告白の事前準備
「「海だー」」
僕たちは海に来ている。
「暑すぎる」
「こんな暑い中では遊べない」
僕と佐藤さんはパラソルの下にいた。
「佐藤さん僕は宿に戻ってる」
「わかった」
僕はここを離れようとするが、
「逃さん」
橘くんに捕まった。
僕はそのまま、海に投げられた。
3人とも笑っていた。
「陽キャめ」
僕はやり返そうと思ったが、そんなこともできるはずもなく同じ様に笑った。
しばらく、4人で遊んだあと僕は近くのコンビニに橘くんと飲み物を買いに行った。
緒方さんがオレンジジュースで佐藤さんがカフェオレ、自分は水でいいか。
「橘くんは何にする?」
「あー俺も水でいいや」
僕たちは4人分の飲み物を買った。
戻る途中、
「なぁ御薬袋」
「俺、佐藤さんに告白しようと思う」
橘くんがいきなり変なこと言う。いや、別に変でもないか。
「そっか」
「え!?」
「反応薄くね?」
僕は橘くんが佐藤さんを好きなことには気がついていた。
「あんなに佐藤さんみてたら誰でもきずくよ」
「そっか〜」
橘くんは恥ずかしそうにした。
「それでいつ告白するんだ?」
「今日、バーベキューした後に花火するだろ」
「その時にしようと思う」
橘くんは意外とシチュエーションを大事にする人らしい。
「わかった」
「そのタイミングで僕は緒方さんを連れ出すよ」
僕は彼の糸を汲み取った。
「ありがとう〜」
「そしたらさもう一個お願い聞いてくれ」
彼は意外と図々しい。
「もう俺達名前で呼び合わないか?」
彼の提案に僕は驚いた。
「な、名前で?」
僕は恥ずかしかった。なぜなら、友達を名前で呼ぶなど小学校いらいだからだ。
「そう」
「ダメか?」
僕は少し恥ずかしかったが、
「い、良いよ。た、拓馬」
名前で呼んだ。
「おぉ〜」
「ありがとな、一翔」
拓馬は意外と嬉しそうだった。僕も意外と嬉しい感じがした。