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神様のミスで死んだので、神獣もふもふと異世界インターネットで快適スローライフ始めます! ~最強生活チートと1000万ポイントでポチりまくりです~  作者: 幸せのオムライス
2 ヤマネコ商会、爆誕!

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商人、はじめます 7

 バルガスさんは、私が書き終えた申請書を手に取ると、机の上に置かれた重厚な公印を、おもむろに手に取った。

 そして、書類の末尾に、ドンッ! と、力強い音を立てて、その印を捺した。


「よし。では、最後に本人確認だ」


 彼は、引き出しから、冒険者ギルドで見たものとよく似た、透明な水晶玉を取り出した。


「この水晶に、少しだけ魔力を流し込んでもらえるかね?」


「はい」


 冒険者ギルドでの登録時と同じように、私は水晶玉にそっと手をかざす。

 ほんの少しだけ、体の中の何かを送るイメージをすると、水晶玉は、ぽわん、と淡い白色の光を放った。


 バルガスさんは、その光が収まるのを待って、もう一つの引き出しから、一枚の、まだ何も書かれていない銅色の金属カードを取り出す。


 そして、申請書と光る水晶玉の上に、そのカードをかざした。

 すると、カードの表面に、まるでインクが染み込んでいくかのように、するすると文字が浮かび上がってきた。


(おお、こっちも魔法のカードプリンター方式なのね。セキュリティばっちり!)


 私が異世界の技術に一人感心していると、バルガスさんは出来上がったばかりのカードを手に取り、私に厳かに差し出した。


「ようこそ、コトリ君。今日から君も、我々ハルモニア商業ギルドの一員だ」


 差し出されたのは、冒険者ギルドカードと同じくらいの大きさの、銅色のカードだった。

 表面には、商業ギルドの紋章である天秤のマークと、そして、『ヤマネコ商会 代表 ヤマネ・コトリ』という文字が、くっきりと刻まれている。

 私は、そのカードをしっかりと受け取った。

 ひんやりとした、金属の感触。


(これで、二枚目か……)


 冒険者ギルドのカードが、この世界で安全に活動するためのパスポートだったとしたら、この商業ギルドのカードは、私の本業である『ビジネス』を行うための許可証 (ライセンス)みたいなものね。


 これで私も、ただ薬草を採るだけの冒険者見習いじゃなく、自分の商会を背負ってビジネスをする、正真正銘の『商人』としての一歩を踏み出せたんだ。


(よし、いい感じ! これで、私の快適なスローライフ計画も、また一歩前進ね!)


 私は、そんな現実的な満足感を胸に、にっこりと微笑んで、その大切なカードを四次元バッグに大事にしまい込んだ。


(ふぅ、なんとかなったわね。しかも、銀貨1枚儲かっちゃった! ラッキー! それにしても、このおじさん……。敵に回すと厄介そうだけど、味方につければ、これ以上ないくらい頼もしい存在になりそうだわ。よし、今後の重要攻略対象として、リストアップしておこう!)


 私の脳内の顧客リストに、記念すべき一人目の、超優良顧客候補が登録された瞬間だった。


 用件が全て終わったのを確認し、私はソファから立ち上がる。


「本日は、お忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございました。バルガスさんからのご期待に沿えるよう、精一杯頑張ります」


 もう一度、今度は商人として、きっちりと礼を尽くす。前世で叩き込まれた、ビジネスの基本だ。

 私のその姿を見て、バルガスさんは、今日一番楽しそうな、実に満足げな笑みを浮かべた。


「ああ、期待しているとも、コトリ君。君の『ヤマネコ商会』の最初の客になる日を、楽しみに待っているよ」


 温かい、しかし商人の鋭さも失わないその言葉に見送られ、私とコロは、商業ギルドの建物を後にし、再びハルモニアの喧騒の中へと歩み出したのだった。

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