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宝物の消失とメイドの獲得

初の投稿です。

「睡魔に勝てる人間ってすごいな」

突然出現した睡魔というものに襲われ、その睡魔に身を委ねる。

『キーンコーンカーンコーン』

「はい。じゃあ今日の授業はここまでです。しっかり復習しておいてくださいね」

お決まりの教師の言葉が聞こえる。周りでは他の生徒達がカバンに荷物を詰めそれぞれの行く場所へと向かおうとする。

「なぁ雪人(ゆきと)、今日の放課後暇?」

いきなり話しかけられることにより俺の頭は少し混乱する。

「なんだ悠斗(ゆうと)か。別に暇だが、なんかあるのか?」

「いや、特に用事ってこともないんだけどさ、今日からテスト期間だし一緒に勉強しようかなって思ってさ。その様子を見る限りじゃまた授業寝てたんだろ?」

「寝てたがあれはおれが悪いってわけじゃない。眠たくなる授業をする教師が悪い。まぁ一緒に勉強するのはいいが、他には誰か誘うのか?」

「いや、寝る奴が悪いだろ!あぁ、梨乃(りの)皐月(さつき)とクノアを誘うつもりだよ。もちろん雪人がいいなら、だけど」

「クノアってもしかしてあの転校生か?おまえって奴は本当に手が早いな。女ならなんでもいいのかお前は」

どこか含みのある言い方だった。

「その言い様はすこし違うぜ雪人。おれはな、妹・メイド・ロシア人が大好きなだけだ!他の女には興味ないさ」

どこか得意げな顔をしながら少し興奮している様子が見て取れる。

「だから梨乃と皐月も誘うつもりなのか…ほんと、自分の好きなことに正直だなお前は」

梨乃は2つ歳上の兄がいて本物の妹でもあるのだがそれ以上に同学年には思えないような見た目をしており学校には妹神(まいしん)梨乃愛好会というファンクラブすらあるほどの妹キャラだ。人気もすごい。皐月はバイトでメイド喫茶に勤めているというところは本物のメイドと言ってもいいが公私の区別はしっかりついており、店にいるときは言うことなら可能な限り聞いてくれて尽くしてくれるのだがバイト外で頼んでみたら「なんであんたみたいなやつにそんなことしないといけないの?」と言ってくる。なぜそんなことを知っているのか?試したからに決まっている。遊び半分で皐月のバイト先に行き、いろいろ頼んだ挙句にバイトが終わるのを待ち、そこで皐月にいろいろ頼んだ結果さっきのように言われたのだ。そこでやめたならそれだけで済んだものを、悠斗の方はしつこく頼んでいたようで「しつこい!うざい!」という言葉とともに鳩尾に肘打ちをくらっている。

「もちろんだろ。自分の好きなことに正直に生きられないなら死んだほうがマシだ。おれは自分の好きなように生きる!ってことで雪人の許可も取れたことだし早速誘ってくるわ!」

どこか嬉しそうな表情をしながら教室のドアから出ていく悠斗を見送ると少しため息が漏れる。

「皐月も来るのか…何故かわからないがあいつ最近俺に少し厳しいような気がするんだよな…」

少し目を閉じ考え事をしていたら走ってくる音が聞こえる。こっちに来るのか?相変わらず、学校というものは常に騒がしい。

「雪人!朗報だぞ!全員来れるってさ!いやぁ、案外頼んでみるもんだな」

「そうか、ところでどこで勉強するんだ?」

「あれ?言ってなかったか?雪人の家だよ」

「はぇ?」

なんだ?今の音。俺の口から出たのか?

「いや、ちょっと待って。言ってない。あと俺の家は無理だ」

「えぇー、どうしてだよ、一人暮らしなんだし親とかの心配はないだろ?住んでるマンションも大きいしちょうどいいんだよなぁ」

「いや、今日はちょっと都合が悪い。そ、その、部屋も散らかってるしさ」

「雪人が慌てるなんて珍しいな。本当に部屋が散らかってるだけか?」

「あ、あぁ。もちろんだ。おれが嘘をつくと思うか?」

友達にこんなこと言われると少し後ろめたくなるようなならないような…

「今目をそらしたな!本当の理由はなんだよ!なぁ!」

「はぁ…」

「散らかってるというのは本当の理由だ。それ以外に理由はない。ただ、お前だけなら大丈夫だが、女を入れるのは少しきつい」

「なんだ?エロゲとかエロ本が散らかってるのか?」

学校でこのようなことを言っているのを理解のない人達に聞かれたなら最後、友達は消えていなくなるだろう。そのような言葉を少しの躊躇もなく言える人はむしろ尊敬に値する。

「あぁ、そうだ。しかもメイドものが多い。梨乃やクノアに見つかるのはまだ大丈夫かもしれない。だが皐月に見つかってみろ、死は免れない」

突然の寒気に雪人は身震いする。

「それはやべぇな…さすがのおれも雪人に勉強のために犠牲になれとは言えない…」



「そうだ。じゃあおれが3人を連れて買い物に行く。その間にお前が部屋を片付けるというのはどうだ?30分くらいあれば片付けられるか?」

「30分か。任せろ。昔親に見つからないようにしていたから隠す技術と早さにだけは自信がある」

ふ…親からエロゲを隠す時の子供の速さを舐めるなよ。

「おーけー。ならおれは今から3人と一緒にお菓子とかジュースを買いに行ってくるよ!」

「わかった。助かる。おれはダッシュで帰ることにするよ。じゃあな」

俺は風だ。そう思いながら廊下を全力疾走する。が、曲がり角で曲がりきれなくて壁に激突する。

「さて、おれもそろそろ3人と合流するか」


「ちょっとあんた、遅いわよ」

「まぁまぁ皐月さん。あまりお怒りになるとお肌によくありませんわよ」

「ダメだよ悠斗君。自分から誘っといて人を待たせちゃ!」

「ごめんごめん。ちょっとね」

「それで、あいつはどうしたのよ?一緒じゃないの?」

「あいつ?あぁ、雪人のことか。雪人なら部屋を片付けたいから先に帰って片付けするってさ」

「ふーん、じゃあうちらも行きましょ」

「ちょっと待ってくれ!悠斗の家にはお菓子とかないらしいから近くのスーパーで何か買っていこうぜ。勉強するときに何もないっていうのもあれだし」

「え、めんどくさいしあんたが買ってきてよ。あ、もちろんあんたのお金よ」

「ちょっと待て、いやいや、みんなで行こうぜ!1人って悲しいじゃねーか!」

「私は雪人さんと接するのは初めてなので何か持っていこうと思うのでお買い物に付き添いますわ」

「私も雪人君の家にお邪魔するんだしなにか買っていこうかな」

「助かった」

「私は雪人の家に先に行ってるわ、めんどうだし」

「はやく行きましょう悠斗さん。雪人さんを待たせては行けませんわ」

綺麗な銀色の髪をした美少女にスーパーへと強制連行されてしまう悠斗には1人の男の子が脳裏に浮かんだ、はずだ。

「雪人。すまねぇ…」

悠斗の口から言葉が溢れた。


『ピンポーン』

人の訪れを表す音が家の中に響く。

「あれ、もう来たのか悠斗。いや、流石に早すぎるな。誰だ、宅配便かなにかか?何か頼んでたかな…」

「はーい」ガチャ

外にいた人物は雪人には思いもよらない人物だ。

「邪魔するわよ雪人。部屋の片付けしてるんだって?手伝おうか?」

「な、なんで皐月だけがここにいるんだ?悠斗たちと一緒に買い物に行ったんじゃないのか?」

「あぁ、あれならめんどくさいから断ったわ」

「断った!?それで…悠斗は?」

「あいつなら何か言おうとしてたけどクノアに連れ去られていったわ」

綺麗な黒髪を耳にかけ、美少女は完全に他人事のような口調で聞かれたことだけ答えていく。どこか艶めかしい。

「そうか…」

「で、どの部屋で勉強するの?」

「リビングでするつもりだが、待ってくれ。今まだ散らかっていて。片付けたいから少し待っててくれないか?」

「だから手伝うって。どうせ妹ちゃんがいないからって散らかしてるんでしょ?ダメよ、妹ばっかりに迷惑かけちゃ」

確かにそのとおりだ…いつもは妹が二日に1回のペースで家に来るから綺麗にしているが今は中学校の課外合宿とやらで3日間帰ってこない。そのせいで部屋が悲惨なことになっている。だが今重要なのはそこじゃない。皐月にメイドのエロゲが見つかることが1番恐ろしい。死を怯えるばかりにそこにいる美少女を止める手段を考えている。美少女はリビングへの扉を開ける。

「あっ…」

おそらく美少女の視界に自分が仕事で着ている様な服を着ている(着ているとはいえないものもある)女の人の卑猥な絵などが次々に飛び込んできているだろう。死を悟った。

「な、な、なによこれっ!!ちょっと雪人、これなによ?」

「いや、それはまぁ、なんと言いますかその、えぇっと…」

「だ〜か〜ら〜、これは、なんだって聞・い・て・る・の!」

美少女は怒っている。確実に怒っている。少年はどこか過去を思い出すような目をしながら事実を話す。その目は少し潤っていた。

「メイドものの、エロいゲームです…」

「そんなこと見たら分かるわよ!どうして雪人がこういうのをいっぱい持ってるのよ!」

美少女の顔は赤いり怒っているのかはたまた持っているのが恥ずかしいのか。ただ少年にはどちらでも良かった。どちらにしても自分の趣味がバレてしまったのだ。普通の趣味なら他人にバレようが構わない。だが一般的にはあまり評価の良いものではないものを趣味にしていてそれがバレてしまうということは死活問題だ。諦めた雪人は…

「実はおれは……」


「つまり、あんたはエロいゲームが趣味で特にメイドが出てくるのが好きってこと?」

美少女が顔を赤くしながら言った。おそらく今回顔が赤いのは恥ずかしさのせいもあるだろう。何を冷静に分析しているんだ…自分の一大事だろ!

「そういうことです」

「メイドが好きなの?」

「はい」

「もしかして雪人、私のこと今まで変な目で見てたりしてたの?」

「いえ、皐月様のことはそのような目で見たことはありません」

額から伝わる床の冷たさはどこか気持ちがいい。

「本当は?」

鋭い目で睨みつけてくる。怖い。怖い。

「少しだけ…」

少年の左頬に美少女の綺麗な足での綺麗な蹴りが決まった。

「今回はこれで許してあげるけど次からは知らないからね。あとこれ全部処分するから」

散らかっていたメイド系エロゲを指さす。

「そ、それだけは勘弁してください」

「ダメよ。決定事項。さようなら」

雪人から一つの希望以外が消えた。

メイド系エロゲを全て一つにまとめたあとベランダから見えるすぐ下のゴミ置き場へと投げ捨てる。

「まだいける。後で取りに行こう」

という残された一つの希望。


「あれ?今雪人君のおうちのベランダから何かが落ちていったような…」

「なにか見えたか?クノア」

「いいえ、私には見えませんでしたわ。雪人さんの家がどれかわかりませんのでどこらへんか、というのすら検討がつきませんわ。」

「あいつ、大丈夫だったのかな…」

ゴミ回収のクルマがその横を通過していった。どこか見た事のある女の人が写ったパッケージがあったような気がした。


『ピンポーン』

『ガチャ』

「いらっしゃい3人とも、買い物ご苦労さん」

「お邪魔します雪人くん。はいこれ、お菓子とジュース」

「あなたが雪人さんですわね。私、如月(きさらぎ)クノアと申しますわ。是非クノアとお呼びください」

「俺は九条雪人。雪人って呼んでくれ。よろしくなクノア」

見知らぬ高校生どうしの自己紹介であればこのようなものだろう。それにしても初めて見るが背が高いな。ハーフというのは全員こうなのか?

「ところで雪人さん。目が赤いですがどうかされたのですか?」

「あ、これは目が痒くてね、あんまり気にしないでくれると助かる」

「そうなんですの?目はあまり掻かない方がいいですわよ。目を傷つけてしまいますから」

「ははっ、そうだな。気をつけるよ」

「すまん。皐月を逃がしてしまって…で、何かあったのか?」

「あぁ、メイド系エロゲをすべて捨てられた。おれは何を楽しみに毎日を楽しみに生きればいいんだ…」

「メイド系エロゲをってことはメイド系じゃないものは残っているのか?」

「あぁ、一応な」

「よかったじゃないかそれならまだ…」

「全然良くねぇよ…皐月には自分の趣味がバレるしどうせ嫌われたしなによりメイド系がすべて捨てられたんだぞ。限定版とかもすべて…まぁお前達が帰った後に取りに行くがな」

「取りに行くってどこに?」

「下のゴミ置き場だよ。皐月が窓から捨てやがったからな」

最後の希望を雪人は口にする。

その瞬間に悠斗の頭の中で何かが繋がったような音がした。

希望を話す雪人の最後の希望を消し去ったのは少年の1番の友達だった。

「あ、あのさ…言いにくいんだけど、もうあれ車に乗せられて運ばれて行ったぞ。」

2人の女の子はすでにリビングにいたおでこの会話は聞かれずにすんでいる。崩れ落ちたことはバレてはなさそうだ…

「わりぃ…おれが皐月を止めれていれば…」

「お前は悪くないさ、どうせ皐月がいうこと聞かずにこっちに来たのだろう…昔からそうだったからな…」

「そう言えば雪人と皐月と梨乃は幼稚園からの仲だったか…」

「あぁ…今回はそのことを考えれてなかったおれにも責任がある。だから今回はどちらも悪くないということにしておこう。運が悪かったんだ」

「悪いな…」

「いいさ」




「今日はありがとな雪人!」

「あぁ。別に構わないさ」

「お邪魔しましたわ雪人さん。今後もよろしくお願いしますね」

「ばいばーい雪人くん」

「じゃ」

エロゲを捨てた張本人はそれだけ言って玄関のドアを開ける。謝るとかないのか?ないよな、あいつの性格上。

悠斗はそれを見た後にエロゲを捨てられた少年の方を見て苦笑する。

4人がドアから出ていくのを見送った後雪人はリビングへと戻る。

「うわぁぁぁぁぁぁおれの宝物たちがぁぁぁぁぁぁ」



「あっ、私忘れ物したから取ってくる」

「あ、それなら待っとくね」

「お待ちしてますわ」

「早くしろよー」

「いいわよ別に。どうせすぐに別れるんだし。先帰ってて」

「んじゃ俺らは帰るか」

「そうですわね。皐月さんもああ言っておられますし」




『ピンポーン』

うなだれている少年しかいない空間にインターホンの音が鳴り響く。

「誰だ?宅配便か?」

「はーい」

ドアを開けた少年を待っていたのは綺麗な黒髪の美少女だった。嫌な思い出がふと脳裏をよぎる。

「さ、皐月っ!?どうしたんだ?忘れ物か?」

「いや、違うわ。その…さっきはやり過ぎたかなって思ってさ。さすがに捨てたのは酷かったかなって思って。その…ごめんなさい」

自分に非があるときはしっかり謝る。なかなかできることではないことをできるのはたいしたことだ。そんな上から目線なことを思いつつ雪人は言葉を発する。

「もういいよ、やっちまったことは仕方ないさ。あの子たちはもう帰ってこないんだし」

「そ、そう。なら良いんだけど…それでね、その、お詫びって言うのもなんだけどさ、雪人の言うこと、2つまでなら聞いてあげる」

これは驚いた。皐月とは幼馴染みでよく知っている。このなことを言ったことはおそらく初めてだ。

「…本気で言ってるのか?」

「えぇ。あれ、大切なものだったんでしょ?こんなことじゃお詫びにはならないかもしれないけど、それでも一応お詫びがしたくてね」

皐月は本当に悪いと思っているのだろう。なら皐月の思いを無駄にするのはかえって失礼だろう。いや、別に俺が皐月に命令したいわけじゃないぞ?相手の好意を無駄にするのは失礼だからな!

「わかった。それじゃあ1つ目を言っていいか?」

「なに?」

「俺の家にいるときはメイド服を着てくれ!」

「なっ…!本気?」

「もちろん本気だ!さっきも言っただろ!おれはメイドが大好きなんだ!それには2次元も3次元も関係ない!だからよろしく頼む!」

皐月は少し顔を引き攣らせたがため息をついた後仕方なさそうに

「まぁ2つ聞くって言ったもんね。わかったわ。で、もう1つは?」

「今はこの1つだけにしとく。他に何も思いつかん。あ、ちなみに着たくないからおれらの誘いを断るっていうのは禁止だぞ」

確認のために言った。

「えぇ、もちろんよ。でもみんなにはなんて言えばいいのよ?」

「それなら、おれといろいろあっておれの家ではメイド服でいることっていう罰ゲームを受けてるの。とか言っておけば良いだろう」

「でもそれならなんでメイド服ってなるわよ」

「それもそうだな…だがおれは梨乃たちにメイドが好きだとバレても構わないと思っているし別に構わん」

「なんで構わないの?私には隠してたのに…」

「それは、皐月は実際にメイドしてるんだし嫌われるの嫌だったから…」

「そっ。ならいいわよ。じゃあたしはもう帰るから。じゃあね、バイバイ雪人」

そう言ってエレベーターの方へと歩いて行った。

「またな」

そう言い玄関のドアを閉めた。

「別にそれくらいで嫌ったりしないわよ…」




テスト期間が終わりテストが返却される。

「雪人、どうだった?」

「あぁ。見てのとおりだ」

テストを机の上に広げる。

「お、おまえ…これ…」

悠斗は驚きを隠しきれていない。それもそうだろう。点数を見たら誰しもそのような反応をするだろう。

「どうした悠斗。驚きのあまり声も出ないか?はっはっは、それもそうだろう。おれ自身驚いていてさっきからどうしようか考えていところだ。……なぁ悠斗。これアウトだよな…?」

「あ、あぁ…さすがにこれはアウトだな。補習は確実だ」

「だよな…」

「でもどうしたんだ?1週間前から一緒に勉強してたじゃないか!それなのに9教科中7教科欠点だなんて…欠点じゃないのも41点と46点って…ここまでだと実力ってより運が良かったって感じだな」

「それが問題だったんだよ。あの時皐月が常にメイド服だっただろ?」

「あぁ、罰ゲームなんだっけ?それがどうかしたのか?」

「あれのせいで勉強に集中出来なかった。というか皐月ばっか見ていたらいつの間にか時間が、な」

「雪人は馬鹿だな」

「おれも心からそう思う」

「ところでお前はどうだったんだ?」

「おれか?おれなら欠点は0だぞ。平均75くらいだ」

「相変わらず頭がいいなお前は」

「そりゃおれは勉強してたからな」

「たかが1週間の勉強でそれだけ取れるのはすごいと思うぞ、だってこの高校、テストは難しいってことで有名じゃないか」

「たまたまヤマ張ったところが当たっただけだよ」

「お前それ前も言ってたぞ」

そんなことを言いつつ教師から手渡しされたプリントを眺める。

『夏休み中の補習についてのお知らせ』

「補習あるのか。お疲れだな」

「まぁな。ただ奇跡的に1番きついと噂の数学が欠点じゃ無かった事が救いだな。あと補習がない教科もあるし、結局おれが行かなければいかないのは2つだけだ」

ラッキーだった。ほんとに。数学の補習なんてやってられないからな。

「そっか。なら夏休みは遊ぶ余裕がありそうだな!」

「そうだな。補習と言っても午前中だけだし、案外遊べるな」

さて、俺の夏休みが始まる…!

いかがでしたでしょうか?短いですがこまめに続きを投稿していきたいとも思っておりますので少しでも興味が湧いたのなら是非続けて読んでいただきたいと思います。

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