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この世界の行く末を  作者: 寝蛇
第一章  不老不死編
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第2話   永遠の始まり

 ウイルスが完成し、ついにそれを拡散するための準備が進められ始めていた。


 一方その頃、新たな食糧についての研究をしていた者たちは、今まで時間をかけてやってきたことが無駄にになってしまった。


 なぜなら、人が死ななくなることによって食糧が必要なくなったからである。そして、研究資料が必要なくなってしまったので、パソコンの容量がもったいないということで研究が進んでいたところでは資料を消したのであった。


 まあ.....それは冗談だが、政府の意向によりその研究をすることが禁止され、資料の破棄が義務付けられたということがあったりなかったりしたそうな。


 そして、ついにウイルスを拡散するためのロケットが発射された。あと1日で人が死ななくなる。そのことを、人々は歓喜の声を上げて喜んでいた。これから、始まる悪夢など知らずに.....


 ウイルスが拡散され、人が死ななくなってから数十年が経った。年老いた人は若返ることができ、小さい子どもは大人になることが技術の更なる進歩により出来るようになった。


 金さえ有れば何でも出来る。本当にそんな時代になったのだ。


 ところで、不思議になっている方もいると思うが、新しい生命、つまり、子どもはあれから一人も産まれていない。


 何故なら、子孫を残す必要が無くなったから。絶対に死ぬ事がないため、途絶えることが無い。そう体が判断し、人から性欲が無くなったからである。


 そんな新しい出会いが無く、生きる意味も特にない。そうなれば、人はどうするだろう?


 .....娯楽を極めたのだった。ゲーム、パチンコ、アニメ、ドラマなどを片っ端から漁った。前までは、生きるために、食糧のためにと働いていた人が多かった。


 しかし、今は時間はいくらでもある。働いては金を貯め、そして、娯楽に金を使った。しかし、娯楽が飽きて来た人や、少数派ではあるが、全く興味の無い人は生きることを苦痛に感じ始めていた。


 更に数年が経ち、今ではほとんどの人が娯楽に飽きて始めていた。ついには、自殺をしようとするものも現れ始めた。そこで、人々はようやく気付く。


 .....死なないのではなく、死ねないのだと。


 そして、学校が無くなり、いじめが無くなったこと以外特に良いことがないことに。人は死があるからこそ懸命に生きることができ、そして、楽しむことが出来るということに。


 .....永遠を生き続けることの、死ねないことの苦しみを......

感想やアドバイスを頂けると幸いです。

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