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015 蘇生

更新が遅いです。

というか、不定期です。

語彙力ない文章だけど、読んでくれてる皆に感謝!!


 結論から言えば、黒鷲は意識があった。


 更に追加情報で、痛覚あった。


 うん、怖いよね。


 金縛り状態なのに、胸刺されるとか、そりゃ恐怖だよ。


 しかも、蘇生されて26回もとか、そりゃ……トラウマにもなるよね。


 緑ホッパーに言われるがままとは言え、実行したのはボク。


 自身の経験値の為に刺し続けたのはボク。


 最後にゴブリンじゃなくしたのもボク。


 眼を合わせてくれないレベルじゃなくて、ボクの姿が視界に入るのも恐怖のレベル。


 これは同行とか無理だな。


 ボクのストレージに入るのもイヤだろうな。


 所有物疑惑もさっき森ゴブ長に確認して晴れてるし、緑ホッパーは自爆したけど。


 このまま野放しでもいいかな。


 中継役の緑ホッパーを呼び戻し、その事を伝えると再びボクが見えなくなるであろう森の奥に消えていった。


 しばらくしてボクを頭上を何かが影を落として通過した。


 その直ぐ後に緑ホッパーは戻ってきた。


「黒鷲は?」


「野に放しておきました」


「そっか、ありがと」


「それと先の件ですが」


「所有物の事?」


「はい」


「ボクとしては隷属効果が無いと解って一安心なんだけど、緑ホッパーはどうしたいの?」


「そんな事を気にされていたのですか?」


「そんな事って言うなよ。ボクにとっては重要なんだ」


「便利な道具を拾ったと思えばいいのですよ」


「その道具に心があったら、後悔するだろ!?」


「出会い頭で相手を亡き者にすることなど多々ありますよ。命あるだけ感謝してもらわなくては」


 ホント嫌な世界だ。


「良い例がゴブリンですね」


「何が?」


 今の話の流れで何故ゴブリンがでるんだ?


「ワタシが着地しようとしていた所に丁度いた為に何匹潰したか……」


 特に悪びれる訳ではなく、本当に迷惑という態度をとっている。


 ボクも地球では何度も虫を踏み潰してるけどさ。


「それで、結局緑ホッパーはどうしたいのさ?」


「このまま、同行を続けさせていただけると助かります」


「あれ? いいの? てっきり、ついていく義理はないからここでおさらばかと」


「人族の食事に興味がありまして」


「同行の理由が食い気かよ。助かるけどさ」


「ではお赦しいただけるので?」


「というか、緑ホッパーが抜けると詰むんだよ」


「詰む?」


「考えてもみなよ。緑ホッパーが抜けると、魔石目当てで着いてきたストレージの魔物も森に帰るだろ?」


「ふむ、そうですね。あの者共なら帰ると言い出しそうです」


「するとボクはこの見知らぬ世界の見知らぬ森でボッチになるんだよ」


「それがどうだというのです?」


「魔物に会ったら即死ぬ自信あるよ?」


「ハハハ、ご冗談を」


 緑ホッパーがよしてくださいよと言わんばかりに笑っているが、そんな変な事を言っただろうか?


「何がオカシイんだよ」


 ボクはブスーとした顔で発言した。


「ワタシをゴーレムにしたマスターですよ? あの森ならいざ知らず、このカスみたいな魔物しか居ない森でそれはないでしょう」


「そういえば、さっきからあの森この森って言ってるけど、ここは初めの森じゃないの?」


「ここは人の国の森ですよ」


「は?」


「ワタシが居た魔の国は抜けております」


「森抜けるのに2日とか言ってなかったか?」


「えぇ、マスターが死なれた間に」


「“死”? え? “死”? ボク死んだの? いつ!?」


「ワタシが[瞬動]をした時ですね」


「あの時? 気を失ったんじゃなかったのか……」


「はい。それはもう、“くちゃっ”と潰れておりました」


「……………………………………………………うぷっ」


 想像しちまったじゃねぇか。


「死んだ実感は結構ないんだね」


「死んだ事がないのでわかりかねますね」


「まぁ、でも蘇生してくれてサンキュー」


「あ、そうそうマスターに忠告です」


「ん?」


「蘇生時に欠損していると、蘇生出来ない事もありますので、ご注意を」


「欠損?」


「蘇生は再生ではありませんので、部員欠損を戻す事はできません」


「再生は使えないの?」


「ワタシの持つ再生スキルは生きている者限定なのです」


(スキルレベルが上がれば解消されるのでしょうが、いかんせん使わないので低レベルのままなんですよね)


「なら、蘇生後に再生を使えばいいだろ?」


「前に腕を欠損したゴブリンに試した事があるのですが、蘇生した瞬間に腕切断の激痛に襲われ死亡しました」


「おぅふ」


 ボクは膝から崩れ落ちた。orz


「ですが、死ぬまでに少し時間がありましたので、繰り返した所、およそ半日で腕は(・・)元通りになりました」


 “腕は”を強調して言ったのが凄い気になる。


「代わりに、精神は崩壊しましたが」


「おぅふ」


「どちらにしろ、生命維持に必要不可欠な臓器が欠損していると蘇生は不可能ですね」


「そりゃそうか」

緑ホッパー=グリーン・ホッパー

森ゴブ長=フォレスト・ゴブリン・リーダー

黒鷲=ブラック・イーグル

加工=ゴーレム化

加工品=ゴーレム

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