サバイバル
目を覚ます…ココハドコ?
アイン様との出会いは夢ではなかったようだ
ズン、と気持ちが落ち込む
暫くして立ち直り(ポジティブです、バカだからじゃないんです)周辺確認をする
後ろには大きな木、木の根本に穴があるので、ここで寝ろって事なんだろう
そして遠くに、50、100メートルぐらいだろう、川が見える
やった!パンツとズボン洗える!
と思考するのだが…
「あれ、私のパンツは!?」
ピンチである。パンツが見当たらない
このままでは五年間ノーパンだ
森の入口にって言ってたし人か来る可能性もある
人前でノーパンなんて絶対無理!必死にパンツを探すと、木の穴にボロい袋を発見する
中身を覗くと脱いだ私のパンツ、みずほらしい服(貰っておいて言うのもなんだけど着たら痒そう)、そして私の知っているフォークとは違う、二回り大きなフォーク、謎の草、謎のキノコが入っていた
「パンツ、よかったよぉ…」
半泣きである
暫くそのままだったが、とりあえずパンツを保留にして武器フォーク、多分食べれる草とキノコを取り出す
「この草とキノコが食べられるはず…てことはよく覚えておこう。あとは寝床の木の穴、虫とか寝てる間に魔物が来たら困るし、穴を中心に改良しなきゃ。そして水分補給、水浴びしましょ!」
思い立ったが吉日、実行する事にした
幸い今は暖かく、夜は冷えるって事らしいから熱帯に住む気持ち悪い虫は出ない…出ないと信じて歩む
ご飯もお腹は空いているけど我慢だ
量的に3食3日ももてばいい方だろう、貴重なのだ
川辺に周囲を警戒、観察しながら歩いていく
すると突然後ろから!なんて事はなく、川辺にたどり着く
水が綺麗だ…魚が泳いでる…魚…魚
水に手を付ける
冷たい、が寒くなる程ではない
水をすくい、ひたすらに飲む。すごく…お腹がちゃぽちゃぽです…
そして私は
「魚ぁ!」
川の魚目掛けて飛び込む
女子力?私、肉食系ですから。
まぁ当然の如く取れる訳はないのだが
魚は取れなかったけど聖水は取れるのである
不快感をそのまま洗い流し、川から出る
「魚は後!岩に石ぶつけたら取れるでしょ!」
逞しい限りだが生きる為である
この瑞々しい18歳の体は維持が大変なのだ、理解して欲しい
そのまま家に戻り(誰が何と言おうと家)服を脱いで絞り、二着用意されていた内の一着で体を拭き、もう一着を着る
着ていた服は絞って高さの低い木の枝に ポンッ だ
無言のままフォークを取り出し、また川へ行く
「小さいのは実入り少ないし、大きいのがいる場所探しましょ」
こうして、サバイバルライフが始まったのである
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あれっ?私の英雄譚はどこに…