星の中の魔法の啓示

これは科学と神秘学が共存する時代であり、悲劇と希望が共にある時代でもあった。
魔術界と星術界の長きにわたる対立は、取り返しのつかない悲劇を生み、世界は滅びへと向かい始めていた。

「残された光が世界の果てで消え去る時、俺が最後の希望となる。」
太古の星術陣が起動し、世界の運命は変わり始める。

「俺はただ…誰にも泣いてほしくないだけだ。」
未知の能力『虚無理論（ヴォイドセオリー）』を持つ16歳の高校生・上条伏嗣（かみじょう ふくし）は、平穏な日常を送っていた。だが、父の死の知らせがその静けさを打ち破る。彼は否応なく魔術界と星術界の二重の争いへと巻き込まれてしまう。
一つの信念、一つの約束のために、彼は14歳の少女・花奏祈羽（かそう きう）を必死で守ることを誓う。しかし、それは深く陰る死の渦の只中へと足を踏み入れることに他ならなかった。
星辰と魔術の激突こそが、この世界に残された最後の希望となる。