#12―11
~ 雑談掲示板「私は(こんな船を)見た!」より ~
さて、お花見イベントもそろそろ折り返しですが、いろいろと変な……、いやおかしな? ……でもなくて面白い、もしくは個性的な船の目撃情報があるので、ここらで一つ纏めてみようじゃないか。ということでスレを立てて見ました。
スレ立て乙。
乙! それにしても確かに個性的wな船を見かけるな。開発の拘りを感じる。
拘りというより、悪ノリってかんじですね~w
確かに! よくもまあこんなに種類を作ったもんだと思ったよ。ウチのチームでもどの船にするかかなり迷って、出港が二時間ほど遅れました><
ちなみに、選択肢はいかほど?
えーと、最終的には二十種類ほどでしたね。
くっ、負けた。ウチは十四種類。
私のチームはちょうど十種類に達したところで切り上げて出港しました!
ああ、そう言うチームが多いみたいだな。時間と種類で期限を決めて、造船は止めるって感じで。
私のチームはプリセットの船ですぐに出港して、島巡りの方に時間を割くことにしたんですが……
それも一つのやり方だと思うけど、何か不満でもあったの?
不満じゃないんですが、面白い船を見かけるともうちょっと頑張ってみても良かったかなーという意見がありまして。まー、船旅と島巡りも楽しいので、どっちをとるかという話なんですよねw
そこはそれぞれのチームの方針ですね。ちなみに見かけた面白い船というと例えば?
例えばそうですねー、ウチは小規模チームでヨットを作ったんですけど、この間全体的に丸っこくて小型の帆船を見かけて、可愛くて羨ましいなーと思いましたね。ちょっとだけw
ちょっとだけって……w
ヨットに不満があるわけじゃないんですよ。ええ、本当に。ただちょっと、隣の芝生はなんとやらというものでして。
わかります! 見たことの無い船に出会うと、あっちもよかったんじゃないかなー、とか思うんですよね。
それでなかなか出港できないというw
あはは。ところで話に出た“丸っこい小型の帆船”は僕も見たんですけど、なんかアレに似てるような気がしませんか?
アレというと、まさか海賊王を目指してお宝を目指すというコミックの……
主人公一味が乗っている船……
その名もサウザンドサn……うわぁっ、な、なんだアレは! や、止めっ! ああ、ま……窓に! 窓に! BAAAA――――N!
だっ、大丈夫かーーー! 返事をしろーっ!
……返事がない。SANチェックに失敗したようだ。
くっ、書き込み過ぎてしまったばっかりに。……運営の手のものの仕業か。
しっ! 静かに。まだ読まれているかもしれないぞ……
………………大丈夫、か?
wwww
ここの運営は宇宙的恐怖な方々だったんですねーw
というか、最後の効果音はBANにかけてるんですかね?
その通りです! カタカナで書くとJ●J●っぽくなっちゃいますが。
伏せ字があまり役に立っていない件についてw
おかー。無事で何より。
いやー、危ないところでしたが、ギリギリで正気度を保てました! それにしても開発も結構ネタをブッ混んできますよね。相変わらずと言えばそうですが……
確かに、相変わらずかも。私は千葉県にある東京なテーマパークにある蒸気船を見かけましたよ?
俺はヤ〇トっぽいモノを見たな。あ、宇宙戦艦の方ね。たぶん本物よりだいぶ小さいと思うけど。
私は大分古ーーいアニメに出て来る、潜水艦らしきものを見ましたよ。
そういうのは結構あるみたいですね。ネタが古いあまり、ネタだと分からないモノも多いようですが。
あ~、なんか艦首が細く長く伸びてる有機的なデザインのものを見かけましたけど、アレも多分何かのネタなんですかね。
なんだろ? それ見たことが無いな。でもまあ、明らかに世界観が違うっぽいのは何かしら元ネタはあるんだろうね。俺はなんかボードにピラミッドを乗っけたような形のメカメカしいのなら見た。
ノ〇ィス〇ア!? ブレ〇パ〇ードか!
なんすか、それ(・・? アニメ? ラノベ? コミック?
ば、馬鹿な。ブレ〇パ〇ードを知らない……だと?
いやいや! 古い上に割とニッチだから、それw マシンの方ならゲームに出たこともあった気がするけど、船の方はねー
そ、そうか……。いやー、でも懐かしいね。ちょっと見てみたい気がするけど、私はあんまりネタ船に遭遇しないんだよねー
ネタ船は全体からすると数はかなり少ないから、目にすることは少ないよね。それだけに目立ってるけど。
ネタ船と言えば気になってるんですが、例の海賊船に似てる帆船はともかく、ネタそのまんまっていうのは大丈夫なんですかね?
あれ? もしかして知らない?
知らないって、何をです?
イベントの特設サイトに協賛の表示があるんだけど、ネタに使ってるのはちゃんと協力を得られたところのヤツなんだよ。だから正確に言えば、ネタというよりはコラボって言った方が良いのかも。
ああ、そういうことだったんですね。それならちょっと安心……かも?
ちょっとw まあ、協賛を得られてないっぽいネタで、けっこースレスレってのもあるからなー
ですね。ネタ元からクレームが入って、ある日ログインしてみたら船が別物に変わっていた、なんてことが……
怖っ!
まあでも、船はイベント中にしか使えない物ですからねぇ。使い捨てるものと思えば別のものに変わってても……
それもそうか。……考えてみると、二週間のイベントの為によくもまあ、これだけ船のデータを作ったよなー
いやいや、たまたま今回のイベントで船を使ったけど、いずれは所有できるようになるんじゃないの?
あー、つまり船と航海システムの実験をこのイベントでやってるって感じなのか。
作ったデータは無駄にしないってね。まー、ネタ船は使い捨てだろうけどw
フフフ、それはどうかな?
む、意味深な言い回し……。何か心当たりでも?
いやなに、世界観的に言えば、元ネタの世界の島がどこかにあるのかもしれない、なんて思ったから。
なるほど! そういう可能性もあるか!
ある……かなぁ~?
あるといいな、ってことでここは一つwww
まあ、その辺はどの程度の期間協賛を得られるかにかかってるのでは? さて、ネタ船については盛り上がり過ぎてもついて来れない人が居るので、この辺で一旦話題を変えましょうか。というわけで、お次はネタではない面白い船の話にしましょう。
ネタではないけど面白い……か。そう言えば、船の側面から沢山オールが出てる船。ガレー船っていうんだっけ? アレを見かけたよ。
あっ! はいはーい! ウチの船もそれでーす! 古代文明っぽいデザインが気に入ってます。
ほほ~、それはなにより。ところで、あれってまさかプレイヤーが漕ぐなんてことは……
あはは、それはまさか。ちゃんとオールはオートで動きますよー。一応、自力で漕ぐこともできますけど。
なるほど。いや、しかし自力っつても漕ぎ手がそんなにいないでしょ?
ふっふっふ。なんと、一人が漕げば他のオールが追随して動くという機能が搭載されているのです! なので一人でもオッケーなんですよ。
……なんつーか、相変わらず妙なところで手が込んでるよな。
っていうか、そんな機能が付いてたとして、手で漕ぐかって言うと……
漕ぎませんね、ハイ。最初に一度だけ、面白半分で試してみましたけど、それだけでしたw
だよねー
そらそうだ。
細かい分類は知らないけど、古いデザインの帆船は種類が豊富ですよね。同じ型の船ってプリセットのくらいしか見てないかも。
あ~、確かに帆船はいろんなタイプのを見かけるね。この間、映画で見たヴァイキングの舟っぽいのを見た。両舷からオールが伸びててマストも一本立ってる、ボートを巨大化させたようなやつ。
私は和風……というか東洋風の船を見ましたよ。多分アレは朱印船がモチーフですね。
朱印船! 懐かしい! 中学の時歴史で勉強した……ような、しなかったような?
いやいやw 絶対したでしょ!
したねー、間違いなく。
ソ、ソウダッタカナー。タブン、ナラッタヨ、シュインセンボウエキ……。
なぜにカタコトw それにしても貿易はともかく、朱印船の船なんてよく分かったよね。
選択科目が日本史で、副読本に載ってた絵をなんとなーく覚えてたんです。実は本を見直して気付きました。
なるほど、納得。それにしても妙な船を……w
開発スタッフに歴史好きの人でもいるんですかね?
ガレー船の例もあるから、その可能性はあるね! 探せば遣唐使船もあるかも?
遣唐使船……って、どんなのでしたっけ?
えーっと、さっきの副読本によるとですね、船の上に屋根付きの建物があって、四角い帆が張ってあるマストが二本立ってますね。それからガレー船と同じくオールもアリです。
おー、流石現役! 俺も今、ネットで画像検索してみました。なんていうかデザインが、船っていうより神社っぽい?
同じく検索しました。遥か昔に教科書の挿絵で見たことがあるような……。昔を思い出して懐かしい気持ちになりました。
あの頃、僕らは若かった……
甘酸っぱく、そして時にほろ苦い青春の思い出……
遠くから見つめるだけだった部活の先輩……
放課後、一緒に帰ろうと勇気を出して誘った同級生……
何もかもがセピア色の追憶の彼方に……
一体どこの歌謡曲よwww 戻ってきなさーい!
そう言えば……、セピアってイカ墨の事らしいですね。つまり、皆さんの青春はイカ墨色ということに……
なん……だと!? 俺の青春はパスタソース並みの価値しかないというのか!!
いやw 誰もイカ墨スパゲッティとは言ってないし。色の話をしてるだけだし。
わっはっは。まー、船の話をしていたわけだし、海繋がりってことでwww
繋がってる……のかなぁ? まあ、話を戻すとして、遣唐使船は見たことがありませんね。日本史ネタっていうことなら時代が大分進んじゃいますが、黒船がいますね!
あ、俺も見た、黒船! アレは目立つよなー
まあ黒船って言っても船の分類的には単なる蒸気外輪船で、船体が黒いってだけなんですけどね。
あれ? ってことは、あの黒船は外輪船をプレイヤー側がカラーリング設定しただけってことなんですかね?
素材を突っ込めばカラーリングできましたからね。……黒船の目撃例が多い理由が分かりましたね。
あのタイプの外輪船を選んだら、黒く塗りたくなるのはむしろ必然! 私もきっとそうしたと思う。
確かにw でも黒い船って、なんか印象悪くないですかね? 海賊船ぽくって。
海賊船は海賊船で別にあるからね。すっごいリアルなデザインの奴が。
あ、目撃したフレが、敵かと思って戦闘の準備をしちゃったって言ってましたね。
あの絶妙に薄汚れた感じが、いかにもって感じを醸してるからね。例の漫画に出て来る可愛らしい船とは大違いw
あのテクスチャーの拘りは凄いですよね。……っていうか、海賊船も結構目撃例が多いのかな?
ですね。あれを見ると勢いで乗りたくなっちゃう気持ちも分かるし、条件も一定量の鉄と骨系素材を突っ込めば解放されるらしいから、建造のハードルも低いしね。
あー、だから海賊船に乗ってるチームが多いのか。納得した。
海賊船で思い出したけど、アヒル……いや白鳥かな? 鳥がモチーフの船もあるよな。
あの足漕ぎボートを巨大化させたヤツな! 初めて見た時、思わず吹いたww
ってか、海賊船で何故にそれを思い出した?
それはどこぞの湖で乗れる遊覧船からじゃね?
あーー
納得した。そういう繋がりかー
ちなみに鳥モチーフの船も、カラーバリエーションが多いね。鴨っぽいのと、フラミンゴっぽいピンクのを見たよ。
カラバリとはちょっと違うけど、ペリカンタイプもあるよ。頭の形が違ってた。
ウチのチームの船も鳥型だよー。黄色で丸っこいヒヨコ型で、とても可愛いのです!
ヒヨコ!? そんなのあるんだ?
あるんです! ちなみに小型船限定のデザインなので、大所帯のチーム向きではないですね。
小型船限定は当然かもね。大型船サイズのヒヨコは、もはやヒヨコじゃないしw
激しく同意。
ちなみに小型の鳥型っていうと、まさか足漕ぎなんてことは……w
いやいや、小型って言っても八人くらいは乗れるサイズはあるんだし、流石に足漕ぎは無いでしょw
…………実は、
えっ!? まさかまさかの?
……ゴクリ
足漕ぎ用のペダルが付いていました! ちなみにガレー船のオールと似たような仕様ですね~
変なところに拘りを……w
ハハハ、まあ例のスタッフだからねw
ところで動物型の船と言えば、カバ型があるって噂で聞いたんだけど、誰か知ってますか?
カバ!? まあ、水の生き物っちゃあ、そうかもだけど。カバの船ねぇ……
えー、結構可愛いくないかな? カバ船。
それ見たことあるよ。まあ可愛いかどうかは主観だけど、あれは船っていうよりも車、っつーかバスっぽいね。
バス? どゆこと?
ほら、サファリパークとかで動物の絵がペイントされたバスがあるよね。アレがそのまんま海に浮かんでる感じ。だからあんまり船っていう感じがしないんだよね。
イメージが湧きました。本物のカバだと泳ぐとき水面に出てる部分は少ないんですけど……
その辺は完全に無視されてるねw っていうか、そこでリアルを追及するとそもそも何の動物か分からないし。
それは確かにそうですね。ちなみにカバ型に似たものとしてはゾウ型とワニ型もあるそうですよ。
へ~、それは見たこと無いな。
ああ、知り合いからドック内のプレビューを見せて貰っただけなので、実際に建造されているかどうかは不明です。
なるほど。まあレアな船っつってもデザインの好き嫌いはあるしね。
レア船、イコール、高性能。ってわけじゃないのがなんともね。
まあそこで大きく性能差をつけてしまうと、どうしても不公平感が出ますからね。仕方のないところかと。
でもさ、折角見つけたイベント専用のレア素材を突っ込んで見たのに性能がアレな感じだと、逆に不公平な感じがしない?
それも分かるけど、今回のイベントの目的は“群島を旅して中央島へ花見に行く”ことだから、船の建造は要素としてはおまけに近い扱いでしょ。
だね~。あんまり高性能な物を用意しちゃうと、レア素材探しに注力しかねないからね。だから見た目の変化くらいでちょうどいいんじゃないかな。
むぅ、反論できない……。でもさでもさ、ここまでなんとなーく誰も触れてないけど、あるよね? 見た目も性能もスゴイのが。
あー、アレな……。目撃した時「ファッ!?」ってなったねw
なるねぇww それは船かよ!? って突っ込んでるやつもいたな。
私はまだ生で見たことが無いんですよー。どこに行ったら見れますかね?
まー、イベント会場は広いし向こうも移動してるからねぇ。偶然に期待するしかないんじゃないかと。
やっぱりそうですよね(;;) ところで目撃例は三種類だけでしたっけ?
そうですね。情報を集めたところ三チーム、三種類のようです。ちなみに最初に目撃されたのと、必要素材に関する情報提供は、知る人ぞ知るとあるギルドさんからです。
ああ“あのお方”の所属しているギルドですねw
分かります“あのお方”ですねw
今回のイベントでも、ある意味大活躍?
そうですねぇ。とはいえその情報があったお陰で、船の素材集めがヒートアップしちゃったわけですし……
そりゃあ結果論てモンでしょ。むしろ素材の情報を上げてくれなかった方が、騒ぎになってたんじゃないかな?
だろうね。本人たちはもう船を作っちゃったわけだし、今回のイベントは競争ってわけでもないから、情報を流した方が面倒が少なくて良いって判断したのかも。
なるほど。納得しました。
すみません、割と新参者なので分からないんですが……“あのお方”って、誰ですか?
なにっ! “あのお方”を知らない……だと!?
貴様、もしや敵国のスパイか!
こらこら! 新人いびりはやめなさーい! そもそも敵国ってどこよ?
スンマセン m(__)m
ゴメンナサイ。敵国は……きっとモフモフ撲滅を国是としている国かな、たぶんw
なるほど、それは間違いなく敵国ねw
あっはっはw えー、“あのお方”っていうのは、去年秋の収穫祭イベントで大活躍したとあるギルドに所属しているプレイヤーさんのことです。ギルド名はココでは伏せますが、スベラギにあるちょっと変わったカフェのオーナーをされているギルドですね。
あ、もしかして噂のモフモフカフェ?
そう、それです! 収穫祭に続いて今回も大活躍ですねー
で、結局生物型の船は、鯨と亀と首長竜でOK?
オッケー。それらの背中にお家がのっかってるという形ですね。
昨日の事ですけど、亀を目撃しました。アレは何というか……動く島ですねw
あーw 他の二つも近いものがあるけど、亀は特にねー
ところであの首長竜はブレスを吐いたりできるのかね?
えー基本的に機能は共通のようです。耐久値の代わりに満腹度が設定されていてHPとMPを兼ねている。魔法が使える。海面から浮上して短時間速く動ける。潜水できる。ってところです。たぶんブレスのような魔法を使うことは出来るんじゃないですかね。
ウチの船とは一線を画する性能……。特に潜水能力は良いですね~
首長竜チームが掲示板にアップしてた写真を見ましたけど、いわゆる海中トンネルみたいな感じでしたね。綺麗な景色でした。
実に羨ましい……><
とはいえ、イベントも折り返しですから、流石にいつまでも船の素材集めをしているわけにはいかないですからね。
ですね。そもそも生物型のキー素材はまだあるのかっていう話もありますし。
ファッ!? そ、そうか……。三種類しか用意されていないという可能性も……
えっ? まさか気付いてなかった、とか?
……………………
返事が無い。正気を失ってしまったようだ……
深淵に触れてしまったか。深淵もまた、お前を覗いているのだとあれ程注意しておいたのに……
いやいや、ただの不注意w
www ところで生物型の機能についてなんですけど、先ほどのものだけですか?
掲示板に上げられた情報ではそうですね。
そう……ですか。じゃあ、アレは何だったんだろう……?
おっ、思わせぶりな前振りですね!
一体どんな新情報が!
自分からハードルを上げるとは……。恐ろしい子!
子……という歳でもないんですがw 遠目でぼんやりと見えただけなんですが、鯨の船から何かが飛び立って、無人島に向かって行ったのを見たんです。てっきり大型船のボートのような機能があるのかと思ったんですけど……
なるほど……実に興味深い。
それって本当なら、あのギルドは自前で空を飛べる移動手段を持ってるということになるのでは?
なん……だと……
まあ、でもなんとなく予想は出来ませんか? ほら“あのお方”がいらっしゃるんですから。
あー、納得。パーティーメンバーが乗れるくらい大きくて空を飛べる魔物を、どこからか連れてきてしまった、と。
それで納得されてしまう“あのお方”とは一体……w
それにしても、相変わらずイロイロやらかしてくれる方々ですねー
まあ、あのギルドですから。
ですね。そろそろ、おもちゃ箱からビックリ箱に改名するべきなのではw
あはは。傍から見てる分にはそうですね!
激しく同意!
~ 攻略掲示板「その時、イベントは動いた」より ~
イベントも折り返しというところで、先日トッププレイヤーの一人であるオネェさんから重要な情報がもたらされました! ということで、新しくスレを立ち上げました! ちなみにオネェさんの作戦に参加する場合は、別途専用のスレがあるのでそちらに行って下さい。
スレ立ておつー
乙です。でもこのタイトルはちょっと……ねw
まあその辺のセンスについてはスルーでヨロシク!
それにつけてもイベント開始からちょうど一週間。まさかの情報がもたらされましたね。
ええ、驚きです。まさか中央島に桜が咲いていないとは。
正確には、ソメイヨシノは咲いているけど、肝心の大枝垂れ桜はクエストをクリアしないと咲かないということですが。
この情報を知った時は驚いたけど、同時に納得もしたね、俺は。
あー、それ分かるかも。収穫祭イベントの時もかなり捻った仕掛けがあったわけだし、単純に目的地に着くだけで終わるっていうのは甘かったよな。
っつーか、ちょっとアンケートを取りたいんだけど、イベントの目的になるような大枝垂れ桜って聞いて、どんなのを想像した?
どんなって、そりゃー、こうバカでっかい枝垂れ桜?
そうそう遠くからでも分かるような、それこそ島全体を覆うように枝が伸びてるような……
いわゆる世界樹サイズの枝垂れ桜だね!
というか、普通に大きいくらいの枝垂れ桜なら、リアルで本物を見に行けば? って話だし。けど、それがどうかした?
どうかしたも何も……、そんなでかい木どこにも見えないでしょうがw
あ、あれー、中央島ってどっちの方角だっけ?
んー、俺らの航路だと、ちょうど中央島が隠れて見えないんだよね~
あれ? 中央島って常に巨大な雲に覆われてるんじゃなかったっけ?
竜の巣か! 中央島はラ〇ュタだったのか!
予想通りの大きさの木があるなら、或いは?
お~い、現実逃避をするな~。まあつまりだ、俺も含めてそんなこと全く考えなかったわけだから、オネェさんには感謝しなきゃなって話だ。
ごもっともでございます。ありがたやー
オネェさんたちには手を合わせておかなきゃね。何処にいるか分かんないけど。
ダメじゃんw
こういうのは気持ちだからね。ありがとう、オネェさん!
まあ感謝するのは当然として、なんでプレイヤーの多くはそこを気にしなかったのかね?
多分だけど、造船と船旅が存外面白くて他が後回しになっちゃったんじゃないかね? 時間内に目的地に辿り着くだけなんだから……みたいな。
あーー、心当たりあるね。素材を突っ込んでいく度に船の種類が増えていくと、こう……ゲーマーとしてはコンプリートしたくならない?
分かります。……まあ、幸か不幸か割と早い段階でこれはコンプリートは無理だと結論は出たんですけどね。
まー、とにかく数があるからね。で、ようやく出港してはみたものの……、自分たちだけの移動手段って楽しいんですよねー
RPGで移動用の船とか使えるようになると、メインストーリーそっちのけでサブイベントとか探しに行きたくなるよね!
なるなる。歩きじゃ行けなかった町を探したりとか……
謎の小島に上陸したりとか……
うっかり敵がヤヴァイところに上陸して、あっけなく全滅したりとかw
wwww
わはは! それもまたRPGあるあるだよなー
……そんな感じで遊んでたら、中央島の桜の事なんてスコンと抜け落ちてしまったと。
フッ……、つまりはそういうことなのさ。
いや、ここでカッコつけられてもw
そういう意味では、オネェさんのチームはよく気付きましたよね。トッププレイヤーならではの嗅覚か、それとも女の勘か……
あ、本人が掲示板に書き込んでましたけど、なんか定期便を乗り継いでるチームから情報提供があったらしいですよ。
へ~、通称“陸路組”の人か。珍しいね。
小規模チームでは意外といるみたいですよ? まあ陸路組って言っても、定期便に乗ってるんですけどね~w
その陸路組の人が、NPCから「中央島には大したものは無い」って話を聞いたんだとか。
そりゃあ、不可解だね。
ですねぇ。ああ、そうか。船を作って好きな場所に行けるようになると、NPCとあんまり関わらなくなるのか。
なるほど。……っつーか、きっとこういう流れになるのは込み込みで、このイベントは設計されてる……と考えた方がいいんだろうか?
そりゃあ……ね?
そういうことなんでしょうね。逆を言えば、ちゃんとヒントに気付く人も少数ながらいるって、開発は想定していたんでしょうね。
くっ、なんて意地の悪い……って、今更かw
今更ですねw その開発をギャフンと言わせるためにも、イベントはクリアしなくては!
ギャフンてwww
……というかですね、開発の意図としては“意地悪しつつもギリギリで栗できる”という線を狙っているんでしょうから、寧ろイベントを失敗した方が、ギャフンとなるのでは?
……奇才現る!
なんという、目から鱗理論!
んなわけあるかーっ! 仮にその方法で開発をギャフンと言わせたとしても、イベントの報酬はもらえないでしょ? それでいいの?
開発に一矢報いられるなら、それでもかまわん! ……ってこともないね。うん。普通にクリアしましょう。イベントなんだから!
日和るの早ッ!
フハハハハ! なんとでも言うがいい! 我がギルドは常に台所事情が厳しいのだ!
自慢出来ねーww
いやー、でも切実だからね。何をするにも先立つモノは必要なわけで。
冒険組はそうですよね。……最近は割とスベラギでの生活を楽しんでいるプレイヤーも増えているそうですが。
それでも! 先立つモノは必要なのだ! モフモフにあげるおやつ代だって、ちりも積もればなわけで……
モフモフ……。そうですか“あのお店”に行ってしまいましたかw
あー(察し)
可愛いですよねー、モフモフ。ちょっと前の話ですが、自作の蜂蜜クッキーを店長さんに上げようと思ってお店に行ったら、たまたま“あのお方”がいて似顔絵を描いてもらえました。ラッキーでした!
なん……だと!?
露店の頃より頻度が減って、今や都市伝説化しているあの似顔絵を……
なんて運の良い……。自慢かよっ!
自慢ですが、何か? ちなみに似顔絵はしっかりリアルで出力して貰って部屋にも飾っていまーす。
まー、その流れは分かる。
確かに。って、話が思いっきり逸れてます! ここはあくまでもイベント攻略のスレですよー
ごもっとも。とはいえ、ちょっと強引かもですが全くの無関係という訳でもないのでは? あのお店のオーナーギルドはオネェさんとも親しいということですし、今回の件も何かしら絡んでるんじゃないですかね?
信頼できるソースからの情報によれば、中央島の先行調査にはオネェさんチームの他に、あと二チーム参加してたらしい。
信頼も何も、それってオネェさん自身が掲示板で明かしてた情報でしょ?
バレたかw ……で、二チームの内一つが話に出た陸路チームだとすれば、もう一つは?
やっぱりおもちゃ屋さん?
可能性はあるね。どうにも謎の多いギルドだけど、ゲーム勘はとても良いみたいだから。
なるほどね。まあ、なんにしても我々としては、彼らのバックアップをしてイベントに貢献するってことで。
そういえば、魔法陣機動作戦に協力する人って、ここに居ます?
はーい。ウチのチームは参加しまーす。……一か所ですけど。
私のチームも一箇所参加します。というか、思ったよりも協力希望者が多くて、二箇所以上担当するチームは無いみたいですよ。
なるほど。つまり魔法陣を起動させるめどは既に立ってるんですね?
そうなります。むしろ問題は、この情報を知らない人が、変なタイミングで装置を起動させてしまわないかということですね。
掲示板はプレイヤー全員が見てるわけじゃないからね。
ということは、作戦をなるべく多くに周知させることも重要ってことですね。
そういうことですね。ちなみに作戦決行は木曜日で金曜日が予備日です。土日でお花見をしようという計画ですね。
分かりました! では、それぞれこの情報を拡散させるということでOK?
了解です!
お任せあれ! 実はフレ少ないんだけど……(小声)
ダメじゃんww
まあ、あっちこっちの掲示板にお邪魔するっていう方法もありますから。ちょっとマナー違反かもですけどね。
イベントをクリアするためには、多少のことは目を瞑るということで……
ですね~ ところで……ちょっと気になってるんですが、作戦決行日まで間がありますけど、オネェさんたちはそれまで何をするんですかね?
そういえば……、装置のある島の周辺に幽霊船が出る噂があるから、確かめるとか言っていたような?
幽霊船!?
なるほど。RPGの海では定番のイベントですね!
何故かココの開発って、こういうお約束は外さないんだよね~
「これはまた……由緒正しい幽霊船って感じだね~」
どんよりと曇った空の下、濃い霧の中にマーチトイボックスのクジラ船は停まっていた。雨は降っていないのだが、空には時折閃光が走り、続いてゴロゴロと低音の効いた雷鳴が響いている。
そして一同が向ける視線の先には、霧を纏い、所々から燐光を発する、かつては美しい姿であっただろう大型の帆船があった。
四本あるマストの内二本は中ほどから折れ、辛うじて無事なマストには襤褸切れと化した帆が揺れている。船体の木材はあちこちが朽ちて穴が空いてしまっており、この船が未だに沈んでいないことが不思議なレベルだ。
というかある意味で、この船が浮かんでいること自体が幽霊船であることの証明と言えるかもしれない。
まあ、青白い炎でイルミネーションされている船を見れば、誰もが幽霊船と思うことだろう。
「由緒正しいって……、まあ言わんとすることは分かるわね。同じ幽霊船でも、もうちょっと捻って来るかと思ったけど、良くも悪くも普通よね」
「捻った幽霊船と言うと……、例えばタイタニック号の幽霊船などでしょうか?」
「あら、いいわねソレ。ゴーストたちが夜な夜な華やかなパーティーをする、豪華幽霊船タイタニック」
「まあ、アリっちゃあアリだが……、これって要は一種のダンジョンだろ? 豪華客船レベルの広さになると……」
「むう。なかなか攻略に骨が折れそうだな。というか、ゴーストに打撃は効くのだろうか?」
「それは……どうかな? ってか、いわゆるアンデッドを相手にしたことってないからなぁ」
「まあ、一応私たちはアンデッドには強くなってるはずだから、戦闘は多分大丈夫かな。むしろ問題は仕掛けの方だよね」
「仕掛け……というと、罠の類があるということでしょうか?」
「あ~、それもあるんだけどそっちじゃなくって、なんていうのかな? こう、お化け屋敷的な仕掛けっていうの?」
「「「あ~~」」」
弥生が危惧しているのは、要するにホラー系のアクションアドベンチャーゲームにありそうな演出の数々である。例えばガラス窓を割ってアンデッド犬が飛び込んで来たり、静かにしていたら天井で何かが音を立てて動いたり、部屋に入って何も無くてホッとしていたら振り返った瞬間ゾンビが襲って来たり――といった、心臓に悪い演出の方なのだ。
皆が弥生の意見に同意する中、イマイチお化け屋敷やホラーゲームというものが想像できなかった清歌は内心で首を捻っていた。
「お姉ちゃん……。ウォークスルー型のお化け屋敷って苦手なんだけど……」
「すみません。私もライド型なら割と大丈夫なんですけど……」
年少組の自己申告に、弥生は眉を八の字にする。正直言って自分も得意な方ではない。これがディスプレイ越しのホラーゲームなら、演出のパターンも粗方分かっているので落ち着いて対処できるが、何分VRではどんな感じになるのか想像できない。
とはいえ、イベントクリアの為にもこの幽霊船は攻略せねばならない。リーダーとして、ここで怖気づくわけにはいかない。
「はいはい、ここまで来て弱音を吐かない。まあ、今回は私ら全員で固まって動けるみたいだし、何とかなるでしょ! …………きっと」
「弥生、そこは言い切るべきなのではあるまいか……」
悠司のツッコミに小さな笑いが起き、ちょっとだけ肩の力が抜けるマーチトイボックスの七人なのであった。