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第二章 『花』火の閃き 縄文杉 ガイド説明

第二章、お読み頂いてありがとうございます。


こちらは縄文杉のガイド説明です。


もちろん本編には関係ありませんので、読まなくても話は伝わります。


ただ縄文杉に興味を持った方がいらっしゃったら、その方に読んで頂きたくて掲載しました。


文字数は1000文字以下と大したことありません。


よければ、よろしくお願いします。

 ツバキの顔を覗いてみると、団体を連れたガイドの言葉に耳を傾けていた。その饒舌な口調は長年の経験を物語っている。リリーも合わせてガイドの声に耳を澄ませた。


「縄文杉の推定年齢は体の大きさから最初7200年といわれていたんですが、実はそうじゃないみたいなんです。

 6300年前にマグマが噴出して、ここら一体は全部焼けてしまった。

 それから2600年は噴火、沈下の繰り返しで杉は育つ環境にはなかったんです。

 つまり火砕流に飲み込まれていたら最高で3700年くらいなってしまうという計算です」


 7200年というのは嘘なのだろうか?


 思わず体がガイドの方に近づいた。

「そこで樹幹からの木片を採取して樹齢の推定年齢を調べました。

 すると最低で2170年程度だとわかったんです。

 つまり2170年から7200年と5000年の開きができているんですよね。

 随分と大きなさば読みですよ、これは。

 70代のおばあちゃんが20代と偽るようなものです。我々としてはこの登山で飯を食っているので年齢は高ければ高いほうがいいんですが」


 他の観光客もガイドの意見を無視できないようで立ち尽くしている。ガイドはさらに続けた。


「それでね、今有力な説っていうのが合体説なんです。2本以上の木が合体して推定年齢を伸ばしているってわけ」


 ガイドは両手の人差指を合わせて一本の木に見立てた。


「でもねこれも否定している説があるんです。

 縄文杉の様々な葉をサンプルにして遺伝子を調べました。

 するとこれは一本の木だと証明されました。それでね、やっぱり正確な年齢はわからないみたい」


 専門家の研究によってもやはり年齢はわからないらしい。リリーは思わずほっと胸を撫で下ろした。この木の本当の年齢など知りたくないと思っていたからだ。


「アメリカには5000年以上の木も見つかっているんですよ。


 結局、最高年齢はアメリカに奪われちゃってる。だけどね年齢なんて関係ないと僕は思うね。


 この木は生きている! 素晴らしい! それでいいと思います。


 最初のうちはやっぱり木の素晴らしさを伝えるため、年齢にこだわって話していたんだけどね。


 僕はね多い月で20回はここに来る。


 だからこの木に会いにくる回数が増えてからはそんなのはどうでもよくなっちゃった。是非年齢よりも自分の眼で見ていって下さい。きっと数字よりも心に残りますよ」


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