プロローグ
呪いと書いてありますがまったくホラー小説ではありません、ホラーを期待した方、すみません…
俺は全てに飽き飽きしていた…
街の風景にも、
人々の言動にも、
中学二年生であることにもそして、
山口カケルという名前にもな…
しかし平凡な人生が本当に不幸で虚しいものだろうかね…?
それは違うな…
無くして気が付くとか言うがまさにその通りだ…
あの家に住むまでは…
いや、アイツに会うまではとても幸せだったはずなのに…
ある日親父が俺にいった、
「来週引っ越すぞ!」
バカじゃないかと思った、思わない方がおかしい!
「なぜいきなり…?」
俺はもっとも妥当でもっとも気になったことを聞いた
「4LDKなのに安かったからだ」
「…いくら?」
いきなり引っ越すと言うくらいなら相当安いのだろうなっ!
「4444円」
「それは明らかに曰く付きだろっ!!」
俺は当然すぎる言葉を叫ぶ
「何で?」
この人は頭がおかしい!
なぜこんなことも分からないんだよっ!
「安すぎる!数字の縁起が悪すぎる!!」
「まぁ…平気だ、
ここ数年間人住んでないらしいから…」
「ますますまずいだろ!」
「うるさいな!
とにかく引っ越すぞ!」
「逆ギレかよっ!」
「うっせーな!帰れ帰れ〜!」
「それが父親の言うことか!?第一ここ俺んちだ!」「土に帰れ〜」
「お前まるで小学生だな」
「はいは〜い、
ごめんねごめんね〜」
このしょーもない会話が延々と続き、結局引っ越しはきまってしまった…
まったく腹立たしい!
しかし俺は何一つ間違ってないはずだ…
いや、間違ってなかったのだ…
なぜならその曰く付きの家にあった曰くは、
通常の曰くを超越した究極の曰くだったからだ…