23.嫉妬の炎*
後半、R15回です。
第17話の4段落目を少し書き加えました。
また、前話の前の話(本来だったら第20話)「婚約者同士」が抜けていました。
読んでいただけるとうれしいです。お手数おかけしてすみません。(2023/1/16)
エイダンは愛人エスターの嫉妬とヒステリーに頭を悩ませていた。
「エスター、また本邸に行ってステファニーを罵倒したって聞いたぞ。やめてくれ。彼女には王家とエスタス公爵家の後ろ盾があるんだ。睨まれるわけにいかない。それに妊婦なんだ。気を遣ってやってほしい」
「あの女は王家とエスタス公爵家に押し付けられただけでしょう?愛しているのは私だけでしょう?なのになぜあんなにすぐに妊娠してるの?」
「そ、それは・・・結婚したら、そりゃ・・・」
「白い結婚じゃなかったの?騙したのね!」
「子供を作ることも王家とエスタス公爵家との約束なんだよ。ブライアンが後継ぎなのは何があっても変わらないから我慢してくれ」
子供を作ることは王家とエスタス公爵家との合意内容に入っていなかったが、エスターは演技できるタイプではないから、エイダンはステファニーのお腹の子の父親のことを言う訳にはいかなかった。
「じゃあ、別邸でずっと暮らして」
「仕事があるから本邸にもいないといけないんだよ」
「本邸には通いで行ってよ」
「毎日通うのはちょっと辛い距離だよ。それに王家とエスタス公爵家の手前、ステファニーも尊重しないといけないし、妊娠中だから」
結婚後最初の2ヶ月、エイダンは妊娠偽装のため、毎日本邸でステファニーと同じ寝室のソファで寝ていたが、それ以降は本邸と別邸に半々ぐらいで滞在していた。
「忘れないで!私が貴方とずっと一緒にいたのよ!それに貴方の後継ぎを産んだのは私よ!」
そう言うとエスターはエイダンを寝台に押し倒し、激しく口づけた。
エスターが唇をエイダンの首筋を移すと、エイダンはぴりっと痛みを感じた。
「おい、キスマークをつけるなよ」
「もう遅いわ。それに貴方は私のものなんだからいいでしょう?そんなことより私に夢中になって」
エスターはエイダンの口を唇でふさいで彼に覆いかぶさり、2人は繋がった。
エイダンは思いのほか早く達してしまった。それはステファニーが妊娠中だからだろうとエスターは思いついて胸が痛くなったが、それでもしばらくはエイダンを独占できると思えて機嫌がよくなった。それに久しぶりの情熱的な時間は、エイダンが抱いた、エスターを愛する気持ちへの疑問も少しの間だけ忘れさせた。
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