その三:世界が広がる本『からだにおいしい野菜の便利帳』
私の趣味は読書である。
現在、なろうでちまちま創作活動をしているが、なろうに出没するようになったきっかけは、無料で小説を読めるところに惹かれたからだ。
掲載されている作品は玉石混交であるが、数多の作品から自分のお気に入りを探す楽しさもあると思う。
ここ数年、Web小説にどっぷり浸かっている私であるが、紙の本ももちろん好きだ。
気に入った物語は何度も読む派なので、直ぐに手に取って読める紙の書籍は良いと思う。
私は、電子書籍専用の端末や、スマホを所持していないので、電子書籍を読もうと思えば、パソコンをいちいち立ち上げる必要があるのだ。
買えばいいじゃん、と言う声が聞こえてきそうだが、スマホを買うのは面倒だし使いこなせる気がしないし、本屋を徘徊しながら読みたい本を探す楽しみは捨てがたい。
大学時代は大学生協のお店の書籍コーナーをうろちょろしては、書籍を買い漁っていたものだ。
種類にもよるが組合員は書籍が割引されたため、学生には大変有り難い場所であった。
また、今だって、断腸の思いで古本屋に売り払って尚、本棚から文庫が溢れつつある。……また、残したい本と、売る本を選別しなければならないのか……。
閑話休題。
読書をしていると、世界が広がった! と感じることがある。
勉強もそうだが、知らないことを知るのは楽しい。
面白いと感じることは、沢山あった方が人生お得だと思う。
そんな訳で、個人的にそんな本を紹介しようかと思い立った。
あくまで、完全に私見に基づいた紹介であるが。
タイトル?
カッコ内はこれから紹介する本の題名である。
突っ込みたい方もいるかも知れないが、私の食方面の世界が広がったから、良いのだ!!!
『からだにおいしい野菜の便利帳』(高橋書店)
これは、いろいろな種類の野菜についてのあれこれが書いてある本である。
名前、写真、品種に美味しい時期や保存法、ちょっとしたレシピに至るまで、満遍なく網羅されているのだ。
更に、『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』では、身体に美味しい食べ合わせも掲載されている。
因みに、同じシリーズで『からだにおいしい魚の便利帳』も存在する。
残念ながら、お肉の便利帳は無いようだが、出版社のHPを覗いてみたら、調味料やフルーツの便利帳も発売されていた。
不覚。
最近はラノベやWeb発書籍の棚ばかり見ていたから、便利帳シリーズが増えたことに気が付かなかった。
何でこんなの読む気になったのだ、と問われれば、なんか気になって衝動買いしたからだ。
書籍は衝動買いしやすいです。
専門書が中心に置いてある本屋に行ったときはヤバかった。
いつも行っている本屋では見かけない種類の本に興奮して、三冊ぐらい買ってしまった。
自分的にとてもとても頑張って、自制した結果である。
たかが三冊と侮るなかれ、専門書は単価が高いのだ。
その中の一冊など、二千円した。
文庫だったら、三冊は購入できる。
幸い、野口さん五名とさようならするだけに留まったが、うっかりしていたら、諭吉さんが飛んで行ったに違いない。
便利帳を呼んで、初めて存在を知った食べ物もいくつかあった。
マンゴスチンなんて、『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』を呼んでいなかったら、スーパーで見かけてもスルーしていたに違いない。
握り拳よりちょっと大きいくらいの大きさで(しかも見た目より可食部が少ない)、一個五百円近くもしたが、その価値はあった。
クレソンやウド、カブなど、便利帳を読んでから美味しさに目覚めた野菜もある。
美味しく食べられるものが増えると、料理のレパートリーも増えたりする。
私の料理の覚え方はかなり雑で、美味しい食材と味付けの組み合わせを覚えるだけなのだが。
『便利帳』を読んで分かったのだが、知らないものは、存在しないのと同じで、目に入っても認識しないものらしい。
知り合いの話であるが、私がドライフルーツ入りのお菓子をあげてから、その存在を意識するようになったらしい。
それまでは、そんなものがあると知らなかったから、お菓子の棚に行ってもあると認識してなかったそうだ。
知識があれば、自分が認識できる世界が広がるのである。
小さい頃は、宿題が面倒で、勉強面倒だとか思ったが、学校の勉強も自分で世界を広げる為の練習の様なものだと今は思う。
なんかいいこと言った。
冗談はさておき、『魚の便利帳』でも以前は存在を知らなかったが、食べてみたいと思った魚はそれなりにあった。
それから、回転寿司に言った時は、いつも食べているネタ以外にも目を向けるようになった。
お腹の許容量は変わってないので、余計に悩むようにもなったのだが。
『魚の便利帳』には、魚の捌き方も載ってあるので、それを見ながらアジの三枚おろしに挑戦したりもした。
写真のようには、全くならなかったが。
慣れないと、やっぱり綺麗にいかないものである。
アジの旬が来たら、また練習しようと思う。
おまけであるが、食関係で世界が広がった(?)本をもう一つ。
『世界奇食大全』(杉岡幸徳著:文春新書)
世界の珍食品、迷料理の数々が紹介されたエッセイである。
え、これ食べるの?! と言うものが沢山あった。
でも、糞とか、土とか、別にいいや。
また、甘口イチゴスパの発想はすごいと思うが、やっぱり食べたいとは思わなかった。
いけるかも、と思ったものもあって、ウサギやザリガニは何だか美味しそうだった。
実は、カエルはもう食べたことがあるのだ。
大学時代、とある居酒屋のメニューに何故かそれがあった。
注文したのは、好奇心故である。
カエルは食用になると、他の本にも結構書かれていたし。
まあ、身が少なくとも美味しかった訳であるが、何処から仕入れていたのかはいまだに謎である。