で呟く

タケルである


「まぁジョノカ作り頑張るよ!カリンとはそのもし付き合えたとしても釣り合わないっていうか…」


本音を言ったタケル


「はぁー?釣り合わないとかつまんないのー。人の価値ってね?誰が決めると思う?1つは自分。そしてもう1つは第三者だよ。」


怒られてるようで落ち着かないタケル


「そ、そうだけど。俺とカリンが付き合うなんてトモアキになんて言われるか…」



「だからマジじゃないし。トモアキはそんなことでタケルのこと嫌うようなやつじゃないし。あーゆーイケメンはね。中身もすごいの。だから自分磨きとかしてるからイケメンに見えるってのもあるんだよ?」


自分磨き…タケルには全く縁がない言葉だ


「自分磨きか…カリンもそーゆーのしてるの?」


なんとなく聞いてみたのだが…


「はぁ!?私が自分磨きしてないとでも?化粧もバレない程度にしてるし。トモアキから言い寄られない為にほら?薬指見てご覧?」


そこにはカリンの細い指に細いリングがあった


「カリンこれって。カレシから?」


気になったことは聞いてしまうタケルの性格上仕方ないのかもしれない


「んなわけ。私の私物よ。これで男子から言い寄られないって訳。タケルはその。無害そうだかは言ったけど秘密ね?」


秘密の共有…なんだかいいじゃないかとタケルは思う


「化粧とリングかぁ。カリンはそれ以外も細かいところで自分磨きしてるの?」


率直な感想と他にもあるのかと気になるようだ


「他ー?」


その瞬間カリンがニヤッと笑ったのをタケルは見逃さなかった


「そう他のこと。ないならないでいいんだけど…」


カリンのニヤッと笑った顔が怖くなってきた


「あるけど…トモアキに見せつけてやろっと…タケル私の近くもっと近くに来て。」


いや元々席の前後だしそんな離れてないんだけど


「いやいやいや!これ以上近付いたらなんか不味いような…」


タケルの心臓が鼓動を打つ


「私の髪の匂い嗅いでみな?」


(え!?何言ってんのこの人!?透けてる人よりやばいでしょ)タケル心の声である


「わ、わかった。じゃあ失礼して…すんすん…甘いけど甘ったるくなくて何処と無く清楚な匂い…」


その瞬間タケルはデコピンされた


「なーに女の髪の匂い嗅いで感想言ってんのよ。タケル。アンタ変態なの?」


もっともである


「いやカリンが匂い嗅げって…ってすみませんしたー!!」


恥ずかしさと責められたことにより陰キャパワーが発動したタケル


「んまぁ。そうだけど。お風呂上がりはヘアケア。ボディケア。その他諸々…お肌のケアとかね。男子より女子のほうが自分磨きしてるもんよ」


へぇー!勉強になります!と呟きたいタケル


「そうなんだ…俺もなんかしよっかな自分磨き…」


本気でそう思ったタケル


「タケルは陰キャのままでもいいんだよー?ジョノカとか縁遠いままかもねー」


イジるカリン


「大体そのジョノカってなんなの…透けてる人…いや!リナとの共通言語だったんじゃなかったの?」


素直にカノジョと言えばいいのに

と思った上での発言だ


「んー。私もリナもクラスじゃ目立つじゃん?そーゆー人がカノジョカレシの話したらだるいじゃん?気になるオーラ出し始める男子とかいるし」


つまり隠語?


「ってことはトモアキの理由ってよりもクラス全体を気にしてジョノカって言葉使ってるってこと?」


タケルは隠語だと確信した


「そそ。あー。あとタケル。リナとも絡み出来るだろうけど気をつけなよ?あの子魔性の女って有名だから。タケルなんて手のひらかもよ?」


ニヤッと笑ったカリン


「魔性の女?透けてる…じゃない!リナが?確かにそんな感じしなくもないけど…」


さすがにタケルの透けてる発言連発で気づいた様子のカリンが答える


「そ。透けてるのもその証拠。タケルは気づくの早かったね。あの子いつも派手な色のブラ付けてるから。サイズはー…見ればわかるよね?」


サイズだとっ!?陰キャパワー丸出しなタケル


「さ、サイズとかは気にしないかなー?俺ってその女の子と仲良くなったりとかしなかったから…」


陰キャ発言である


「まぁ私もタケルが底抜けの陰キャだって分かってるから連絡先交換したんだよ?安全性高そうじゃん!」


(なにそのメイドインジャパン精神みたいなの…)心の声が聞こえないようにするタケル


「ま、まぁね!陰キャの安全性はメイドインジャパンだからね!」


しまった…心の声が溢れてしまった…


「なにそれ。超ウケるんですけど!まぁそんなことはいいからさ。ジョノカにする女の子。探してみない?」


ジョノカにする女の子…カノジョ候補ってことか


「カリン的におすすめの女の子っていたりする?」


ストレート150khで聞くタケル


「いや私もこのクラスで話した人ってタケルでしょー。トモアキ。それにリナくらいだけど。リナのことよく見てたら有村さんって子が狙い目に見えてきたんだよねー。」


また知らない名前が出てくる。あれ?有村って確かクラス発表の時に騒いでたあいつか?


「カリン!有村ってルカのことか?いや!俺も詳しいことは知らないけどこの座席表に名前書いてあったからさ」


ストレートが唸りをあげてきた


「そそ!ルカちゃん!ポニーテールの元気っ子ってイメージだけど陰キャにも話しかけてるみたいだし。タケルにも話しかけてくれるんじゃないかな?」


陰キャ扱いにも慣れてきたタケル


「でもルカって明るいし。どうやって交流作ろうかなー」


カリンが再びニヤリと笑う


「じゃあ私がタケルのジョノカ作り手伝ってあげるよ!」


動揺するタケル


「え!でもカリンってルカと仲良かったりするの?同中でもないみたいだけど…」


カリンが女子の世界を語る


「あのね。女の子同士ってのはグループ社会なの!だけど、グループに入らなくても絡みがあれば大丈夫!その絡みの材料にタケルを使うってことよ」


納得しつつも材料と言われて腑に落ちないタケル


「つまりカリンがアシストしてくれるってこと?」


カリンがグループ女子社会の構図を教えてくれる


「まず私とリナのグループ。これはクラストップカーストよ。それと小木マウさんのグループこれが私とリナのグループの下だから2番目ね」


なるほどそういうものか


「じゃあさ。カリン的に分析してルカはどのグループなの?」


「んー。簡単に言えば廣田アカネさんとのグループってところかな。同中コンビって言ったほうが分かりやすいかしら?」


なるほど同中コンビか


「カリン分析のカースト的にはどうなの?」


カースト社会的立ち位置は重要である


「まぁそうね。文化系部活動っぽいし。私とリナそれとマウよりも下ね」


カリンはスポーツをやるのだろうか


「カリンはじゃあ運動系なの?」


当然の疑問である


「私?言ってなかったっけ?バレー部よ?」


タケルは咄嗟に言いたくなった言葉があった


「それってジョノカ!じゃなくてジョバレ!じゃん!やばいツボったわ」


カリンが不機嫌な顔になった


「そうよ。ジョバレよ。ついでに言うとリナは帰宅部。あれだけのルックスだから帰宅部でも上位カーストなのよ。年上のバンドマンと付き合ってるんだってさ」


驚きの事実である


「もしかしなくてもだけどジョノカってそこから!?バンドマン用語って聞いたことあるけど」


当然のことである


「まぁそうなのかもね。それはリナに聞きなさい」


突然有菜リナと話す流れにされたタケル


「リナってその。俺みたいな陰キャとも話してくれるのかな?」


陰キャあるあるですな


「大丈夫よ。私の友達だもん。さっ!ルカちゃんより先にリナで女子とトーク頑張ってきな!」


渋々透けてる人。もといリナのところへ


「カリンの友達だって聞いてきたんだけど有菜さん?」


リナはタケルの声に気づくのが少し遅れた


「あ、カリンからLINEで聞いてるから大丈夫だよ。そんなに緊張しなくて。自然体が1番!」


あぁ、だから貴女も透けてる自然体なんですね


「その。リナって呼んでもいいかな?自然体だし!」


透けてる人と呼ばなくなってきたタケル


「いいよ?私はタケルって呼ぶから!ジョノカ作りってカリンから聞いてるけど?」


透けてる人には心も透けて見えるらしい


「そうそう。そのジョノカ作りをしてまして…って好きでやってる訳じゃないよ!?」


タケルも応戦する


「あはは!それも知ってるし。私のこと透けてる人って呼んでることも知ってるよー?見てたんだ。えっち。」


あざとい。とにかくあざとい


「見えるものは見ちゃうよ!その浮ついた気持ちではなくですね。その。。あーもう!見てました!はい!佐竹タケル一生の不覚です!」


恥の多い人生を送ってきましたとでも言わんばかりの勢いだ


「まぁまぁ落ち着いてって。タケル。私とカリンも協力するからジョノカ作り頑張ってみよー!」


こうしてジョノカ作りが幕を開けた

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