第6話 研究テーマ
疲れた.....
真面目に研究をしていた。まあ、俺が自主的にやるわけないのでもちろん、そういうことだ。
「あの.....非常に言いにくいのですが.....そのチェーンソーを降ろしていただいてもよろしいですか?」
響は、チェーンソーを抱えながら即答した
「えっ?絶対に嫌ですよ?だって、これがないとすぐに漫画を読んだり、アニメをみたりして研究をさぼるでは無いですか?研究をさせるのも助手の仕事ですから♪」
そういうことらしい。
「時間はいくらでもあるからね.....」
「そんな事を言っているから研究が全く進まないのでは無いですか!!ほとんどの科目の勉強をしていた時の幻都はどこに行ったのですか?」
「そんな時期があったなー。その時の俺は天に召されました」
俺にもそんな時期があったようだ。ところで、響はチェーンソーの正しい(?)使い方をやっと覚えたようです。これから、きっと響の尻に引かれ続けることになるのだろう。
「さあ、さっさと研究を進めてください」
「それは、わかりましたがいつになったらチェーンソーを降ろしてくれるのですか?」
響は、少し考えてから薄暗い笑みでこう答えた
「研究を休まず一日続けたら降ろしてあげてもいいですよ♪」
やっぱり響は鬼だった。
「鬼め!!」
すぐさまその言葉に響が反応したのか、腕に激痛が走った。
「痛い.....本当にすませんでした」
もう逆らわない、痛いから。そう心に決めた。
そして、また地獄の一日が始まったのであった。
~1時間後~
「研究は進みましたか?」
「いえ、全く進んでいません。本当にすいません.....言い訳を言わせてください」
「いいですよ。許すかどうかは別ですが.....」
響は、やはりチェーンソーを掲げながらそう言った。
「チェーンソーの音がうるさくて集中できません。」
「すいません。それもそうでね」
おとなしくスイッチを切った。
~さらに1時間後~
「研究は進みましたか?」
「いえ、全く」
「言い訳はありますか?」
「はい。まずやることが決まっていません」
「それを今言いますか?もう少し早く言ってくださいよ!!」
そして、再び俺の右腕がなくなり、復活した。前回みたいに一度では終わらず、左腕も加えて五回ほどやった。その時、目が死んでいたのは言うまでもないだろう。
「さあ、研究のテーマは何にしますか?」
「新たな食糧の開発でいいんじゃね?」
チェーンソーが無くなったから、響に対して大きな態度をとれる。
「なぜです?今食糧はいらなくないですか?」
「いや、ずっとこのままだと人類は環境に適用した進化ができなくなるから、滅びてしまう。だからといっても戻しても大量の死者が出たら仕方ないだろう?」
流石研究者だ。そう、関心してもらえたらうれしかった。
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