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この世界の行く末を  作者: 寝蛇
第一章  不老不死編
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第31話   時間は都合に合わせてくれない

最近響の出番がないな。おかしいな、ヒロインの予定なんだけどな.....

 今は昼を少し過ぎたところ。残りの所持金は52円。食糧のチェックが終わるのが、明日の夕方。


「は~、これからどうするかな~」


 あと、1日と半日をこの所持金だけで乗り切らなければいけない。誰かが無駄遣いをしてしまうから。本当に誰だよ!!全く!!親の顔を見てみたいものだな.....まあ、俺なんだけど。そして、親の顔はもう見れないけど。もう生きていないから。

 あっ!!けど写真ならいけるか。そんなことを考えていると.....何かが起こったりするものであるが、そんなことはなかった。


「は~、何かないかな本当に.....空から女の子が降ってきたりしないかな.....」


 まあ、その後1時間程度歩道にあったベンチで座っていたが、やはり何もなかった。


「あ~、きれいな空だな~」


 なんだかこんな風に現実逃避をしていると、時が流れるのが早く感じるものだな。だってほら、もう夕方だもの。


「えぇ.....マジで!?もう夕方か.....本当に早いな.....今夜どうやって過ごそうか.....」


 もうこの際寝なくていいからどこか室内に行きたい。こんなところでずっといてると歩行者からの視線が痛い。かわいそうなZ人を見るような哀れみの視線が痛い。中には.....


「あの人何?」


 その子の母親だろうか、その人が答える。


「見たら駄目よ。あれは、帰る場所のないかわいそうな人だから。あなたもあの人みたいになったら駄目よ?」


 そんなことを言っても今はこんな状態になる人なんてなかなかいないと思うけどな。あの子だって、親が働いている限りこんなことにはならないと思うよ。というか、あの子供も結構な時間を生きているだろ。それでも子供の心を忘れていない.....あの子すごいな。


 いや、そもそも俺には帰る場所がある。よな?追い出されてここまで来たのだがあるよな?大丈夫だよね。うん大丈夫だ。きっと.....また、そんなことを心配したりしていたら本格的に暗くなってきた。


「やっぱり金がないと何もできないか.....」


 こんな時、普通なら誰かが現れ、家に泊まらせてくれるものだろう。確かに、もしかすると昔ならそんなことがあったかもしれない。だが、今は人の心はすっかり廃れてしまっていた。故にそんな都合のいいことなどなかった。


「こういう時、簡単に持ち運びができるテントとかが在ったら便利だな。また、帰ったら作ってみるか.....」


 そこから、俺は周りの視線にも、太陽の光の眩しさも気にせずに.....


「ん?眩しい?まさか.....」


 そう思い顔を上げると.....すっかり日が昇っていた。


「マジかよ.....」


 やっぱり、現実逃避もいいが、こういうことを考える方が時が流れるのが早いな。そして、なんといっても楽しい。研究や、そのことについて考えているときが一番幸せだと思う。俺にとっては.....


「けどな.....」


 頭の中では大体の構造や仕組みは考えることができた。まだ、実際にできるかどうかは置いといてだが.....そしてもう一つ問題があった。それは、何かに書き込まなくては忘れてしまうということだ。こういう時簡単にメモできるものがあれば楽なのに.....


「あっ!?あるじゃん。スマホが.....」


 えっと、確かこの鞄のポケットの中にあったはず。


「あれ、おかしいなこの辺に入れていたはずなんだけどな.....」


 まて、いったん落ち着こう。落ち着いて親の顔を思い浮かべるんだ.....やばい、懐かしくて涙出てきた。よし、落ち着いた。


「まず、ここに来るまでのことを思い出すんだ」


 まず、響に土下座をして、そして、鞄とともに追い出された。あれ?そもそも俺って鞄にスマホ入れてたっけ?よし、その前の日のことを.....


「あっ、俺最近スマホ使ってないから、多分本などに埋まっている気がするな」


 けど、そんなことないな。だって、スマホ持っていないならここへ来れないからな。俺が地図なしここまで来れるわけないから。なら、鞄の中に在るはずなんだけどな.....落としてなったら。もう一度確認しよう。鞄のものを一度すべて出して。


「無いな~、やぱっり落としたのかな?」


 もう一度強く鞄を振ってみた。すると.....スマホが出てきた。しかし.....盛大な音を立てて地面に衝突した。


「嘘だろ.....完全に割れている。画面が.....しかも、もう電池無くなっているし.....」


 今日は全くついていないな。これ結構高かったのに.....知らんけど。あ~、どうしよう。せっかく考えたのに.....


「戻れば、紙ぐらいあるかな」


 よし、一回戻るか。


「えっと、ここからあの建物に戻るにはどうしたらいいのかな?」


 よし、とりあえず調べよう。


「.....そうだった。電池切れているんだった」


 どうやって戻ろうか。思い出せ、どうやってここまで来たかを。そこで、俺は思い出した。


「ここまで、適当にぶらぶらしていて来ただけだった」


 まずいよ。メモをしたいとか関係なく、夕方までには戻らないといけないのに。


「誰かに道を聞けばいいじゃないか」


 ナイスアイデアだ。どんなに廃れていても道ぐらいは答えてくれるだろう。よし、早速聞いてみよう。


「あの.....すいません」

「はい。何ですか?」

「あの.....」

「用があるなら早く言ってください。急いでいるんです。嘘ですけど」


 嘘かよ.....


「いや、やっぱりいいです。すいません」


 そう言うと、不機嫌そうに去っていった。こういうところだよな。本当に。コミュニケーション能力が欲しいよ。誰か分けてくれないかな。


「まあ、適当に歩いていたら見つかるか」


 いつでもポジティブ思考これが幸せをつかむコツである。ただの能天気とも言うが。まあ、適当に歩くこと数十分.....


「あれ、この建物だったけな?まあ、一度は入ってみよう」


 自動ドアが開き、ここが何なのかはわからなかったが、俺の行きたい場所ではないことだけは分かった。そして、無言で出ていこうとしたとき、後ろから気配が.....


「何か用ですか?」

「.....?」


 誰に声をかけているのかな?まさか俺?自分に指をさし問う。


「はい。そうです」


 よく、中身を見るとどうやら役所的なところだった。道を尋ねるには絶好のチャンス!!


「あの.....道が.....」

「道ですか?」


 すると、その人はこの近くの施設の一覧を持ってきてくれた。


「.....」


 無言で指をさす。


「わかりました。こちらですね。それではここを少し進んだ所を曲がっていただいて(以下略).....」

「あの.....覚えられないです」


 俺の記憶力をあまりなめないでほしいな。興味のないこと以外の。


「そうですよね。では、メモを用意させていただきます。少々お待ちください」


 待つこと、数分。


「お待たせしました」

「あ、ありがとうございました」


 お礼を言えた。流石俺!!やればできる。そう、話そうと思えば話せるんだ。知らんけど。


 すごく親切な施設だったな。いや、あの人が特別だったのかな。けど、まあ、無事にここまで戻ってくることができたからよかったな。これを無事というかは別だが.....何故なら、道を聞いてから、何度も元の場所に戻り、確認してを繰り替えし、今では、すっかり夜になっていた。


「チェック終わりましたか?」


 そう言いながら入るとそこには先輩が.....


「幻都?言いたいことは分かるよな?」

感想やアドバイスを頂けると幸いです。

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