表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様のミスで死んだので、神獣もふもふと異世界インターネットで快適スローライフ始めます! ~最強生活チートと1000万ポイントでポチりまくりです~  作者: 幸せのオムライス
1 森の生活と孤児院改革

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/111

ギルド登録と初めてのビジネス 12

「……合格だ」


 その声は、感嘆したように、少しだけ震えていた。

 その一言が、合図だった。


 次の瞬間、訓練場は、割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。


「すっげええええええ!」

「なんだあの魔法! チートじゃねえか!」

「おい、嬢ちゃん! 俺のパーティに来い! 日給で金貨1枚出すぞ!」

「馬鹿野郎! うちのパーティは金貨2枚だ! それに、毎日美味い肉を食わせてやる!」


 さっきまで私を馬鹿にしていた冒険者さんたちが、手のひらを返したように、熱狂的な賛辞と、スカウトの声を上げてくる。

 うんうん、現金でよろしい!

 私は、そんな彼らに向かって、にっこりと、最高の営業スマイルを浮かべてみせた。


(ふふふ、どうです、皆さん。私の市場価値、ご理解いただけましたか?)


 私の快適なスローライフへの道が、今、大きく、そして確かに、開かれた瞬間だった。


 ◇


 地下訓練場は、もはや私の独壇場、ワンマンライブ会場と化していた。

 さっきまで私を「チビ」等と侮っていた、むさ苦しい冒険者たちが、今や目をキラキラさせた少年のように、私を取り囲んでいる。


「嬢ちゃん、すげえな! あの魔法、もう一回見せてくれよ!」

「俺のパーティに入れ! リーダーにしてやる!」

「いや、うちに来い! 専属のメイドとして雇ってやる! 掃除と洗濯だけでいい!」


(メイド!? 誰がメイドだ、誰が! 私は快適なスローライフを送るために稼ぎに来たんだ、他人の下着を洗うために来たんじゃないわよ!)


 内心で全力でツッコミを入れつつも、顔には完璧な営業スマイルを貼り付ける。

 うんうん、すごい人気だ。まるでアイドルのファンミーティングみたい。

 まあ、ファン層が平均年齢30代後半、屈強な筋肉ダルマのおじさんばっかりだけどな!


 そんなカオスな状況を収拾してくれたのは、試験官のゴードンさんだった。


「てめえら、いつまで騒いでやがる! 試験は終わりだ! さっさと戻りやがれ!」


 地響きのような一喝。

 その声に、冒険者たちはびくっと体を震わせ、蜘蛛の子を散らすように階段の方へと去っていく。去り際に、まだ名残惜しそうに「嬢ちゃん、気が変わったら声かけてくれよな!」とか言ってるけど、残念ながらその気は1ミリもありませんので!


 静かになった訓練場で、ゴードンさんは、ごほん、と一つ咳払いをする。

 そして、どこか気まずそうな表情を浮かべながら、私に向き直った。


「……嬢ちゃん」


「はい、コトリです」


「……コトリ。その、なんだ。さっきは、その……悪かったな。子供だと侮っていた」


 おおっと!

 まさかの謝罪!

 この見るからに頑固一徹、自分の非は絶対に認めなさそうな筋肉ダルマ(失礼)が、素直に頭を下げてきた!


(うわ、この人、見た目に反してめっちゃいい人じゃん! ギャップ萌えってやつ!? いやいや、ないな! さすがにない!)


「いえ、気にしないでください。私が子供なのは事実ですから」


 私がそう言って笑うと、ゴードンさんは少しだけ、本当に少しだけ、その険しい表情を和らげた。


「ふん。お前さん、見た目はチビだが、その中身はそこらの半端な冒険者より、よっぽど筋が通ってやがる。気に入った。何か困ったことがあったら、いつでも俺を頼れ。ゴードンと呼んでくれ」


「ありがとうございます、ゴードンさん!」


 やった!

 この街で、一番強そうな人とコネができた!

 これは、今後のビジネス展開において、非常に大きなアドバンテージになるに違いない。

 まさに、虎の威を借る狐、ならぬ、筋肉ダルマの威を借る少女! ふふふ、我ながら完璧な処世術だ。


 ゴードンさんに続いて階段を上がると、ギルドの1階フロアは、さっきとは比べ物にならないほどの熱気に包まれていた。

 どうやら、地下での私の活躍は、すでにギルド中に知れ渡っているらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ