第26話 あれ、財団の方?4
「なーにそれ?」
「気になる? 気になるわよね……でも残念、そろそろ教室に戻らないと遅刻扱いになってしまうわ」
一道は意地悪そうな顔して答えをお預けにし、階段を降りていく。
「待て待て待て一道! そりゃないって気になりすぎるってさわりだけでもいいから教えて!」
彼女の考えが恐ろしく信用できないため、当たり前のように俺は一道を呼び止めた。カバーストーリー……絶対よろしくない内容だろ。
「時間がないからさわりだけ、ということかしら?」
6、7段降りた辺りで彼女は足を止め、振り返って言った。
「もちろん」
「それは最初の部分でもいいから、という意味かしら?」
「それしかねーだろ……つかなに、さっきからにやついて。しかもどうでもいい部分をこねくり回してきてよ。パンでも作りたいの?」
「いえ別に。語るよりも実際に見てもらった方が早いわ。大丈夫、それほど待たせないから。だいたい、時計の長針が一周した頃にあなたは知る……それと」
そこで一道は一旦言葉を切り、少ししてから「ぷふっ」と吹いた。
「話のさわりというのは最初の部分、ではなくメイン、要点を指しているのよ。言葉の御用には気をつけなさいね――それじゃ」
揚げ足を取ってすっかりご満悦の様子の一道は、足取り軽く降りていった。
――ぬあああああああああああああああああああああああああああ恥っずかしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!
残された俺は一人、踊り場で踊り狂うのだった。
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