乗るしかないぜ、このビッグウェーブに!(相手は死ぬ。自分も死ぬ。)
我ながら不謹慎なタイトル。
5mの津波が~とか良く報道される。
イメージ湧かないと思うけど、津波の大きさってのは陸上での最大到達高度の事らしい。えぇと、津波の水が一部でも陸上の海抜何mの所まで行ったかと言う事。
お風呂に浸かってちゃぷちゃぷと波を起こしてみて、その波の一番高いところがそうだと思ってくれりゃ、大体合ってるはず。
意外と低いところや高いところ、様々ある訳だが、1mくらいなら怖くない!なんて考えてないかい?
怖いよ。やばいよ。
水深1mプールに浸かるのとは訳が違うよ。
例えば子供がスクラム組んで体当たりしてくると想像しよう。耐えられる?
その子供が後ろに何列も並んでスクラム組んで襲ってくる。耐えられる?
とんでもないエネルギーがぶつかってくる事を意味してるんだ。場合によっては車に轢かれるような。
それだけじゃない。津波って言葉に騙されちゃいけない。
土砂、流木、瓦礫、何もかもを飲み込んで襲ってくる。
飲み込まれると目、耳、鼻、口、あらゆる場所に砂が入ってくる。五感が奪われちゃうんだね。
プラス体の痛み。状況が分からない事による不安、パニック。
プラス冷たい水は体力を奪っていく。
運が良ければ助かります。大怪我は必至だけども。
津波対策は至ってシンプル。
海岸線から急いで離れろ!高台に登れ!
いやマジで。他に手の打ちようがないって。
もしあんたが海を分けられる能力者であれば、立ち向かうのもいいだろうけども。
地震が起きて、津波が心配なら、絶対に海の方へ行ったら駄目だ。
実際、一度は避難したけどちょっと家に物を取りに……なんて戻って津波に、という事例はいっぱいある。いっぱいあるんだ……
問題が起こるタイミングは、一度避難して一息ついたタイミングが多い。安心出来る場所について、「あ、そういえば家に○○が!取りに帰らなきゃ!」と戻るケースが多いんだ。
津波は舐めちゃ駄目だ。YouTubeにも幾らでも津波の映像がある。一度は見ておくべき。そしてどうやって逃げられるのか、一度想像して欲しいぜ。
海岸近い人は一度是非津波シミュレーションを。一回やっておくとやってないのとでは、やったのとやってないぐらい差があります。マジで。
極端な話をしよう。
戻る事を考えた時、あんたの前にゃ二つの選択肢がある。
①戻る事をやっぱり諦めて生きる可能性を高める
②戻る事を選択して高確率で「生死不明の行方不明者」になる。
②の場合、遺された家族は災害が終わった後に、行方不明になった、死んだかどうかも分からないあんたをず~っと探し続ける事になる。確証がないからね。何年も何年もね。
疲れるぞ、答えがないってのは。家族にそんな思い、させんのかい?
あんたの前にある選択肢は、そういうものだ。
あくまで確率の話さ。自分は大丈夫、と思うなら戻る判断もきっと正しい。
だが戻る事を考えたなら、その時には一度家族の顔を思い浮かべて欲しい。
家族の未来をどうするのか、あんたの判断はそういう事でもあるんだぜ。
4/9追記
指摘もらうまで忘れていたぜ。
津波は海岸部だけ!内陸部の俺らにゃ関係ないぜ!
なんて思ってる奴。
まだまだ想定が甘いぜ。
東日本大震災で津波の被害を受けた地域に、海岸線から10km以上入った内陸地というところがあった。
何故か。
川を伝って津波が内陸に入り込んだんだ。
ホースの口を絞るみたいなもんで、かなり内陸まで入り込んでいく。
もしあんたが川沿いに住んでいるのだとしたら、いっぺん地図を広げて海岸線からの距離ってのを測っておきなよ。
津波、怖い。マジ、怖い。
選択肢が出てきた時に、時間は止まってくれない。選択しない事は、正しい事とは限らない。ゲームとは違うんだぜ。