プロローグ
読まなくても大筋は理解できるように努力してます
眩しい…そう思い、目を覚ます
「ここは…?」
何処だろうか?いや、木の上にいるのは分かる、しかし木の上だという状況がわからない
「私は、私は誰だ…」
何も思い出せない、自分がどんな人物なのかさえ分からなかった
周りを見渡すと一面森、そして自分はその森の中でも一際…いや、飛び抜けて大きい木の枝にいるようだ
しかし…
「どうやって降りるんですかねぇ…」
遥か下には確かに地面…もとい森の木々が見える
だが森の木々が見えるという時点でその高さが分かるだろう、高すぎるのだ
「何も思い出せないし、誰もいないみたいだし、何より降りれないし…でかい木だから何か木の実と、水…水、あるのかなぁ」
そう言いながら立ち上がる
まずは食べ物と水だ、ないと生きる事すらできないのだから
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小一時間だろうか、大きな木を歩き飛びついて探索して回った所だ
「これ、多分木の実だよね…」
身長程でかい、見た目がリンゴの物だ
色は赤くないのだが…
暫く悩む、はたして食えるのか食えないのか
そもそもだ、リンゴは知っているが自分の身長サイズのリンゴは知らないし、聞いた事すらない、未知の物
しかも…
「真っ青なリンゴって危ないでしょうよ」
青い。虫食いもない、鳥の突ついた後もない、綺麗なリンゴだ
「これは後にしよう、とりあえずこれを目印にして探索だ」
触りすらせず(触るのすら怖い)他にないか調べることにした
遠くに鳥が見えた
鳥…?と…
「あの鳥でかない?めっちゃでかない?」
「デケェ!!」
思わず自分で突っ込みをするが、鳥の近くにある山、山の頂には雪で白くなっているようで、それによって高さを理解できるぐらいに大きいのだが…
見る限り、その山と同じサイズなのだ
そして
来る!明らかにこっち来てる!!
「え?あ、食べ物見つける前に食べ物になる運命でしたね。いやー、いい人生でしたね!」
なんて諦めました
無理ですよ、翼の羽ばたき一つで遠目に見えていたサイズ変わってますし、逃げる暇もないし、鳥の目線は明らかにこっち…リンゴですかね!?
リンゴから離れるんだ!私!
走って逃げる、股関が温い!気持ち悪い!
でも何より怖い!
必死になって10メートル?少しの間走ったが、突然暴風に襲われた
そりゃあそうだろう、遠目にあのサイズなのだ、考えるまでもない
浮遊感、漏らした聖水の温さ、そして痛い程に感じる風を受けて目も開けれずに幹から離れ、落下をす…
「あれ?」
浮遊感と聖水の温さは感じるのだが…重力に引かれる感覚がない
恐る恐る目を開けると、浮いてる!浮いてるよ!
「夢か、そういえばそうだよな!こんなでかい木知らないし、青いリンゴも知らないし、山と同じサイズの鳥なんてジュラ期にもいないし、何より空飛べないしね!」
ほっと安堵する
そして上を見ると…
「まだ居たのか巨鳥!夢なら…え?頭だけでこのサイズ?でっか!頭だけで東京タワーぐらいあるんじゃな「よく喋る人間よの」
これが私の異世界初めての会話になり、今後を左右する出会いだったのだ