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あなたはずっと私の心の中にいる  作者: 田鶴


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21/79

21.兄妹

前話(20話)が抜けていたので、後から割り込み投稿しました。もしまだお読みでなければそちらを先にご覧ください。お手数おかけしてすみません。(2022/1/16)

婚約式が無事終わり、ルイとユージェニーは馬車で帰国の途に就いた。なんとなく重苦しい雰囲気の中、ルイが沈黙を破った。


「ユージェニー、本当にいいんだね?自分が惚れているのに相手は別の女を想っているなんて本当に辛いぞ?」


「お兄様!」


兄には妹の気持ちはわかっていた。


「もう今更婚約をなかったことにできるわけはありません。私は覚悟を決めました。それにエドワード様は私を妃として尊重してくださると約束しました。それでゆっくりと夫婦愛を育てられればいいのです」


「夫婦愛ができなかったら?」


「仮に夫婦愛ができなくても、王と王妃は国と国民に対して責任を持っています。王と王妃として私達がお互いに尊重できればいいではないですか?まあ、そうなるとしたら、夫婦というより仕事仲間のようなものですね」


「それでいいのか?」


「だって私達は国と国民のために生きよと教育されてきたではありませんか。エドワード様が愛人を作りさえしなければ、愛し合う夫婦でなくて同僚みたいな関係でもいいですわ。それに教会は愛人を許してないでしょう?」


「でも結婚後5年子供ができなかったら側妃を娶る契約になっている。それはいいのか?すまない、私の力が及ばずにこの約定を削除させられなかった」


「エドワード様も削除に動いたそうですが、国王夫妻と重臣の反対で無理だったそうです」


「王太子と言っても、力がないのだな。そんな男だったとは思わなかった。調査不足だった、すまない。今からでも婚約破棄するか?」


「いえ、ここまで来たら結婚します!ここまで来て婚約破棄なんてできるわけがありません」


「5年経って子供がいなかったら、別の女性と夫を共有しなくてはならなくなるんだぞ?王太子の今の力では、結婚後もこのしきたりは廃止できないだろうが、いいのか?」


「いいんです、それは『愛人』ではありませんから。だってルクス王国の王室のしきたりですもの。私はその王室に嫁ぐのですから、それに従うのは当然でしょう?でも今はその可能性は考えたくないですわ。悪い予想に怯えて暮らすよりも、いい結果をもたらすように頑張るほうが建設的とお兄様も思うでしょう?」


「我が妹ながら、本当に健気だ。それにこんなに美しい。そうだな、大丈夫、エドワードだってこんな女性が妻になって惚れないわけがない」


「お兄様、そんなに褒めていただいても何も出ませんわよ。私、後学のためにお兄様の話を聞きたいわ。お兄様はお義姉様と政略結婚ですよね。どうやって愛が生まれたのですか?」

ルイは妃と政略結婚だったが、愛し合ってお互いに慈しんでいた。その2人の話を聞いてユージェニーの憂いは晴れていった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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