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あなたはずっと私の心の中にいる  作者: 田鶴


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19.密談

エドワードとユージェニーの婚約式はルクス王国で行われることになり、ユージェニーは兄王ルイとともにやって来た。


エドワードとユージェニーは、婚約式まで会う機会がなかった。ユージェニーは、エドワードを初めて直に見た時、似姿や写真でも美男だったが実物はそれ以上と感じて胸が高まった。エドワードは礼儀正しく優美にユージェニーをエスコートし、優しく話しかけたので、男性に免疫のなかったユージェニーはすっかり舞い上がってしまった。だが、エドワードをよく知る者が彼を見れば、心にもない笑顔の仮面を被っていることにすぐ気付いただろう。


婚約式の前日、ソヌス国王ルイのたっての希望でユージェニー、ルイ、エドワード、ルクス国王夫妻ウィリアムとメラニーの5人の密談が行われた。ルイの妃は第一子を妊娠中で大事をとって婚約式には来なかった。


「この婚約は、両国の架け橋として絶対に成就させなければなりません。これは私の国王としての考えです。それとは別に兄として妹には幸せな結婚生活を送ってほしいと思っています。いくら政略結婚と言っても、お互いを思いやって尊重する気持ちを持ち、夫婦としての情を育んでほしいのです」


「もちろん私は自分の妃となるユージェニー殿を思いやって尊重するつもりでいます」


「それを聞いて()()安心しました。ですが、兄としてまだ聞きたいことがあります。王太子殿、貴方には幼少の頃から婚約していた令嬢がいましたね。残念ながら不幸なことがあって婚約を解消しなければならなかったと聞きました。今でも貴方はその方を想っていると専らの噂です。本当ですか?それで妹を本当に妻として尊重できますか?妹と後継ぎを作れますか?」


「お、お兄様っ!」


いきなり子作りの話題になり、ユージェニーは耳まで赤くなったのに自分でも気が付いた。


「いや、ユージェニー、これは大事なことだよ」


「私は確かにステ・・・いや、アンヌス伯爵夫人を今でもわ・・・」


「「エドワードッ!」」


エドワードが言いたいことを予想したウィリアムとメラニーがエドワードの言葉を遮った。


「構いません。私達は王太子殿の本音を聞きたいのです」


「では本音を言わせていただきましょう。私はアンヌス伯爵夫人を確かに今でも忘れられません。でも彼女はもう人妻で既に妊娠中です。もうどうこうできるわけありませんし、してはならないと分かっています。だからこの気持ちは時間が経てば昇華させられるでしょう。ユージェニー殿にこんなことを聞かせる羽目になって本当に申し訳ありません。嫁いでいただける以上は、妃として大切に扱います。もちろん、彼女と後継ぎを作る努力もいたします」


「子供が結婚後5年間でできなかったら、側妃を娶る可能性もあると取り決めましたが、本当にそのつもりですか?」


「我が王家に王位継承権保有者は、私の他には高齢の大叔父しかおりません。ですので、子供を作るのは必至です。側妃を娶らなければならなったら、ユージェニー殿には申し訳ないのですが、了承いただくしかありません。ですが、そうなる前にユージェニー殿と子供を作る努力はしますし、万一側妃を娶らなければならなくなっても、正妃のユージェニー殿を優先します」


「貴方の覚悟はわかりました。信じましょう」


「ありがとうございます。ユージェニー嬢と2人で話させていただいてもいいでしょうか?」


「なぜ?もう全て本音を話したのではないですか?」


「ユージェニー殿はほとんど発言していません。5人では話しづらいこともあるかと思いますので、婚約者同士2人だけで話させていただけませんか?もちろん、ドアは開けておきますし、護衛と侍女も部屋に控えております」


「ユージェニー、いいのか?」


「はい、私もエドワード様と2人で話したいです」


エドワードとユージェニー以外の3人が出て行き、侍女と近衛騎士も1人ずつだけ部屋に残された。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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