表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/24

こどう

みこは私に肩を寄り添わせるようにくっつく。そして、私の手をとり、きゅっと握る。


 私は必死に心を落ち着ける。目をつむり、感覚をシャットアウトし、自分の鼓動だけを数えることにする。


 どくん、どくん。いつもより速く感じる。いち、にぃ、さん、よん、ご………。


 どくん、とくん……どくん……どくん……とくん……。別のがまじる。ああ、みこの鼓動が手を通して伝わってきている。いいや、まとめて数えてしまおう……どうせ数える数字には意味はない。


 ………ろっぴゃくさんじゅうよん、ろっぴゃくさんじゅうご。「すぅ……すぅ……」気づくと、横から寝息が聞こえてきていた。

 

 ああ、よかった。私はほっとした。過ちを再び犯さずにすんだ……。でも、なぜか少し残念な気持ちもしてしまう。


(寝てるんだから少しいたずらしてもバレないよ〜)私の欲望が囁いてくる。たしかにみこは寝たらちょっとやそっとではおきない。朝たまに起きてこないときは私が頑張って揺り起こさないといけなかった。


 少し首を動かし、みこを見る。すぅ、すう。とっても可愛い寝顔だ。


(ほら、キスしちゃいなよ〜)欲望がにやにやと囁く。(もしくは服脱がせてさ、いろいろ触っちゃおうよ)


(ばかやろう!)私の理性は欲望を叱りつける。もう、私は過ちなんて犯さないと決めたのだ。


 目をつむり、欲望をガン無視することに決めた。コイツに耳をかたむけてたら本当に堕ちてしまう。こころを無にする。


 いつの間にか寝ていた。目を開けたときは朝だった。


 みこが寝れないのはたまたまだと思っていた。でもその予想は裏切られた。毎日みこは私の布団によばい……もとい、添い寝をねだるようになった。


 キスをした次の日も、みこは私の寝室にやってきた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ