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吟遊詩人の詩
2018/01/16
猛る獅子に憧れた
戦う剣士に憧れた
護る騎士に憧れた
だから 僕は
強くなろうと決めたんだ
威風堂々 倒れることなく
己の 信念の為に戦い
少しでも多くの人を 護る為に
けれど
僕は 強くはなれなかった
結局 弱いままだった
強くなる そうほざいた僕が
恥ずかしくなって 申し訳なくて
逃げるように 道を変えた
自分の想いを 曝け出した
すべての人に 平等に
言葉の美しさを 伝えたくて
誰かの心に 届けたくて
僕が 吟遊詩人となったのは
ただ 僕が 逃げたかったからだ
逃げて、逃げて、偶然にも、この道を歩み始めた。




