210話 期待への重圧
この回から、話が大きく動き出し始めます。
次の日の昼食後。
「シャラの『衝撃の錫杖』でモンスターを敵にぶつけたりできないかな?」
「うーん……アシュリーさんの例も考えると、たぶん上から狙った方がいいんだよね。私がジャンプしても、空中で安定できるかなぁ」
お日様のもと、人が掃けてまばらになった食堂でテオとシャラが教本を開きつつ討論していた。
マナヤが書いた教本に載っている、『討論』用のシチュエーション集。あれを参考に、錬金術師であるシャラとの連携戦術をもっと深められないか研究しているのだ。
――だったら、『安定の海錨』を使ってみたらどうだ? 空中でも安定して叩けるんじゃねーか?
「そっか。そういう使い方ならなんとかなるかもね」
「テオ?」
「あ、ごめんシャラ。マナヤからね、『安定の海錨』を使えばどうにかなるんじゃないかって」
テオの意識の裏で、マナヤも討論に参加してくれている。
「――あんた達、頑張るわね。他の人達はみんな休憩してるわよ?」
そこへ、少し離れたところで剣の鍛錬をしていたアシュリーが歩み寄ってきた。
木剣を降ろし、濡れタオルで額と首筋を拭っている。髪から水を払うように頭を振ると、赤いサイドテールからキラキラと飛沫が舞った。この国は日中にかなり気温が上がるので、濡れタオルで体を冷やしているのだ。
「そういうアシュリーさんだって、ずっと練習してるじゃないですか。はい、どうぞ」
「ありがと、シャラ。まーね、こっちの国にある剣術もなかなか面白いのよ。」
シャラが差し出した水のコップを受け取り、それを気持ちよく一気に飲み干すアシュリー。
アシュリーが練習しているのは、剣回しだ。
デルガド聖国の、舞のような剣術の特色。手首を巧く使い剣をブンブンと華麗に振り回すというものだ。見てくれだけの技術のようにも思えるが、ちゃんと意味があるらしい。対多数戦で位置を入れ替えながら戦う場合、背後の敵からの攻撃を剣回しを使って弾くのだそうだ。
「ここに居たか。テオ、シャラ、アシュリー」
そこへ、ディロンとテナイアもこちらを見つけて歩み寄ってくる。
「ディロンさん、テナイアさん。王太――ラサムさんは?」
「昨晩、夜通し悩んでいらっしゃったらしく、今ようやく眠られました。まだ結論は出ていないとのことです。あの方の目的を考えると、致し方ないことではありますが」
テオの問いかけに、テナイアも愁いを帯びた顔で奥の建物へと視線を送る。ラサムが宿泊している家だ。
「君達は、まだ訓練をしていたのか。休む時には休まなければ体が保たんぞ」
「わかっています、ディロンさん。でも私も頑張らなきゃって思ったんです」
気づかわしげな様子で助言するディロンだが、シャラが毅然と言い切る。彼女としてはかなり思い切りの良い言い方に、ディロンもテナイアもわずかに呆気に取られているようだ。
「あのデルガンピックで皆さん、色んな工夫をしてました。私も、錬金術師として色々工夫したいって思ったんです」
シャラが続けた言葉は、先のデルガンピックを見たシャラの率直な思いだった。
デルガンピックでは、錬金術師と召喚師が組んだ種目は存在しなかった。生活必需品の生産を一手に担っている錬金術師は忙しく、スポーツへの練習に時間を取れないためだ。もちろん錬金術師の数自体が少なかったからというのもあるが。
「……それに」
そんなシャラの手にそっと自分の手を被せつつ、テオはディロンとテナイアへ告げる。
「シャラ、ずっと気にしてるみたいなんです。僕もアシュリーも、『流血の純潔』を失くしたマナヤの助けになれてる。なのに、シャラだけが何の役にも立てないって」
「……そうか」
シャラの瞳が少し曇るのを見て、ディロンの顔にも陰りが浮かぶ。
アシュリーは、殺気だったマナヤを落ち着かせてあげることができる。テオもマナヤの逃げ場となっているし、万一彼が暴走しそうになったなら止めることができる。
しかしシャラには、特に役目が無いのだ。
「だからシャラは、自分にできることをもっと増やしたいらしいんです。僕も、それを応援したい」
「ありがとう、テオ。私達、もっと頑張らないとね。いつか私達も『共鳴』に目覚められるように」
そう言って見つめ合い微笑む二人。
そんな様子を、アシュリーもほんわかとした笑顔で見つめていた。
「……」
一方、ディロンとテナイアのみ表情が変わった。急に落ち着きを失くし、何かを危ぶむように互いに顔を見合わせている。
「……ディロンさん? テナイアさん?」
「あの、すみません。僕達、何か気に障るようなことでも……?」
急に不安になったシャラとテオが、その二人を見上げながら首を傾げる。
「テオさん、シャラさん。その、非常に申し上げにくいのですが……」
そこへ、テナイアが心苦しそうに眉を落としながら口を開く。
「お二人が『共鳴』に覚醒することは、おそらく不可能です」
(……え?)
――な、なんだと?
テオのみならず、裏のマナヤも思わず絶句。隣のシャラも血の気が失せていた。
アシュリーが慌てたように問い質している。
「テ、テナイアさん! そんな、最初から無理だって決めつけるような――」
「申し訳ありません。ですが決めつけるというより、『物理的に不可能』である可能性が高いのです」
そう告げるテナイアの表情は、真剣だ。一同が息を呑む。
そこへディロンが、テオを見下ろしながら静かに語り始めた。
「テオ。以前君は蘇生された時、神にこう言われたそうだな。『マナヤには魂が無い』と」
「……あ。は、はい」
「それは、テオとマナヤが二重人格であるからに他ならない。テオとマナヤで別々に魂を持つのではなく、テオの魂一つの中にテオとマナヤ、二つの意識が同居しているということだ」
「……」
確かに、召喚師解放同盟のジェルクという男に殺された時。蘇生時に神と会話し、そのように言われた。
テオの中で、マナヤという交替人格が発生。新しい魂が生じたのではなく、魂の中にもう一つの意識が生まれたにすぎないわけだ。
「過去の『神託』記録。そして、古い『共鳴』の記録でも確認されているのです。『共鳴』は、一人につきたった一人の『番』としか覚醒することができません」
目を伏せているテナイアが再び説明を継ぐ。
「……そして。テオさんと魂を共有しているマナヤさんが、アシュリーさんを『番』としている。つまり……」
「アシュリーさんが僕の『番』になってる扱いになってて、僕とシャラは『共鳴』を使えない……?」
おそるおそる、辿り着いてしまった結論を問いかけるテオ。
無慈悲にも、テナイアはそれに首肯した。
「そん、な……」
テオは愕然とし、瞳から光が抜ける。
『――そうそう、マナヤさんとアシュリーさん、あの伝説の『共鳴』持ちになったんだよな』
セメイト村で、カルやオルランに言われた言葉が脳裏に浮かんだ。
『この分なら、テオもシャラちゃんとそのうち『共鳴』に目覚められるよ。なあ?』
『そうだな。さらにテオ君らも『共鳴』を得ることができれば、これほど心強いことはない』
期待されていた。
故郷の人にも、待ち焦がれていた。テオもいつか、シャラとの『共鳴』を発動するだろうと。
(みんなの期待に、応えられない……)
胸が強く締め付けられ、息ができなくなる。
「テ、テオ! シャラ! ごめん、あたし――」
――テオ! くそっ、俺のせいで!
アシュリーが、マナヤが、謝ってくるのがわかる。
村のみんなの期待に、応えられない。テオは、自分の手先が冷たくなっていくような感覚を味わっていた。
「――いいんです、アシュリーさん。むしろ、安心しました」
「……え。シャ、シャラ?」
精彩を欠き、やや目がうつろながらも、どこか吹っ切れたかのようにシャラが笑顔を見せた。アシュリーが戸惑ったようにそれを覗き込んでいる。
「私、怖かったんです。お義父さんとお義母さんの次は、ディロンさんとテナイアさんが。そしてそのうち、マナヤさんとアシュリーさんも『共鳴』に覚醒して……」
小さな声ではあるが、それでも胸を押さえながらシャラは話し続ける。
「ケイティにも、村のみんなにも、ずっと急かされてるような気がしてたんです。私とテオも覚醒するだろう、そんな期待を向けられて、それに応えなきゃって」
「シャラ」
テオも、シャラの哀しげな瞳を見つめる。
儚げに見つめ返す彼女の瞳に、情けない自分の顔が映っていた。
「だから、安心したんです。私とテオは、最初から覚醒なんてできなかったんですね。肩の荷が下りました」
そう言ってシャラは、どこか痛々しい笑顔をテオに向けてきた。
(……シャラ)
彼女の表情に、嘘はない。残念そうではあるものの、シャラは本当に安心しているのだ。
「……そっか。そういう考え方もあるんだね」
そうぽつりと呟き、テオもこつんとシャラと額をぶつけ合う。
「シャラ。僕もずっと、期待を背負わされてるのが怖かったんだ」
村の皆に『共鳴』を期待されている。期待に応えなければならない。皆を落胆させたくない。そんな感覚に、テオは押し潰されてしまいそうな気がしていたのだ。
覚醒するために、自分の限界を越えてしまいはしないか。そんな不安に駆られつつも、期待に応えなければというプレッシャーに負けそうになってしまっていた。
「村のみんなの期待に応えられない。それがわかっちゃって、苦しかったけど……」
いや、正確には今もだ。テオの心の中には、期待を裏切ってしまった罪悪感がへばりついている。
けれども、先ほどのシャラの言葉で、少し軽くなった気がした。
「シャラの言うどおりだよ。僕たちは、最初から目覚めることなんてできなかった。そう考えれば……心が楽になるんだね」
「テオ」
額を合わせたまま、シャラが心配そうにこちらを覗き込んでくる。彼女を安心させるように、小さくテオは微笑む。
「だから……気にしないでください、アシュリーさん。ディロンさんとテナイアさんも」
シャラと額を離し、テオはアシュリーやディロン達を見渡してそう言った。彼らの不安を和らげるように。
――テオ。その、すまん。俺は……
(いいんだよ、マナヤ。ホントに気にしなくていいから)
マナヤも申し訳なさそうにしている。
彼がそこまで気に病むこともない。これで自分達は、自然なペースで頑張れば良いというのがわかったのだから。
「それで、ディロンさん。僕たちになにか用事があったんじゃ?」
と、気分を変えるように笑顔を見せて顔を上げる。
流れでこのような話題になってしまったが、元々ディロンとテナイアは自分達を探していたようだった。何か用件があってこの場に来たはずだ。
「……夕刻、交代の聖騎士が到着することは知っているな」
「はい」
やや浮かない雰囲気ながら、表情を引き締めたディロンの言葉にうなずく。
聖騎士、つまりデルガド聖国直属の騎士達は、いわば国の各地を守るために派遣されるエリートだ。ゆえにある程度のスパンで休養のため交代される。今回テオ達がこの地に派遣された時についてきた聖騎士達も、交代を兼ねた人員だった。
そして今日、その騎士達が交代の番となる。つまりは、ラサム……ラジェーヴ王太子の息がかかった聖騎士がいなくなってしまうわけだ。
今までは、あくまでラジェーヴ王太子に賛同する聖騎士達によって目こぼしされていただけ。今後、召喚師達が自由にモンスターを召喚して戦うことはできなくなるだろう。
「防衛機構の件もあって、この村の安全性も大いに上がっている。今のうちに、行方不明になっている聖騎士達の捜索を始めたい」
「……今のうちに?」
アシュリーがこてんと首を傾げた。
「そうだ。地理に明るい聖騎士らに、大峡谷の入り口付近だけでも案内してもらおうと考えている。テオら召喚師達が遠慮なく召喚獣で戦えるうちにな」
ディロンの解答に、テオらも納得する。
ここから南にある大峡谷の中に、『黒い神殿』が存在する可能性がある。そのために聖騎士らが大峡谷に捜索に入っていたが、それきり行方知れずになったと聖王ジュカーナから聞いていた。
モンスター襲撃が少し落ち着いた頃に、その聖騎士たちの捜索も行う。それも、テオ達に依頼されていた。
「わかりました。僕とシャラと、アシュリーさんも参加するってことですね」
「ああ。一応私とテナイアは同行できるが、レヴィラをはじめとしたコリンス王国の騎士達はここに残ることになる。案内のため聖騎士達や村に駐在している騎士達も同行する都合上、村を守る騎士達は残しておかねばならんからな」
だから今のうちに休んでおけ、とディロンが続ける。一同が神妙に頷いた。
***
その後、日がだいぶ傾いた頃。
テオ達は聖騎士らと村所属の騎士達を連れ、大峡谷へと踏み入っていった。
(皆様がた、お気をつけて)
留守を任されたレヴィラは、村南方の防衛機構内で索敵をしながら祈っていた。
「そうですか。殿下は、ようやく考え直して頂けるかもしれないのですね」
「はい、ランシック様。テオ殿とマナヤ殿……そしてディロン殿の功績ですね」
防衛機構の裏に設置された、くつろげるスペースもある待機室。そこでレヴィラはラサムについて、ねぎらいに訪れたランシックと情報交換していた。
「テオ君たちに感謝しなければなりませんね。ワタシでは、殿下を説得することができませんでしたから」
少し悔しそうな顔をしつつも、安堵した様子でランシックが微笑む。
彼はかねてから、聖王を自ら殺めるというラジェーヴ王太子の策に物申していた。『流血の純潔』のことを知っており、王太子のことを案じていたからだ。王族の責務を理由に、これまで王太子は全く取り合おうとしなかったのだが。
「ディロン殿の説得もあったでしょうが、テオ殿とマナヤ殿のやり方が一番効いたのでしょうね」
レヴィラはあの時、弓術士の感知能力を駆使して遠くから様子見をしていたのだ。
マナヤが殺気を撒き散らしながら王太子に近づいた時は、さすがのレヴィラも肝を冷やした。が、その乱暴なやり方が功を奏したのだろう。
「人殺しを体験し、強烈な殺気を放てるようになったマナヤ殿。そして、柔和なままのテオ殿。二人の違いをありありと見せつけられたのでしょう」
「なるほど。同じ顔をしているマナヤ君とテオ君ですからね!」
ランシックも納得顔でうんうんと頷く。
人を殺さなかった未来が、テオ。人を殺してしまった未来が、マナヤ。王太子はきっと、そのように自分の未来を重ねて見比べることとなったのだろう。
「しかしランシック様。交代の聖騎士達が到着するとのことですが、あの競技場はどう言い訳されるのですか?」
「その辺りは抜かりありませんよ! デルガンピックの種目として、召喚獣を使わない競技も皆さんで考えてもらっておきましたからね。交代の聖騎士殿らにも、国を代表する競技大会として提案する予定です」
いつの間にやら、ランシックはその辺りも段取りをつけておいたようだ。レヴィラの口元が、ごくごく僅かに綻ぶ。
それに目敏く気づいたランシックが、ズイッとこちらへ身を乗り出してきた。
「おっレヴィラ、今少しだけ良い笑い方をしましたね!」
「恐れ入ります」
「ですがワタシもまだまだ、修行が足りませんね。コリン殿に追いつくには、まだまだカオスをばら撒く必要がありそうです!」
「どう考えても貴族家の次期当主にそぐわぬ考えであると思われますが?」
「なるほど、そういう考え方もありますね!」
相変わらずの高笑いをするランシックに、すぐにレヴィラは呆れ顔に戻ってしまった。
コリン……レヴィラの兄の名だ。ランシックはやはり、彼の影に囚われてしまっているのか。
「……!」
直後、レヴィラの索敵に何かが引っ掛かる。
その様子に気づいたランシックが顔を引き締め、直後に防衛機構の上から報告が届いた。
「――南西と南東にて、同時にモンスター襲撃です!」
すぐさまレヴィラは待機室を飛び出し、防衛機構の上へと駆けあがる。ランシックが背後からついてくる気配を感じた。
防衛機構の胸壁から顔を覗かせつつ、レヴィラは集中して気配を慎重に探る。
「……この場の騎士達は半数ずつ、東西へ援護に回りなさい! 私は状況に応じてどちらへも援護へ回れるよう待機します!」
「ハッ!」
南西と南東に配置した騎士達だけでは、心もとない。そう判断しレヴィラが配下の騎士達に命じた。
自分は遠くに感じる気配から状況確認を続けつつ、この場の警戒をも怠らない。真南から新たなモンスター襲撃が来ないとも限らないからだ。
「レヴィラ」
そこへ、ランシックが背後から声をかけてくる。振り向けば、自分への指示も待っているかのような顔でレヴィラを見つめ返してきた。
「ランシック様、待機室までお下がりください。この場に居ては危険です」
「そうはいきません。ワタシだって、モンスターの侵攻を食い止めるくらいはできるのですよ。どちらへ援護に向かえば?」
「ご自身の立場をお考えください。貴方に何かがあれば、私は――」
が、苦言を言い終える前にレヴィラは前方へ向き直った。
(……この気配は、一体?)
真南の峡谷の奥から、敵意の反応。おおまかに十体ほどか。
しかし反応がおかしい。野良モンスターではないが、人間でもない。まるで、モンスターと人間の〝あいのこ〟のような雰囲気だ。
(! まさか)
途端にレヴィラは思い出す。
これと似た気配を以前、彼女は感知したことがある。黒い瘴気を纏っていたダグロンに感じた気配と、全く同じだ。
「レヴィラ、何ごとです」
「ランシック様、お下がりください。十二時方向よりダグロンに似た気配を感知しました。その数、十一」
「なんですって!?」
ランシックも事態に気づいたのだろう。
もし相手が召喚師解放同盟で、しかも十一人全員がダグロンと同じような力を持っていたとしたら、まずい。村人に被害が出るかもしれないし、村人達に人殺しを経験させるわけにもいかない。
「救難信号は出さないのですか!?」
「まずは敵の正体を確認します。下手に村人達まで集まってしまっては、まずい」
ランシックの問いに、前方に集中しながら小声で返す。
気配が近づいてくる。レヴィラは既に弓に矢をつがえており、いつでも引ける状態にしておいた。
……やがて、大峡谷から気配の主が姿を現す。
「ッ!?」
遠方だが、レヴィラの目にははっきりと見えた。十一体の奇妙な気配は、黒い瘴気をまとった人間の影。
しかしそれらの服装は、レヴィラも見覚えのあるもの。
四角い布を、間を空けて縫い合わせた服。その上から、ブレストプレートのような軽量の鎧と、腕を守るガントレットを着込んだ騎士姿。ブレストプレート中央には、聖騎士の紋章。
(……聖騎士!?)
仮にも、デルガド聖国を守るはずの聖騎士。
それらが強烈な敵意を振りまきながら、鬼気迫る表情でこちらへと侵攻してきているのだ。




