43、明日から休みなのに…
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コモモと共に生活するようになって早一ヶ月が経とうとしている。
最近ではコモモもワイルドキャットの名物メイドとして大活躍。私達大人にはない純粋無垢な魅力が疲れきったご主人様のハートを見事撃ち抜いていた。
「おかえりなさいませご主人様!」
「お、おかえりなさいませ……」
しかし、当の本人はまだ緊張が抜けていないようで笑顔もどこか固くて対応も少し素っ気ない。それはそれで受けているからそれも良しだ。
私達だけになるといつものびのびとしたかわいい笑顔を見せてくれるんだけど、それをみんなの前で披露するのはまだ時間がかかりそう。まぁ、私達だけのとっておきにするのも悪くはない。
「今日もかわいいいいねーコモモちゃん!」
ご機嫌なご主人様がさりげなくコモモの頭を撫でようとする。
「(これで二人目ね…)」
それを私はしれっと制する。
「ご主人様、お触りはダメですよ〜」
「た、偶にはいいじゃないか。毎日来てるんだしさ」
「それでもダメなものはダメなんです。もし今度ルールを破ったら〜、ご主人様あっちをご覧ください」
スミレの指さす方には、あぐらをかいて座っているリューが物凄い形相で男に睨みを効かせている。
「気をつけた方がいいですよ。あの子、うちの用心棒なんですけどね、最近機嫌が悪いので」
「…わ、分かったよ。もうやらない。それでいいだろ」
「もちろん、ご主人様の頼みですから。それではお席案内いたしますね〜」
何事も無かったようにスミレはいつも通りの接客に戻る。
普段は退屈そうにしているけど、こういう時のリューは本当に役にたつ。ドラゴンに睨まれて平気な人間なんて滅多にいるわけが無いものね。
何はともあれ、新たにコモモを迎えてパワーアップしたワイルドキャットは過去一の盛り上がりを見せている。
この人気と行列は止まることを知らず、数時間待ちは当たり前。
常連さんも勿論、新規のご主人様も増えて売り上げも更に増大。このまま行けばチェーン展開も夢ではない勢いだ。
しかも増えたのは売り上げやお客様だけではない。増えたのはメイド達だ。最初こそ、同性からの支持は余りいいとは言えなかった。だけど人気がその評判を覆した。
今では私もメイドとして働きたいというかわいい女の子達が毎日のように面接に来ている。
ゆくゆくは私がプロデューサーで大人数のアイドルグループでも作ろうかしら。それこそ総選挙でもやったらきっと盛り上がるわよ〜。
そうだ!この際私もアイドル復帰してメンバーになっちゃえばいいのよ。そうしたら日本に戻らなくてもアイドル続けられるし、それこそセンターの座だって夢じゃない。
というのは冗談だ。
色々怒られそうだし、そもそもそんな暇はないのよね〜。お陰さまで、昼間はメイド仕事、夜は面接と事務仕事やらでで碌に休んでいない。
嬉しい悲鳴なんだけど、独り言で冗談くらいでも言ってないと、どうにかなってしまいそう。
やってることはプロデューサーってよりは社長の方が近いかも。今じゃここも私の実質私の店みたいになっちゃってるしね。
でも、そんな生活も今日を乗り越えればしばしお別れだ。明日からは念願叶っての1週間の長期休暇!これも従業員、いや、頼れるかわいいメイドさんが大勢増えた賜物だ。
リューとコモモと二人で久々にゆっくりと羽を伸ばせる。仕事に付き合わされてリューの機嫌も悪かったから、偶にはサービスしてあげないとね。
「スミレさん、ご新規のご主人様二名とお嬢様一名いらっしゃいました」
「はーい!」
休みを目の前にして私は意気揚々とご主人様を迎えに行く。
しかし上手くいってる時ほど、トラブルは何処からともなく現れる。
「おかえりなさいませご主人様♡」
「ほう。会って早々我を主人と認めるか。見る目があるではないか」
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