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第3話:2日目② ~能力の確認と初めて見る魔物~

ブックマークありがとうございます!励みになります!

 今後の方針が決まったので、目の前の精霊君にその内容を話した。


 精霊は「それいいですね!僕の得意分野は力仕事や戦闘や狩りなので建築したりとかは不得意ですが⋯」


 と少し残念そうにした。


 かまわんかまわん。得意不得意があるのは当たり前だ。

 火の精霊には得意分野を生かして村の自警団みたいなことをしてもらおうかな。

 などと考えていたが、先ほどの火の精霊君の言葉に何か引っかかるものがあった。

 なんだろうと考え込む。


 得意分野は力仕事や戦闘や狩り。

 戦闘や狩り。狩り。狩り⋯⋯


 狩り!獲物!動物!ご飯!

 そうだ!俺はこの世界に来てからまだ何も食べてない!

 っていうか、日本で仕事の休憩中に昼ごはんを食べて以来何も食べてないから出たかれこれ丸二日近く飲まず食わずじゃないか!

 今、体に力が入らないのも空腹から来てるのかな?


 ヤバい。気付いたら猛烈に腹減ってきたし、喉も渇いてきた⋯⋯

 そもそもこの世界で食料の確保なんか完全に無視してた。

 本来なら真っ先に気にしなきゃいけない部分なのに異世界に来たテンションでステータスやら召喚魔法やらに気を取られすぎていた。

 これは大いに反省すべきことだな。

 さて、とりあえず⋯⋯


「あ~⋯⋯精霊君。狩りが得意ということだけど、俺はこの世界に来てからまだ何も食べてなくてお腹ペコペコなんだ。もしよかったら何か獲ってきてくれないかな?」


 すると目の前の少年はパァッと顔を明るくして


「お任せください!主様のために獲物を獲ってきます!」


 と言うなりすごい勢いで横穴から飛び出していった。

「水が飲めるような川なんかも探してきてくれ」とも言いたかったが、言う前に行ってしまった。

 あの子はそういう子だとこのわずかな時間でわかっていた俺のミスだ。しょうがない。


 さて、あの子が確か俺が倒れたのはMPの使いすぎだとか言ってたな。

 ステータス見てみるか。



レイン

Lv.1

HP 32/32

MP 14/56

攻撃力 16

防御力 45

魔法攻撃力 38

魔法防御力 33

所持スキル 召喚魔法<下級>、ステータス閲覧、鑑定

固有スキル アイテムボックス



 さりげなく名前が変更されてるな。

 確かにMPが減っている。これは火のエレメンタルを召喚してこの数字になったのかな?それとも寝たから少し回復してるのかな?

 精霊君が帰ってきたら聞いてみよう。


 で、今回は前回召喚魔法の陰に隠れてしまって触れられなかった能力に触れてみよう。



ステータス閲覧

自身のステータスを見ることができる。全ての人族、魔族が所持している。他者のステータスは見ることができない。


鑑定

視覚に入った物の詳細を見ることができる。人物を鑑定した場合はその者のステータスを見ることができる。


アイテムボックス

触れた物を異次元空間に収納する。収納した物は時間の流れが止まる。いつでも取り出し可能。どんな物でも収納できるが、生命活動をしている生物は収納できない。

神の配慮により、内容量は∞。



 うん。イメージ通りの内容だった。

 ステータス閲覧はもう使ってるから、とりあえず鑑定から試してみるか。

 とりあえずそこの焚き火の枝でいいか。鑑定!



木の枝。



  ⋯まぁそうだよね。こんなもんだよね。次はアイテムボックスだ。


 やっぱり焚き火の枝を手に取って「収納!」と念じてみる。

 すると枝がパッと消えた。

 リストを見たい!と念じると不思議と頭の中にリストが表示される。本当に不思議だ。

 リストには「木の枝」とだけあった。

 そのまま重い体を引きずって横穴の奥の方まで移動し、枝を取り出してみる。

 ちなみに取り出す時も念じるだけだ。すると、目の前に枝がパッと出てきた。


 うん。これはヤバい。便利すぎる。

 収納した物は時間の流れが止まるってことだから、例えば温かい料理なんかは温かいままで保存できるんだろうし、なんでもかんでも大量に持ち運びができるってことだろ?


 そういえば説明に「神の配慮により内容量は∞」ってあったけど、普通は∞じゃないのかな?

 ってかそもそもアイテムボックスって他の人間も持ってるもんなのかな?

 そこらへんもあの精霊君に聞いてみないとなー。


 なんて思っていると、精霊君が帰ってきた。

 手にウサギ(?)を持っていた。

 いや、あれはウサギだよな?多分ウサギだろうけど、まず異様に大きい。体長1メートルくらいある。

 加えてそのウサギには本来絶対ないものがあった。


 角だ。


 額に立派な角が生えていた。

 長さは40~50センチくらいあるだろうか。先端は尖っており、どう考えてもそのウサギが武器として使っているだろうと思えた。

 俺が不思議そうにウサギを見つめていると、精霊君が口を開いた。


「主様すみません。近場にはホーンラビットくらいしかいませんでした。本来ならもっと精の付く肉を用意したかったのですが⋯」


 ふむ。このウサギはホーンラビットっていうのか。もうここまで来るとなんとなくわかるが。一応鑑定してみるか。



ホーンラビット

アスガルゲインに広く生息する魔物。鋭い角で獲物を突き刺す。

討伐難易度 G



 はい。やっぱり魔物でした。一応確認してみるか。


「ちょっと聞きたいんだけど、これ魔物だよね?」


「はい。魔物ですが?」


「魔物って⋯⋯食べられるの?」


 と聞くと精霊君は不思議そうに俺を見る。

 俺の言ってることがよく理解できてないみたいだ。


「いや、俺のいた世界には魔物なんていなかったから、魔物を見るのもこれが初めてなんだよ。ましてや食べたことなんかないしね。この世界では普通に食べるものなの?」


 と言うとパァッと表情が明るくなり


「ああ!そういうことだったんですね!はい!普通に食べますよ!これはホーンラビットという魔物で、駆け出しの冒険者なんかが倒すような弱い魔物です!弱い分、肉はそんな美味しくないですが⋯」


 聞くところによると、魔物は強ければ強いほど美味しいらしい。

 なんでも体内に宿してる魔力がどうたらこうたらと説明していたが、俺は空腹と喉の渇きで説明どころではない。


「すまない。もう空腹と喉の渇きが限界なんだ。さっそくそのホーンラビットを食べたいんだけど、その前にどこか水の飲めるところなんかないかな?」


「それならば近くに湧き水がありましたよ!ホーンラビットを解体するにも水が欲しいですし、一緒に行きましょう!」


 ということで精霊君と一緒に横穴を出る。

 体がまだ重くマトモに歩けないため、精霊君に肩を貸してもらう。


 横穴を出た瞬間、凄い寒さに襲われた。

 今まで横穴の中で暖かく過ごしていた分、寒さが厳しい。

 横穴から西方向にやっとの思いで歩くこと約100メートル。グレイウォールの麓に水が湧いて小さく溜まっていた。

 この寒さでも凍らずに溜まっているということはちゃんと循環しているのだろう。

 飲めると思うが生水なのでとりあえず鑑定してみよう。



 精霊の水

 グレイウォールの頂にある精霊の泉から染み出してきた湧き水。

 飲むと体力、HP、MP、疲れ等が回復しやすくなる。



 おおう。なんか大層な名前の水だった。

 まぁとりあえず飲める水だったので手を突っ込んですくって飲む。


 なんだこりゃ。吃驚するくらいくらい美味い。

 キンキンに冷えてるってのもあるが、水なのに甘みすら感じる。

 精霊の水なんてもんだからなのかな?


 夢中になって水を飲んでると精霊君が「すんなり水が飲めて良かったですねー!」なんて言ってくる。

 どういうことか尋ねると


「ここは野生の魔物の水飲み場になってます!しかもこの水はグレイウォールの頂の精霊の泉に繋がってる水なので、普通の水より美味しいから尚更です!」


 なんて説明してくる。

 いやいやいや、魔物と出くわす可能性あったんかい。

 まぁここは異世界。魔物が普通にいる世界なんだから安全な場所なんてないのだろう。

 ひとつ身を引き締めねば。


 と気合を入れ直してる横で精霊君はホーンラビットを解体し始める。

 ナイフもないのにどうやって解体してるのかと思い見てみると、右手をチョキのような形にしている。そのうち人差し指と中指が赤くなり始め、高熱を帯びてきた。どうやら熱で焼き切るようだ。

 その二本の指で素早く首を落とし、逆さまにして腹を割いて内臓を出す。

 そして切り口から大胆に皮を剥ぎ、時折水で肉を洗いながら大胆に骨と肉を剥がす。

 あまりにもダイナミックだったため、呆気に取られていると


「すみません。僕もまだ解体に慣れてないので無駄が多く出てしまいます⋯。今後上達していくようにします。」


 と寂しそうに言った。

 いやいや。俺一人だったら多分ホーンラビットを倒せないし、仮に倒せたとしても解体なんてとてもできない。刃物もないしね。

 感謝こそすれ、責める気なんてさらさらないことを告げると嬉しそうに「ありがとうございます!」と言ってきた。


 うん。いい子だ。

 猪突猛進な部分もあるが、基本的にすごくいい子だ。

 子供を持つならこんな子に育ってほしいなーなんて思っているうちに解体が終わる。


「この角と毛皮は売れます!角は武器にもなるし弱い薬にも使えます!人間の街は遠いですが、取っておくといいと思います!」


 とのことだった。

 おもむろに角と毛皮に触れ、アイテムボックスに収納すると


「え!主様はアイテムボックス持ちだったんですか!すごいです!」


 とキラキラした表情を向けてきた。

 聞くと、アイテムボックス持ちはいるにはいるらしいが、とても希少らしい。

 更にアイテムボックス持ちでも容量は個人差があるらしく、大抵が大型の魔物3~4匹でいっぱいになってしまうらしい。

 俺のアイテムボックスが∞だと伝えると大層驚いていた。


 さて、解体も終わったから実食だ!横穴に戻って焼いて食べよう!


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