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神様のミスで死んだので、神獣もふもふと異世界インターネットで快適スローライフ始めます! ~最強生活チートと1000万ポイントでポチりまくりです~  作者: 幸せのオムライス
1 森の生活と孤児院改革

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アップデートと旅立ちの決意 11

(よし、味は決まった。次は、これを商品として市場に送り出すための、量産計画ね!)


 しかし、そう意気込んだ瞬間、私の思考は、いくつかの巨大な壁にぶち当たった。


 まず、第一の壁。『資材調達』。


(この試作品の瓶は、市場で一つだけ買ったサンプル品。例えば、最初のロットとして50個や100個売るにしても、当然、それと同じ数の瓶が必要になる。市場で一つ一つ買っていたら、コストがかかりすぎるし、そもそも在庫があるかどうかも分からない。卸売業者から安く仕入れるには……商業ギルドの登録証がいるわよね)


 次に、第二の壁。『パッケージング』。


(市場で買った麻紐みたいなリボンじゃ、せっかくの『妖精の宝石』が台無しだわ。もっと商品の価値を高める、美しいリボンが欲しい。でも、そんなもの、この街のどこで売ってるんだろう……)


 そして、最大にして最難関の壁。『製造拠点』。


(夜中にこっそり厨房を借りて、試作品を数個作るくらいならまだしも、一度に50個、100個ものジャムを煮詰めるなんて、絶対に無理! かまどは一つしかないし、何より、マーサさんに見つかったら「あんた、ここで何を煮詰めてるんだい!?」って、魔女裁判が始まっちゃう!)


 私は、頭を抱えた。

 商品のアイデアとレシピは完璧。でも、それを実現するための、資材、設備、そして何より『商人』としての社会的信用が、私には何一つなかったのだ。


(ダメだわ。この孤児院にいる限り、私のビジネスは、この一瓶の試作品から一歩も先に進めない……!)


 快適なスローライフのためには、安定した収入源が必要。

 そのためには、このジャムを売らなければならない。

 そして、このジャムを売るためには、まず、この孤児院を出て、自分自身の『城』……つまり、事業の拠点を構えなければならないのだ。


(……そうか。市場に打って出る前に、まず、そのための準備を整えなきゃいけないんだ)


 思考が、クリアになる。

 旅立ちの時が、来たのだ。


 しかし、そのためには、超えなければならない壁がもう一つあった。

 それは、私一人ではどうにもならない、物理的な問題。

 そう、『人手』だ。


 魅力的な商品は作れるし、販売計画も頭の中にある。交渉だって、私のスキルがあれば一人でもなんとかなるだろう。

 でも、商品の製造、販売、在庫管理、そして警備……。これら全てを一人でこなすのは、物理的に不可能だ。私には体が一つしかないのだから。

 ビジネスを拡大させるためには、私の手足となって動いてくれる、信頼できるスタッフが絶対に必要になる。


(……誰か、私の計画を理解して、手伝ってくれる人はいないだろうか。この街の事情に詳しくて、信頼できて、そして、私の無茶な計画に、面白がって乗ってくれるような、そんな人が……)


 私の脳裏に、一人の人物の顔が浮かんだ。

 ぶっきらぼうで、素直じゃなくて、でも、根は優しくて、誰よりもこの孤児院のことを考えている、年長の少年。


(……リックしか、いない)


 でも、どうやって誘うか。

 プライドの高い彼のことだ。「手伝って」とストレートにお願いしても、「なんで俺が」と突っぱねられるのがオチだろう。

 ここは、彼の心を動かす、完璧なプレゼンテーションが必要だ。

 元OLの交渉スキルが、今、試される時!


 その日の朝食後。

 私は、食後の片付けを手伝ってくれていたリックを、呼び止めた。


「リックお兄ちゃん、ちょっといいかな?」


「だから、お兄ちゃんって言うなって!」


 うん、今日も元気なツッコミ、ありがとう!

 私は、そんな彼を、厨房の隅へと手招きする。


 そして、秘密兵器を、おもむろに取り出した。

 そう、昨夜のうちに完成させておいた、『妖精の宝石ジャム』の最終試作品だ。


「これ、ちょっと味見してみてくれないかな?」


「……なんだよ、これ」


 リックは、怪訝な顔で小さなガラス瓶を受け取る。

次回の投稿は、2025/12/12 12:00-12:15頃の予定です。

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