残業しないと
月齢24.2 20:00 月は見えず
やめようと何回も思った。
だけど所詮いくら会社を変えたって、人間を相手にして仕事をしなければいけないことには変わりはない。
あげ足取りフリーライダー。
他人の文句ばかりに口を動かしてるけど、さっきから全然仕事してないよな。
泣き言フリーライダー。
すぐに余裕がないとかほざいてる。
男に甘えた声ですり寄ってばかりだから、いつまでも一人で仕事ができないんだろ。
仕事する気がないなら帰ってくれよ。
もう二度と来なくていい。
もっとまともなやつらと働きたい。
対等でいたい。
お互いに助け合って仕事をしたい。
チームワークを感じたい。
どこかにそんな仲間に会える職場があんのかな。
そんな夢を見てたときもあったっけ。
どうせ今の会社を辞めたって、そんなやつらはこの世の中、そこら中にゴロゴロしてる。
悲しくなるくらいに。
辞めた先で、やつらの同族とご対面するくらいなら、年月かけて手に入れた人脈を利用して、お前らよりもうまく立ち回ってやる。
お前らにこれ以上甘い汁なんか吸わせてたまるかよ。
淘汰はちゃんと起きている。
消えるのはお前らだ。
モチベーションの低いやつは勝手に辞めていってくれたし、不満ばかりのやつもどこかに行ってくれた。
手当たり次第に吠える犬も、自分より強い相手には吠えないだけの頭がある。
形骸的だったお飾りの評価制度も、能力や成果で正当に評価されるようになった。
やらないやつらにはやらないなりの評価ができるようになった。
仲良くみんなが平均点をもらえてたころが恋しいかい?
俺はくそくらえだったよ。
どうせすぐにハラスメントだなんだって騒ぐのなんかお見通しなんだよ。
だからお前の改善点なんかいちいち教えてやんねえよ。
悪い部分があったって注意なんてしてやるもんか。
ずっとそのまま、低い評価のままでいればいいさ。
嫌だったら働けよ。
難しいことでもなんでもねえだろ。
自分でマニュアル出してきて読めばいいだろ。みんなそうやってんだよ。
なーんて。
妄想してしまう不本意な残業タイム。
言いたいことが言えない世の中はポイズンだという意見に著しく同意。
だけど最近、ちょっとこの時間が好きになってる自分がいる。
この時間、職場にいるのは自分ひとりだけ。
好きな音楽をかけて、誰にも邪魔をされずに1日の中で最も集中して仕事ができる時間だ。
だけど明日も仕事はある。
無理しすぎるのも良くないから、適当なところで切り上げる。
あーあ。
疲れたな。
さーて、明日も残業しないと。