十話~クマより軽い~
~前回までのあらすじ~
レベルってなーに?
神様の加護?
ふーん!そうなんだ!
そんなことより筋トレしようぜ!!!
フンッ!アブドミナル・アンド・サイ!
※嘘じゃないです
私が何故レベル1でこんなステータスなのかはなんとなくわかった。
でも、私はレベルという概念を知った…と言うことは今後は私もレベルが上がるのだろうか?
疑問に思い、聞いてみる。
「あー、多分上がるんじゃないか?
レベルという概念を知り、自覚したのなら恐らく経験値も割り振られるだろうよ。」
「このステータスで、更にレベルが上がるんですか…どうなるんでしょうか?」
「やめろ、考えるな、これ以上考えても心労が増えるだけだ…」
えー、私ってそんな扱いなのかしら…
『それで…貴様等、足りぬ触媒についてはどうなった?』
篭手が少しイラついたような声で催促してくる。
「そう言えば、そうね?
ドラゴンの鱗に関しては…多分、村に戻ればどこかにあるんじゃないかしら?」
ドラゴンなら何度も倒してるし、村には余るほどあったはずだ。
「村に行けばあるって…いや、いい。
ツァイスにも久々に会いたいしな、そっちは俺が行ってこよう。
お前等はオーガとカーバンクルを頼むぞ。」
「オーガですか…群れを相手にするのは厄介だと思ってましたけど…ソレイユさんのステータスを見てしまうと何でも無いような気がしますね…」
「いやいやいや、群れの規模もありますから!
一人で千体相手とかは無理ですからね!?」
「ははは、そんな群れはほぼほぼ存在しないので大丈夫ですよ!
よく居る群れはだいたい10から30くらいです。」
ポヤンさんが大丈夫と笑ってくれるが、なんだか嫌な予感がするのは…気のせいかしら?
「オーガはソレイユに行ってもらうとして、馬鹿弟子はカーバンクルな。
お前、探知系の魔法とか得意だったろ?」
「そんな言うほど………得意ですね。」
自分で言うほど得意なの!?
その前の前提として…
「カーバンクルって…どこに住んでるんですか?」
「最近、この近くの鉱山で見かけたって話だな。
そうだ、ついでにエヌマタイト採ってこい。
あれで、ちょっとばかし面白い物作ってやる。」
「えー、師匠の言う面白い物って…怖いんですが…」
「エヌマタイトって何ですか?鉱山ってことは鉱石か何かなんです?」
「あぁ、エヌマタイトってのは、簡単に言っちまえば成長する金属だ。
経験値を吸わせてやると、硬くなっていく面白い性質をもっている。」
成長する金属…
「もしかして、それを使えば物凄く強い武器とか作れるんですか!?」
「ああ、できる。
ただし、成形したてはどんな金属よりも柔らかくてな、実用レベルに持って行くには相当な量の経験値を吸わせてやらないといけない。」
『ちなみに、我もそのエヌマタイト製だ。』
「え!?じゃあこの篭手って実は結構優秀な装備だったりする?」
「そうですね、どれ程の経験値を吸っているのかわかりませんが…結構硬そうですからね。」
そうだったのか…ただの煩い篭手だとしか思ってなかった
「とりあえず二人とも行ってこい!
残りの材料はこっちで用意しといてやる!」
「「はい!」」
そうして私は、ルーウェンさんの家の前でポヤンさんと別れ一路オーガの元へと向かう事になった。
なんでもオーガはここから馬で一日程の距離をいった山の中に集落を構えているらしい。
私は馬に乗れないので、徒歩で向かうことになるのだが…まあ、5日もあれば着くでしょ!
往復で10日として、念の為に14日分の食料と水を用意しておこう!
~一時間後~
この村で用意できる食料で、かさばらない物を用意したけど………凄い量になってしまったなぁ…背嚢がパンパン…特に水が凄いわね…
※総重量80kg
水魔法が使えれば、水に困ることは無いんでしょうけど生憎私に魔法は使えない!かなしい…
ま、まあ筋トレになると思えばいいかしらね!!!
よいしょ!と声をかけ、パンパンに膨れた背嚢を背負う私。
うん、大丈夫!クマよりは軽い!
それじゃあオーガ退治に行きますか!!!
『クマより軽いとは…貴様の感覚おかしくないか?』
篭手がなんか言ってるけど気にしなーい!
話の展開は決まってるのですが、細かい部分がうまく繋がらなくてまったく話が進みません!THEポンコツ!
ふぅ…この調子だと今年中に何話書けるのかしら…?