79.蛇足のエピローグ
物語的には前のエピローグで終わりですが、脇役キャラ達がどうなったのか知りたい方々に向けて蛇足的エピローグをアップします。そんなの知りたくないと言う方は、ブラウザバックをお願いします。
ちなみにここに番外編または別の話が派生するネタが埋まっています。マイペースで伏線を別の物語で回収していく予定です。
ソヌス王国は旧ルクス王国の旧支配層を原則として処刑しなかった。ユージェニーが死刑をなるべく避けたいと希望したからである。だからと言って彼らが野放しにされたわけではない。旧ルクス王家の最後の生き残りであるエドワードの母メラニー、傍系ではあるが、エドワードの大叔父で先々代王の弟である大公ジョージと娘の嫁ぎ先ヴェル公爵家は御家取り潰しの上、ジョージの孫息子ヘンリー以外は監視付きで生涯幽閉となった。ジョージの娘婿ヴェル公爵は王家の遠縁でもあったので、生涯子を持てないように断種されたが、ジョージは高齢であったため幽閉だけで済んだ。ヘンリーも断種手術を受け、生涯子を持てないように断種され、名前を変えて平民として監視付きで国境警備隊で生涯にわたって勤務することになった。
ジョージの大公家やヴェル公爵家、エスタス公爵家、アンヌス伯爵家、リチャードのフィデス侯爵家など旧ルクス王家派と見なされた家門やヒエームス公爵家のように不正を行っていたとされる家門は取り潰しになり、四大公爵家で残ったのはアウトムヌス家だけになった。最高位の貴族家が一つだけになった分、総督ユージェニーはいくつか残る侯爵家を取り立てて貴族間のバランスをとった。リチャードは貴族ではなくなったものの、ユージェニーの率いる総督府の文官採用試験に果敢にも挑戦し、一番下の文官から再びキャリアを始めることになった。最も彼は優秀であるので、出自で差別しない総督府で順調に出世していった。
取り潰された家門の一族は罪人として裁かれた場合は終身刑となり、そうでない場合は平民となって市井へ下り、没収された領地や財産は総督直轄となった。不正が家門取り潰しの理由でなければ、屋敷1軒と預金だけは没収されなかったので、それを元手に商売を成功させた元貴族もいた。ステファニーの父ケネスと兄ジュリアンもそうで、彼らはエイダン、アーサー、ニコラを保護し、エスタス家で働けるように手配した。ブライアンとエスターは、敗戦後の不動産接収により、元アンヌス伯爵家の別邸を出て行かざるを得なくなったが、その後の行方はわかっていない。風の噂では、外国に移住したと言う。
エドワードとステファニーとの間の息子トビアスは、戦乱の中で行方不明になったと言われている。実は、敗戦前に名前をトーマスと変えてルクス王国の貴族派の家に秘密裡に養子に出されていた。本人には最後のルクス王の子という記憶はなく、養父母も秘密にしており、そのことが異父姉の元アンヌス伯爵令嬢二コラと禁断の恋に落ちる悲劇に繋がった。
最後までご愛読ありがとうございました。この作品は初めて10万字以上になった作品で、途中、最初のプロットと少しずれた部分はありましたが、メリバ(いや、バッドエンドですかね)の結末だけは決まっていました。次の作品はもうちょっと明るいハッピーエンドにしようかと迷っています。まだ完結させないといけない作品があるので、次の作品をいつ投稿し始めるかわかりませんが、今後もよろしくお願いします。
番外編の構想上、少しヴェル公爵の行く末を変更しました。今の連載が一息ついたら、こちらの番外編を書きたいと思っています。その際にはよろしくお願いします。(2023/6/23)




