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ペア

「だるい!」


口には出してはいないが僕はそう叫んだ。


本格的に文化祭の準備が始まり、休むことができるのは寝るときか授業中そして学校の行き帰りだけになっていた。


僕は昼休みと放課後はずっとパソコンか電卓を触ってた。


全校生徒がクラスの出し物で買い出しに行き、『どのクラスが何を何円分買ったのか』『予算をオーバーしていないか』その確認を僕等がまとめている。


1円の誤差も出さないために二重チェックも行っている。


「今送ったから、これ確認お願い」


そういって、レシートの束を持ってきたのは一ノいちのせ 凪沙なぎさ。会計で僕とペアを組んで二重チェックを行っている人だ。


彼女が初めに資料をまとめ、僕がチェックをする。


しかし、彼女は仕事のスピードが早くて僕の手元にはレシートばかりが溜まっていく。


「次、いいかしら」


彼女が次の仕事を送って来たが僕は全く進まなかった。


「あー、今日も持ち帰りか」


ここ最近...いや、彼女とペアを組んだ日から僕はパソコンと資料、買い物のレシートを持って帰り仕事をしていた。


「今日はここまで」


生徒会長に言われ解散する。


僕は今日も資料を持って帰るためにカバンに詰めた。


「ねぇ」


僕がため息を付きながら片付けをしていると一ノ瀬さんが話掛けてくる。


「それ、いつも持って帰ってるけどいいの?」


彼女が資料の持ち出しについて聞いてきた。


普通ならダメだ。学校外に資料が流出しないためにも学校内で仕事をする。これがルールなのだが僕は初日に生徒会長に頭を下げてお願いした。なぜなら、僕のペアの人の仕事はものすごく早いから。会長は僕の苦労がわかったらしく家の外で作業しない事と持ち出したものは絶対になくさないことを条件に持ち帰ることを許可してくれた。


「本当はいけないけど、会長にお願いしたんだよ」


僕は「あなたのおかで」と言う意味を込めて言ったのだが、


「それなら私もお願いしてみようかしら」


意味がわからない返事を返してきた。


「え?」


Q。一ノ瀬さんが家で作業?そんな事したら僕はどうなる?

A.僕の仕事は永遠に終わらない。


ただでさえ彼女は仕事が早いから他のペアより仕事量が多くて僕は大変なのに彼女が家でも作業をしたら僕は過労死してしまう。


「いや、僕は仕事が遅いからで一ノ瀬さんは家でしなくても大丈夫でしょ」


「そう?」


僕はこれ以上仕事を増やさないために一ノ瀬さんを止めた。


「なら、君の仕事を私がするよ」

「君、全然私においついてないでしょ?」


彼女は親切心で言ったつもりだろう。

しかし、僕には煽りにしか聞こえてこなかった。


「いや、いいよ」

「僕の仕事が遅いだけだから自分でするよ」


僕の返事を聞いた彼女は「そう」と一言言って帰っていった。

僕は絶対に彼女に遅れを取らないようにするためにも今よりもっと頑張ろうと心に誓った。


カチッ

音がなり237→236になる。


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