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神様のミスで死んだので、神獣もふもふと異世界インターネットで快適スローライフ始めます ~最強生活チートと1000万ポイントでポチりまくり!~  作者: 幸せのオムライス
第二章 ヤマネコ商会、爆誕!:新たな拠点探し

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第90話 街中をフィールドワーク! ターゲット層を見極めろ

 最後に、市場の東側。

 ここは、八百屋や魚屋、肉屋といった、食材を扱う店が密集しているエリアだ。

 買い物かごを提げた主婦や、宿屋の料理人らしき人々で、ごった返している。


(なるほど、こっちは完全に『日常』のエリアね。活気があって、物も売れそうだけど、みんなが求めているのは、安くて、量が多くて、日々の食事に使えるもの。私の『妖精の宝石ジャム』みたいな、ちょっとした贅沢品を売る場所じゃないわね)


 数時間かけて、街の主要なエリアを歩き回った。

 ただ歩いただけじゃない。

 それぞれの場所の雰囲気、人の流れ、そして何より、そこにいる人々の「顔」を、私は自分の肌で感じ、脳内に叩き込んでいった。


『異世界インターネット接続』の正確無比な地図機能。

 手の中の、人々の営みが描かれた紙の地図。

 そして、今、この足で歩いて得た、"生きた情報"。


 それらが、私の頭の中で、カチリ、カチリと音を立てて組み合わさっていく。

 そして、一つの、完璧なマーケティングマップが、完成した。


(……見えたわ)


 私の、最初のビジネスの、成功への道筋が。


 すっかり陽も傾き始めた頃、私は、満足感と心地よい疲労感に包まれながら、宿への帰路についたのだった。


 ◇


 カランコロン、と。

『木漏れ日の宿』のドアベルが、心地よい音を立てて私たちの帰りを告げる。


「あら、おかえりなさい、コトリちゃん。街の探検は楽しかったかしら?」


 カウンターの奥から顔を出した女将さんが、私たちの姿を見て、にこやかに微笑みかけてくれる。

 うん、やっぱりこの宿にして大正解だ。この笑顔だけで、今日の疲れの半分は吹き飛んでしまう。


 部屋に戻り、買ってきた地図やメモを机の上に広げたまま、私はベッドにばふっと倒れ込む。

 心地よい疲労感が、全身を包み込む。

 フィールドワークは、地味だけど、やっぱり重要だ。机の上で数字をこねくり回しているだけじゃ、見えてこないものがたくさんある。


『コトリ、お腹すいたー!』


 ベッドの横で、コロがお座りをしながら、きゅんきゅんと鼻を鳴らしている。

 うんうん、そうだよね。君も一日、私のわがままに付き合って歩き回ってくれたんだもんね。


 夕食は、宿の食堂でいただくことにした。

 もちろん、コロの分も忘れてはいない。

 私は、女将さんに「すみません、この子の食事は、私が持参したものをあげてもいいでしょうか?」と事前に確認済みだ。

 女将さんは「あらあら、ちゃんとしたご飯を持ってきているのね。えらいわねえ」と快く許可してくれた。


 私は、四次元バッグから、コロ専用の食器と、いつもの『総合栄養ドッグフード』を取り出す。

 カリカリという、軽快な音を立てて食器に注がれるフード。

 それに加えて、今日は特別サービス。

 市場で買ってきた、新鮮な猪肉の切れ端をボイルしたもの(もちろん《調理》魔法で一瞬)をトッピングしてあげる。


『わーい! 今日はスペシャルだ!』


 コロは、ちぎれんばかりに尻尾を振り、夢中でご飯にがっつき始めた。

 その幸せそうな姿を見届けた後、私は自分の席に着く。


 今日のメニューは、猪肉のハーブ焼きと、豆のスープ、そして焼きたてのパン。

 猪肉は少し硬いけど、噛めば噛むほどうま味が出てくる。スープも、孤児院の塩水とは比べ物にならないくらい、豆の優しい甘みが溶け出していて美味しい。

 そして何より、女将さん自慢のパン!

 外はカリッと、中は驚くほどふわふわもちもちで、小麦の香りがたまらない。


(うん、美味しい! これが、この世界の『ちゃんとした食事』なのね。なるほどなるほど)

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