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la saison d'amour
おばあちゃんの軽自動車は、長閑に走ります。
マフラーから煙を出して。
ぽんぽんぽん。と、のんびりした音。
「蒸気機関車みたい」と、めぐは前の席で。
「んだなー。昔は陸蒸気って言ったべさ。」と
おばあちゃんは、ハンドルに片手を添えて。
「オカジョウキ?」と、れーみぃは
聞いたことないよ、と言う。
「お前はハツジョウキだろ」と
Naomiはからかう。
「発情なんてしてないもーん。」と、れーみぃは
おどける。
「誰が発情なんて言った。私は初・蒸気と言ったまで。」と
「いつも発情してるから発情期はないだろ。」とリサも (笑)
「あーん、もう、ふたりして。ママー、えーん。」と
れーみぃはぶりっ子、泣きまねポーズ。
「涙でてないぞ。」と、リサ。
「それは『おかーさーん』だろ。」と、Naomi。
あ、そっか、とれーみぃ。
おばあちゃんは「なんだのー。わがいひとは楽しそうでえーな。」と
ギアを変えて。
クラッチを切って。
めぐは理系なので「人間に発情期はないわね」と思ったが
みんなが楽しんでるから、言うのはヤメタ (笑)




