第45話 永遠の終わり
第五話 世界を知る
「ここかな~?」
中に入ると防具をつけた人がたくさんいた。少し嫌な予感がしたが気にせず受付の人に聞いてみることにした。
~
遅れてしまってすいません。
観光と言っても、そんな予定なんてなかったので適当に調べてた。しっかり充電したスマホで。
「とりあえず、千座の岩屋ってところに行くか~」
そこは、歩いていくと2時間程度かかった。
「遠かったですね」
「そうか?俺には、近く感じられたけどな」
何回も、東京まで歩かされたからね。慣れてしまったよ。
「そうですか。それは良かったですね」
「思っていないだろ」
「思っていないですね。全く。」
やっぱりな。そんな事より
「何も感じねぇーー!!」
きっと、不死身になる前だったらきれいだったのだろう。
「そうですか?私は、すごくきれいだと思いますよ」
響はすっかり見入っているようだった。
「そんなことはどうでもいいんだけど、そろそろ戻らないとまずくないか?」
空港を出発したのが昼過ぎだ。ここに来るのに2時間程度。観光30分程度。
つまり今はもう4時ごろだということだ。そして、帰るのにも2時間程度かかる。
「えっ、もう一度歩かなければいけないのですか?」
「頑張って歩けよ」
全く、過去に俺にあんなことをしておいてよく言うよな.....
「もうここで見るのもいいのではないですか?対抗薬の打ち上げを.....」
こいつ、どれだけ歩きたくないんだよ。
「おいおい、何のためにここに来たんだよ。近くで見るために来たんじゃなかったのか?」
「そうですが.....しんどいのですよ。この辺に車が借りられるところ無いですかね?」
「調べてみるか.....この辺に車が借りれるところは.....無いな。自転車はあるみたいだけど」
響の顔がパッと明るくなった。
「本当ですか!!それは、良かった」
まあ、歩くよりは楽だとは思うが、自転車もこぐ必要があるんだけどな.....
そんな事を考えていると、自転車が借りられることに着いた。意外と近かったようだ。時間にしておよそ2,3分といったところだ。
「えっ、1つしか借りないのか?」
「そうですよ。では、頑張ってこいでください」
そんな事を言いながら、響は後ろの荷台にまたがる。
「マジかよ.....」
二人乗りは初体験だった。そんな友達いなかったから.....
「はぁ、はぁ.....すごく疲れた.....重、いえ、何でもありません」
一瞬、命の危機を感じた。体重がそんなに気になるのかよ.....女子って難しいな。
「お尻が痛かったですが.....お疲れ様です」
「文句言うな!!」
「ありがとうございました。それで、今の時間は?」
「えっと.....6時前だな.....」
あと、対抗薬の打ち上げには5時間くらい時間がある。が、
「もうすごい人ですね.....これだと、こんなに早く戻ってきた意味がないかもしれませんね。遠くからしか見れないかもしれません」
「開発者特権とか無いのかな?特等席で見れるみたいな」
あったらいいな。あったらうれしいな。ドキドキしながら、電話をかけた、|あいつ(名前知らない)に。
~
「もしもし、水守です」
えっ、水守っていう名前なんだな.....へぇ、知らなかった。いや、興味なかったけど。
「もしもし、幻都です。今、どこにいる?」
「ん?種子島宇宙センターだが?」
「そうか。俺も今そこにいて、打ち上げを見る予定なんだけど、人が多くてさ、特等席とかないのか?」
「何人だ?」
「2人」
少しの間の後、
「確認してみたら、用意できるみたいだ。ただ、もっと早く言ってほしかったと言っていたぞ」
「了解。以後気を付けます」
行くと決まったの、昨日だったからな。しょうがないね。
「響、特等席用意してもらえることになったから、もう少し時間あるけどどうする?」
聞こえるのは響の寝息だけ。
「寝てしまったのか.....疲れていたんだな。すごく歩いたからな」
行きだけだけど.....しかし、器用に寝ているな。木にもたれて寝るなんて.....
「どうするかな。時間になったら起こすか」
それまではそっとしておこう。だって、こんなにも幸せそうなんだから......嘘です。起こすなっていうオーラが見えた気がしたからです。
響が眠りにつてから少しの時間が経った。
「ん~、良く寝ましたね。今何時ですか?」
こいつもしかすると寝てしまったのではないのか?起こせばよかったな。もう遅いけど。
「今は、9時30分だな。そろそろいい時間だろう。行くぞ」
「行くってどこにですか?人が多すぎて今から行っても見れませんよ」
「特等席だ。開発者特権の。」
ふふっ、驚け。そして、感謝するんだな。
「へ~、そなものがあるのですか。行きましょう、行きましょう」
そうか、俺の交渉も見ていなかったのか.....寝ていたしな.....ショックだな.....いや、別にいいんだけれどもね。
「どうしたのですか?」
「いや、何でもないよ。さあ、行こう」
急ぐ必要などないため、ゆっくりと歩いた。歩こう。っと言ったとき「また歩くのですか?」とでも言いたげな顔でこちらを睨んできたが無視をした。だって他に方法がないから.....
「着いたぞ」
「おぉ、来たのか。待っていたぞ、こっちだ」
言われた通りに広い道をついていく。
「さぁ、ここだ」
「「おぉ~~」」
そこはロケットの全体を見渡すことのできる場所だった。
「これは流石特等席といったところですね」
「そうだな」
「じゃあ、ゆっくりしてくれ」
どうやら、水守は水守でもう一つ上に特等席があるようだった。上の方が見えるんだろうな~、羨ましいな~。
「そんなに羨ましそうな顔で見なくてもいいではないですか。ここでも十分ですよ」
「そうだな.....」
それから、ぼーっとしていたらあっという間に11時前になった。カウントダウンが始まる。そんな時、言わなければいけないことがあったことを思い出す。
「響、一つ言いたいことがあるのだがいいか?」
「いいですよ。何ですか?」
「俺、研究者「あっ、打ち上げられますよ」.....」
「そうだよな。俺のことよりもそっちの方が大事だよな.....」
俺は見逃してしまったけれど.....
「まあ、大事という点は否定しませんが.....すいません。それで何ですか?」
「俺、研究者やめるよ」
「.....」
驚くだろうと予想していたのに.....反応なし!?
「別に止めないですし、どうでもいいですが、それ今言うことですか?」
「いい雰囲気かなと.....」
そんな話し合いがあったが無事に不死身ではなくなることができた。そして、秘密で対抗薬にとある効果を付け加えていた。何とは言わないが、人類の未来に関係するほど重要なものである。その効果が現れるのは1時間後だったりする。
「いいものが見れたな。じゃあ、一度研究所に戻るか」
「そうしましょうか」
~数時間後~
「さて、さっきの話の続きだが、俺は研究から身を引くよ」
「何か仕事でもするのですか?」
「う~ん.....」
今から考える.....
「そういえば大学まだ卒業していなかったから、とりあえず卒業しようかなと」
「残念ながら、大学は今ありませんよ」
「嘘だろ.....」
響に聞いたことだが、教育機関は一度すべて取り壊されていて、今は小学校しかないそうだ。これから中学校なども作られていく予定らしい。ちなみに別に卒業していなくても何の影響もないらしい。
「まあ、後でじっくり考えるよ」
響はこの答えに何故か納得した様子で、
「では、今までありがとうございました」
どうやら明日、ここを出ることにしたらしく、荷物をまとめている。そこにそっと、ばれないよに手紙と退職金を.....直接渡しても受け取りそうだが、というよりも、その予定だったが急に恥ずかしくなりこういう手段にしたのだった。
~次の日の朝~
「幻都、さようなら」
「さようなら」
響が去っていったのを確認してから、俺も研究所から離れた。
これで、一章は完結です。
感想やアドバイスを頂けると幸いです。




