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今までにない進化を求めて  作者: シュレー・ディンガ
1章 私の世界へようこそ!
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エピローグ

 ふう、やっとエピローグまで行けました。ここまでで3ヶ月と15日、長い間お付き合い、ありがとうございました!

 いや、まだ続くんですけどね?

 とにかく展開が遅いこの作品を読んでくれたこと、ほんとに感謝しています!

 

 ダッシュボアの依頼を受け、無事に依頼を達成した後、次の依頼を1週間ほど受け続け、達成してきた。

 取り敢えずで失敗しない様な依頼を受けたため、失敗することは無かった。


「なあ、僕らってまだ最初に着とった装備のまんまで、もうボロボロやろ?新しい装備買いに行かへん?」


「ううん、そうねぇ。...うん!そうしましょ!カインだってダッシュボアの依頼で鎧、大分いたんでいたものね!」

「うん、いいと思う。私も1回可愛い鎧見た時から欲しいって、思ってたから」


 よしよし、なんか女の人ってお金に関してはなんか必要な所まで節約したがるってイメージがめっちゃあったからな、内心ドキドキやってんかな! 


「よっしゃ、んじゃ気が変わらんうちに行こっか!」

 

     ・

     ・

     ・


 取り敢えず鍛治系の商店が立ち並ぶ商業区まで来た。


 1回ギルドでオススメの鍛冶師聞こうって思ってんけど、やっぱ、初めての装備探しって、勧めてもらったところじゃなくって、何となく自分で選んでいい装備とか見つけたいやん?

 やっぱ裏通りにひっそり立ってる鍛冶屋が昔めっちゃ有名やった鍛冶師で今は細々やってる。なんてあったらめっちゃロマンやからな!


「カイン、ここどう?」


 そう言ってエリスが選んだ店は、装飾がゴテゴテしたものが店の前に飾ってある趣味の悪い感じの店だった。

 その店を観察していると外で掃除をしている定員も気づいたようだ。

 にこやかに挨拶でもしてくるのか、なんて思っていたが、返されたのは意外な言葉だった。


「おい、貧乏人はこの店にふさわしくないんですよ。あなたが見ていると、店が薄汚れてしまう気がするのでさっさとどいて下さい」


 ...ん?これは店の定員がする様な態度やないな。


「2人とも、いくで。どうやらこの店は僕らが見てる程度で薄汚れてしまうような程度の低い店らしいからな!」


 ふん!ぐちゃぐちゃ言うから周りにいる買い物客にも聞こえるように、盛大に大声で言うてあげたわ!

 なんせココには普通に家で使う包丁を買いに来てる一般人の奥さん方も多いからな。噂が広がるのもめっちゃ早いやろ!


「あ、そうだ!みんなで別れてそれぞれ後で見せ合いっこしましょ!」

「それはいい、そうするべき。いい?カイン」

「おう、別にいいぞ?くれぐれも危険な場所には行かんようにな」

「わかってるわ!じゃあまた昼の鐘が鳴ったらギルドで会いましょう!じゃあ、はじめ!」


 そうサリアが言った瞬間2人は目を輝かせて走り去ってしまった。エリスは手近な店へ入っていくのが見える。サリアはどうやら表通りを走り周り、いい店を探すようだ。頭が右へ左へとウロウロしている。

 

 こりゃサリアの方見てると面白いかもな。ま、でも僕やって2人に負けんようにいい装備見つけやんとな。

 取り敢えずやっぱり裏通りやろ!


 それからしばらく、2時間くらいか?走り回ったが裏通りに相応しい、粗悪品やボロボロの剣や鎧しか置いていないような店が続き、正直諦て表通りに踊ろうかと思った頃、店からちらっと見えた剣が僕にはすごくかっこよく見えた。


 ...取り敢えず入ってみよかな?どうせ外れやろうから、この店を最後にして表通りに戻ろ。

 急いだら装備見つかるやろ。


「ごめんくださ〜い」

「なんじゃい!うっさいのう!わしは今寝とったんじゃい、静かにせんかい!」


 そう言って出てきたのはビール腹の小男だった。正直鍛冶はあまりできそうにない。

 

 僕は半分以上諦めながら、ギルドに行く時ちょいちょい見かけていたコート型の防具があるかおっちゃんに聞く。


「あんなおっちゃん。僕出来ればコート型の鎧が欲しいねんけど、ここにある?」

「見ればわかるやろ!そこら辺にいっぱいあるわな!気に入ったんがあったんなら、ワシんとこ持ってこい!チャッチャッと手直ししてわたしたるわ!」


 おお!カッコイイ!これやったら期待出来るかもしれん!


 ...どれどれ?お!これなんかいいやん!デザインが黒地に、所々に金の刺繍が入ったちょっと禍々しい感じのコートや。

 人目見て僕、一目惚れしてしもたわ。僕こういうデザインの奴、昔っから大好きやったしな!


「おっちゃん!これいくらや?」

「うん?そうだな。ざっと大銀貨4枚と銀貨3枚っちゅう所だな!」

「まじで?他の、そうやな、この白いグリーブも買うからもっと安くならん?」

「そうさなぁ。じゃあ、両方合わせて大銀貨6枚で手うったるわ!これ以上は下げんぞ!絶対に!」


 言いきられてしまった。残念や。みんな1人ずつ予算が金貨1枚やったから良かったものの、もうちょい高かったら終わったとったな。


「しゃあない、じゃあそれでいいわ」

「よし、決まりだな!それを渡せ。直ぐにあんたのサイズに合わせてくる」

「え?測らんでいいんか?」

「おう、男に触る趣味はないからな!心配せんでええ!絶対大丈夫やからな!」


 そう言って僕からコートとグリーブをひったくるようにして持って行き、30分程して帰ってきた。


「どうや?あってるやろ!」

「...ホンマや。すげえなオッチャン!はい金や!」

「おう、確かに。大事にしてくれよ?」

「あったり前やんか!そりゃあ戦闘で傷つくかもやけどそれ以外は大事にするからな!」

「それでいい」

「じゃぁな、おっちゃん!」


     ・

     ・

     ・


 ...そろそろ約束の時間だ。


「カイン?」

「お、エリスか?すんごい可愛い感じになったなぁ!」

「ん、ありがと。カインもかっこよくなってる」


 エリスは白いローブに猫耳のようなフードが着いた格好になっていた。


「カイン!どう!?」

「おう、かっこいいやん!」

「カインも、その、かっこいいわよ?」

「いや、なんで疑問形?」


 そう言ってきたサリアの格好は革ジャンにショートパンツ、そこに黒いブーツ、と言った格好だった。


 はっは!めっちゃサリアらしい格好やな!なんて言うか、とりあえずどこで見つけてきたん?それって感じの鎧やけど。



 その翌日、そろそろ次の町へ行こうと思っていたので、今は出立の予定を『癒しのロウソク亭』の女主人、マリーさんに話した。


「そろそろこの街を出て、隣町のアルトザインに行こうって思ってんねん」


 そういうとマリーさんの娘さんであるアンちゃんが、


「お姉ちゃん達行っちゃうの?」

「ごめんね...。でも、帰ってきたい、会いたいって思った時、また来るよ」

「そうよアン、あんまり引き止めちゃダメよ?」


 うちの女性陣もアンちゃんとはあまり別れたくないようだ。

 だが、僕らには、ゴブリンの集落で見つけた女の人の遺言を娘のコリンちゃんに伝えに行かなければならない。

 前々から世界を見に行きたいとも思っていたことだし、これはもう行ってしまういい機会だ、と思ったのだ。


 僕自身、このままだとズルズルこの街にずっと居そうになってたしな。


「じゃあねアンちゃん。またくるわな!」

「うん!また来てね!」

「またのご来店、お待ちしております」


 多分この街にはまた来るやろう。ここは住みやすいからな。長い休みとる時なんかはここに来てもいいかもしれんな。

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