王宮
短めです
「これが王宮…近くで見ると迫力すごいですね。」
狭間抜けたアルが上を見上げる。その視線の先には我が国の中心、王族たちの住まう城があった。
「あぁ、私は通い慣れているがこの国の象徴のようなものだ。初めて近くで見るアルには新鮮に見えるだろうな。」
私もアルにならい城を見上げる。建物の形から壁の装飾、庭の形、何から何まで洗練されていて美しい。この中には我が家を除けば、国で最も大きい図書館や研究室、いろいろなものが備わっている。この王宮でできないことはほとんどない。
「この王宮の建設には私が関わっているんだよ。」
「え、そうなんですか?」
「あぁ。基本的に建物のベースや大まかな仕掛け、結界、その他もろもろ全て建国時に私が魔法で作ったものだ。」
「そうだったんですね…」
アルは改めて上を見上げた。今度はじっくりと観察しているようだ。今度はもっとしっかりと。張られている結界の種類や内容、間取り、仕掛けられている罠。この建物に残る私の強い魔力を。
「これは魔力封じ?これは強制追放の結界か…間取りも結界術の一つになっている…大規模な結界がいくつあるんだ…?」
ぶつぶつ言いながら王宮を見上げるアル。
なるほど、全て正解だ。なかなかにいい観察眼をしている。だが、まだまだ未熟だな。さて、そろそろ時間だ。
「真剣なところ悪いが、そろそろ中へ入らなければ。ここに来た目的は観察ではないだろう?」
アルはハッとした様子で、私の方を向いた。ずいぶんと集中していたようだな。
「そうでした。つい忘れてました。」
「まったく悪びれもなく…まぁいい、いくぞ。」
そうして私たちは王宮へと歩みを進めた。
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( ͡° ͜ʖ ͡°)




