第10話 ゴキブリ☆
見た目は想像にお任せします。
幻都は、何日かぶりに謎の牢屋っぽい部屋から出てきた。
「やっと出てきたのですか。そ~れ~で~?食糧はできたのですか?」
「できました」
俺は誇らしげにそう答えた。
「それでは、どんなものですか?わかりやすく説明してください」
「いいのか?驚くなよ?」
そして、どこから湧いているのかはよく分からない自信を持ち、自信満々に新たな食糧を響に見せた。そう.....大きなゴキブリを.....
「.....きゃっ!?ゴ..ゴキブリ!?」
どこかから可愛い声が聞こえてきた。そして、すぐにそれは響のものであると気づく。
「.....え!?響ってそんな声でるんだな」
「今はそんなことどうでもいいんですよ!!それより何ですか?これは?」
「え?何って.....ゴ☆キ☆ブ☆リ☆だよ?」
当たり前のことのように答えた。すると響は.....
「どうしてゴキブリを食べないといけないのですか?ゴキブリですよ?あの黒い物体ですよ?汚くないですか?そんなの食べたくないですよ!!」
「いや、ゴキブリが汚い訳では無いと思うんだよ。そう!!ゴキブリが汚いわけではない。ゴキブリが住んでいる場所が汚いだけだと思う。ゴキブリの成分はエビの尻尾の成分は同じだと聞いたことがあるだろう。エビの尻尾は汚いか?汚くないよな?食べるよね?エビの尻尾?えっ!?食べない?まあ、そんなことはどうでもいいが、エビの尻尾を食べる人いるでしょ?じゃあ、大丈夫でしょう。ゴキブリをずっと清潔な場所で保管しておくので、汚くないですし。あっ!!この大きいゴキブリはここにいるので全部だよ。絶対に何処にも逃していないから安心していいよ」
言っていることは正しいと思う.....何も間違っていないはず、
「どうしてゴキブリにしたのですか?」
「繁殖力がすごいから?」
「.....自分でもあんまり分かっていないのではないですか!!他に何かなかったのですか?」
俺はしょうがないので、候補を何個か挙げた。一つだけだが
「えっと.....後は、二酸化炭素をどうにかするしか.....けど、もう新たな食糧完成したのでいいよね。もう、研究しなくていいよね。もう疲れたからいいよね。もう、寝るよ?」
幻都はそう言うとベットに行こうとしたが、響に止められた。久しぶりに登場したチェーンソーを手に.....
「本当にやめてください。研究手伝うので、ゴキブリ以外の食糧にしてください」
「えっ?断ったら?」
そう聞いても、少しチェーンソーを持ち上げ笑うだけだった。
怖っ!
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