よばい
今日もまた、来るのだろうか。寝室、ベッドで寝ている私は緊張しながら目を瞑る。
このままずるずると続けていたら、本当にえっちなことになってしまう。……でも、心の片隅でわずかに期待している自分もいる。
こんこん、とノック音。来た。ドアが開く。
「なに?」と私は訊ねる。相手は決まってる。何しに来たかも分かってる。でも訊ねる。
「今日も一緒に……寝て、いい?」みこが甘えた声で言ってくる。
「……今日は疲れてるの」少し震えた声で私は断ろうとする。
「くち……びる」一言だけ妹は言葉を告げる。
「わかった……いいわよ」その言葉を言われると、私はもう断れない。身体をずらして布団を開き、みこが入れるスペースを作る。
「おじゃまします」とみこは布団に潜り込んできた。今日のパジャマはピンクの桜柄だ。かわいいな、と思ってしまう。
「ただ一緒に寝るだけよ……」と私はせめての抵抗に妹に告げる。その言葉は半分、自身にも言い聞かせるように。
「……わかった」とみこは返す。
私はみこに背中を向けるかたちで寝る。向かい合うのは過ちを起こしそうでできなかった。
ぎゅ、と私のお腹に右手を回し、抱きついてくる。びくり、と私は緊張してしまう。背中にみこの顔がくっつく感触があった。背中のパジャマが軽く引っ張られる。
「なに、してるの」
「においかいでる〜」とみこは答える。
「……くさいわよ」
「そんなことない」そういってさらにすぅぅ、と息を吸う。「うん、いつもの大好きな匂い〜」と答える。
……そんなこと言われると背筋がぞくぞくして、心がときめいてくる。
「そっか」
ふに、とみこは私のお腹を揉む。
「ふひゃん!?」私は驚いて情けない声を上げてしまう。
「わ、ごめんね。いたかった?」とみこは申し訳なさそうに
「う、ううん、大丈夫。びっくりしただけだから……」
「もっとさわってもいーい?」
「……いいわよ」
「わぁい」喜びながらみこはむにむに、と更にもみ始めた。
「……ふふ」少しくすぐったくて笑いそうになる。ちょっと太ったから恥ずかしい。
でも「おねえちゃんのおなか、やわらかくてすきー」なんていいながら揉まれると、やめてとは言えなかった。
(もっとさ、気持ちいいとこ触ってもらおうよ〜おっぱいとか、お腹の下も触ってほしくない?)いつの間にかむっくりと起き上がった本能が囁きかけてきていた。
「……そうね」今日の私は本能に逆らわなかった。けれど、素直に従うつもりもなかった。




