039 除名!?
不定期更新です。
回復薬なんかに浸けるんじゃなかった。
甘ったるくて食えたもんじゃない。
ウサギさんには悪いけど、埋めさせてもらおう。
ボクはレインお姉さんの家の庭隅にウサギさんの残骸を埋め、枝を一本刺して冥福を祈った。
「さて、ギルドに行こっかな」
そして、ギルドにて。
「すいません。私も良く解らないのですがサム=クゥエル様は除名されています」
え? 意味がわからないんだけど。
納品したら登録抹消?
「え? じゃあ、納品物は?」
「盗品であると確認され、今は……王都の子爵に返却されていますね」
は? ますます解らん。
盗品? 昨日、必死こいて採取した薬草が?
パールが一生懸命作ってくれた回復薬が?
グリンが作ってくれた魔石が?
……グリンに知れたらボク殺されない?
「ふざけるな!」
「ふざけているのは貴様だ、サム=クゥエル!!」
ギルドのカウンターで怒鳴り上げたら、後ろから怒鳴り返された。
振り替えるとツインテールが似合う少女がいた。
中学生か高校生くらいかな?
年齢的には少女だが、服装は軍服みたいだ。
深緑を主としていて階級を表すような装飾、何より肩に羽織っているネイビーブルーのロングな上着がそう思わせる。
「どなた?」
「我はホルン=テリトリー。冒険者ギルドのグランドマスターだ」
「へー。それで? なんでボクがふざけてるのさ」
「無色の魔石を納品しただろう」
「それが何? 魔石ならなんでもいいんでしょ?」
「貴様! 本気で言っているのか!」
「何だよ。間違ってないだろ? ねぇ?」
ボクはカウンター内の受付の方に向き直り聞いた。
「えぇ、魔石であれば何でも構いませんよ。無色は確かに見た事がない珍しい魔石でしたが、魔石は魔石です。ランクアップが認められないだけでなく、除名されるなんて可笑しいと思います。その辺り納得いく説明を私共も求めます」
「そ、それは……マスター以上でないと明かせない」
「なんだよ。それ。言えない理由で除名? 薬草も回復薬も魔石も返さない?」
自分で言っていて、理不尽な内容に怒りが沸いていたのだろう。
段々と声が荒げていった。
「ふざけるなよ、クソガキ!」
自身の姿がサム=クゥエルであることを忘れて怒鳴っていた。
中高校生くらいの少女に対してクソガキ呼ばわりした14才……同年代か下手したらサムの方が下かもしれない。
「クソガキ? クソガキだって? 言うに事欠いてウチをクソガキ呼ばわりするの? このクソガキ!」
それまで凛々しかった声が「ウチ」の辺りから幼くなった。
「誰がガキか! この盗人がぁ!」
「ウチが盗人なら、アンタは殺人鬼でしょーが!」
「なんで殺人鬼なんだよ! 納得行く説明しやがれ!」
「あぁ、もう! ヴィオラちゃん出してよ!」
「ヴィオラ? ヴィオ=ランテ様ですか?」
「そうよ! ここ、カロウラ村支部ギルドマスター。ヴィオラ=テリトリーを出しなさいよ!」
「ホルン!」
森で永遠に見つかる筈がない魔物の調査を終えて戻ったヴィオギルドマスターがギルド出入口に立っていた。
「あ、ヴィオラちゃ~ん。おっ久~!」
「あ、ヴィオさん。このクソガキと知り合い?」
「まだ言うか、このクソガキ!」
「ホルン様? 少し個室で話ましょうか?」
ヴィオが圧のある笑顔でホルンの耳を掴み、個室へと
引っ張って行った。
「アンタも来なさい! 説明してあげるから!」
引っ張られながらも威勢がいい。
「あぁ、納得いく説明しろよな!」




