表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
練習用  作者: 水薙かのん
4/14

醜悪な仮面を被る者

※西洋FT、創作SS、騎士×お嬢様



 夜道に揺らぐ松明の灯り。

 風に乗って騒ぐ木の葉の音に、カツカツと足音は夜闇に響く。

 レースとシルクで作られた柔らかな素材のドレスを着た少女は、庭園のある木の下で立ち止まった。

 視界に映るのは月光を浴びて綺麗に光る銀甲冑だ。


「――それで貴方は、いいの?」


 青年に問いかける。

 少女の黒髪と、青年の茶髪が風に靡く。

 かしゃんと甲冑と腰に帯びた剣が音を立て、青年は振り返った。


「いいと言った。俺にはこの道しかない」


 低く静かな、透き通った声。

 決めたことだと青年は言った。

 全ての罪を被って、この国を去ると。

 どれほど醜悪に、手酷く蔑まれようと信じた道を貫くのが騎士道。

 こんな風にしか生きられないからと、青年は告げたのだ。


「……いつか、帰ってくるのでしょう?」


 切なげな問いのみが綺麗な星空の下に響いた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ